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    眠れぬ夜。 

     7月下旬の天気。当然、K市は30℃を越した。


     ちょうど、一年前のことだ。全少県大会で負けた、あるチームの監督が電話で僕にこんな話をしてくれた。「悔しくてなぁ。なかなか眠れないんだよ。負けたことが悔しいわけじゃない。どうして、もっとこういう練習をしなかったのだろう? こういう練習方法もあったはずじゃないか? 子ども達に悪いことをしてしまったなぁ。そう思うと。悔しくて、悔しくて。眠れないんだよ」。

     それ以降。そのチームのサッカーに変化が表れた。高さ対策? スピード対策? セーフティサッカー? 違う。より判断を速く。より正確に。よりパススピードを上げて。より個人技を磨き。よりシッカリと繋ぎ。そして。よりアグレッシブに闘うサッカーに変わった。

     目標に向かって目的をより明確に鮮明に打ち出したのだ。
     なるほど。これが、その監督の答えか。そう思ったことがある。
     
     子ども達が目指すものとして「夏のJビレッジ」は存在する。僕も子ども達に言う。「県大会に行こうぜっ! Jビレッジ(全国大会)に行ってみたいと思わないのかぁ?」。子どもには思わせていい。それがモチベーションになるからだ。が、指導者が目指すことではない。そりゃ、僕だって行けるものならば、行きたい。行ってみたい。でも、僕らが目指すのは「子ども達がウマくなる手伝いをすること。そして結果として、どことやっても試合に勝てるようになること。そうすれば県大会・Jビレッジへの距離が近くなる」以外の何モノでもない。使い古された言葉で申し訳ないが。

     目標と目的は違うのだ。目的を達成するために目標は存在する。

     実は本日。我がチームのヘタレ4年生も我が地区4年生大会、予選で無敗ながら得失差で敗退した。勝つ方が難しいサッカーをしているのだから、なかなか勝てないのが現実だ。クリアもせず、セーフティにタッチに逃げること(これを判断と呼ぶ人がいるが、それは違う。単なる思考放棄でしかない)も選択肢にない。やっている練習は「相手のボールを奪うこと」と「取られないドリブル」だけなのだ。将来のためだ。4年生の今はガマン。だから、自陣ゴール前からでも愚直に懸命にドリブルを繰り返す。ただし行く方向の制限は一切されていない。中に入っていっても、全くコーチ陣は動じない。それこそ、子どもの判断だ。その上で、カラダはみな小さい。キック力なんて語彙もない。

     これで勝てるようになったら県大会も夢ではない(苦笑)。

     そんなヘタレチームだけれども。子ども達の目標は高い。6年生の時、県大会で県内強豪チーム全てに勝つことだ。目標は目標として勝手に立てていいのだから、「思うこと」は自由だ。今は、とてもムリだけど。目標に向かって1つ1つ目的の技術を習得して行こうっ! だから、試合後のミーティングでのコーチ陣からの言葉は一言だけ。

     「まだまだ練習が足りないということ。さぁ、明日から、また練習しよう」。

     ここまで書いて、PCから離れ、時計を見る。23時過ぎた。さて。床に就くとするか。ん~。今日の試合を思い出すと、あの練習も、この練習もやらなくちゃだなぁと思う。こういうことも必要だし。こんなことも課題としてある。そのためには、あ~して、こ~して、こんなチームと、こういうテーマで練習試合を組んで…。きっと、今日はあの監督も同じように考えごとをして、眠れない夜を過ごしているはずだ。その方が眠らない分、明日のそのチームはさらに強くなる。そうなると2年後の、そのチームは、おそらくこのくらいになっているはずだ…。だから、その上を行くためにウチはこ~して、あ~して…。……。

     ………。…………。……………。
     ぐぅ…。

     寝てしまった(このオチは8日朝に書いたもの)。
     我がチームのJビレッジへの道は遥か遠く険しい(苦笑)。



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