2009.07.06 Mon
畏怖。


昨日、嫁はFグラウンドには来なかった。リビングスタイリストとかなんとかの横文字資格試験受験のためだ。家に帰って、僕と息子リュウで嫁に負け試合の内容を話す。
あ~だった、こ~だった、う~だった、へ~だった…。
「あ~っ! うるさいっ! アナタ達、本当に付いてんのっ!? それでもオトコ? 1-6なんてスコアだってこと〝完敗〟以外の何モノでもないでしょうがっ! ったく。終わったことをグチグチと。みっともないったら、ありゃしないっ! 次っ! があるのだから。それに向けて前向きに考えなさいよっ!」。
仰る通り。グゥの音も出ない。
父子2人揃って。謙虚に反省だ。
ヴェルディのどこが良かったか? と考えた。何より、ヴェルディは謙虚だった。「何があっても今日、勝って全国へっ!」の気持ちと1月のメトロでの敗戦(4-1でKSCの勝ち)がそうさせたのだろう。Jのプライドを捨て、いや、Jのプライドゆえに。格下のKSCの力を謙虚に100%認めて戦いを挑んできた。
攻守に亘る隙間ない謙虚さが実行された。
元々、技術は圧倒的にヴェルディに軍配が上がる。止める・蹴るは完璧だ。その上で、謙虚に来られると、これはツラい(苦笑)。結果、1-6というスコアになったわけだ。僕も見ている最中は「そこまで謙虚にやるか?」と思ったが。現実としてヴェルディが圧勝して全国切符を手に入れた。それが勝負だ。その意味でヴェルディの気迫ある謙虚さは本物だった。
逆に聞く。息子よ、お前は謙虚だったか?
驕りがなかったと言えるか? 明らかに傲慢だったのではないだろうか? きっと、「いい勝負になる」という思いがお前の中にあったに違いない。気持ちは「いつも通りに」であったとしても。相手を格上として畏れ、そのことを謙虚に受け止めての「食ってやるっ!」「勝ってやるっ!」という気概を試合で示していただろうか?
残念ながら。〝らしい〟気迫は感じられなかった。
その証拠に。「やらなければならないこと」が全くデキていなかった。Jよりも技術が現時点で明らかに劣るオマエがやらなければならないことは、何だったのか? 考えてほしい。最後まで折れずに声を出し続けていたか? 倒れるまで走ったか? 何が何でも止めてやるというプレーを最後まで続けたかっ?
謙虚さに欠けた。こんなはずでは…と思い続けた。
それが本当の敗因だ。
ヴェルディの姿勢を見習え。勝つためには勝つためのプレーが存在する。その現実から目を離してはいけない。地道に〝黙々とならずに〟闘うこと。それがお前の存在意義。決して忘れてはいけないこと。
それが謙虚の実体だ。
耐えに耐え抜いた者が勝利者になる。そのことをイーグルスがレイソル相手に証明して見せた。そうやって、クリアージュはお前の目の前でF東むさしを倒して全国切符を手にしたではないか? 何点取られてもあきらめずに食いつくこと。心折れることなく、進軍ラッパを吹きながら、全員が先頭に立って闘い続けること。それが、唯一の第9代表への道だ。
謙虚に。相手の力を畏れてプレーをしよう。負けないために。今やれることだけを愚直に真剣にやろう。今すぐ、技術は上がらない。が、今すぐ人より走ることはできる。もっと簡単に、今すぐ、人より大きな声を出すことはできる。1週間でできることは。「すぐにできること」だけを懸命にやれる謙虚さの訓練だけだ。
欲張らず。今すぐできることだけを。しっかりやろう。
忘れるな。赤Jクラブもかなり謙虚に来る。フロンターレにまさかの敗戦。2月には、お前らにも負けている。悔い改めた赤Jは頭(こうべ)を垂れながら、鋭く牙を剥いてくるはずだ。ヴェルディ並に謙虚に闘いを挑んでくる恐ろしさを忘れてはいけない。
自分達が一番弱い。だからこそ闘うしかない。
怖れるのではなく、畏れよう。
その意識が勝利を呼ぶ。
そういえば。嫁は昨日、テストがデキたのだろうか? 全く以って、聞かなかった。今、改めて思い出して見れば。あの機嫌の悪さは、かなり怪しい。聞けば、きっと謙虚に答えなかったに違いない。そうか、なるほど。あの僕らへの怒りは、謙虚になれない自分への裏返しか。
帰って嫁に言おう。「お前、付いてんのか?」と(笑)。
- [2009/07/06 23:55]
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