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    息子、交通事故に遭う。抜歯。6日目。 

     淡々。平静。穏やかに。


     今日も会社は休んだ。今日の夫婦のシフトは、午後の早い時間は僕が病院に行き、夕方からは嫁が行くという体制。13時に病院に行くと、リュウはCTを撮りに行っているとのこと。ところが14時になっても帰ってこない。「?」と思っていたら、看護士さんが「ドクターが呼んでます」と言いに来た。

     口腔外科の診察室に行くと、息子が処置を受けていた。ドクターが話掛けてくる。「お父さん、ここ見てください」と言いながら〝なんとか〟生き残った下の前歯4本を指す。「これ、何とか残ったように見えますが…。実は支える歯槽骨が完全に折れてしまっています。このままにしておくと壊死(えし)を起こし、危険なので…。抜くしかないのですが…。ご同意いただけますか?」。「はい。お任せします」。

     これで上下の前歯、計8本が歯槽骨も含めてなくなった。

     病室で待っていると息子が帰ってきた。ツラそうだ。「痛いのか?」と聞くと首を縦に振る。そりゃそうだ。4本も無理矢理、永久歯を抜いたのだ。ベッドに横なっても、のたうち回っている。「ここは病院だ。だから、痛いことを我慢するところではない。痛ければ、看護士さんを呼んでいいんだよ」と言うと、早速、ナースコールを押した。痛み止めを直接、血管に注射してもらうと少し落ち着いた様子だ。ただ、まだツラそうだ。嫁に電話をして、「今日の見舞いがあるならば、丁寧に先に断った方がいい」と伝える。薬が効いてきたらしく、息子は眠り始めている。

     夕方、嫁が来た。帰るつもりだったが、一緒にいた。今日から、娘達の面倒は僕の両親が見てくれている。息子に対し、何もしてあげられないが。こんな時くらいは一緒にいてあげたいと思った。

     案外、僕は甘い父親かもしれないと思った6日目だった。


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