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    母国語。 

    のちのち 寒い。桜も咲くのを一時中断だろう。


     「シオタクンガネ、18ニハイッタンダッテ。サイシュウビノネ、マエノヒ、イッチョウエンデ、ダメダトオモッテイタンダッテ。ダケド、ダイジョウブダッタンダッテ。ニシザワクントサトウクン、コウコウセンバツダッテ。スゲェヨネ。カントクガイッテタ、オマエラモソウナレルヨウニッテ」。
     
     それはスゴい。ただ、オマエはナレない。その伝え方だけで僕なら落とす。
     聞きながら頭の中で僕が同時翻訳した言葉を皆さんのために書こう。

     「僕らのKSCの先輩である塩田君が、U-18日本代表に選ばれたんだって。候補合宿の最終日の前日は胃腸炎に罹ってしまって、自分ではダメだろうな…と思っていたのだけれども、通ったらしいよ。別の話だけれど、これも先輩の前橋育英高の西澤君とザスパ草津に入団した佐藤君は、高校選抜に選ばれたんだって。3人ともスゴいよね。今日の練習の最後に、監督がみんなに話してくれたんだ。そして、『オマエ等も、そうなれるように頑張れ』とも言ってくれたよ」。

     まったく、息子と話をしていると、また頭が痛くなってくる。彼は、考える力がゼロなのだ。いや、訂正して断定しよう。マイナスだ。上の会話を読めば、一目瞭然だろう。聞き間違えに疑問を持たない、耳から入ってきたものが全て。自分で消化しようとしない、消化しないならしないで、そのまま伝えればまだいいが、勝手に端折る。僕でさえ、彼の言葉はカタカナの羅列にしか聞こえない。それを彼の環境を踏まえて「きっと、こうだろう」と想像・推測して、頭の中で日本語に翻訳する作業が必要なのだ。きっと、全く背景を知らない人には、違う言語に聞こえるに違いない。

     ちなみに。イッチョウエンは胃腸炎なのだと推測するのに5秒必要だった(苦笑)。

     ウチは、これでも子ども全員に対して小さい頃から「主語、述語をハッキリっ! 自分の意見をキチンと自分で言えっ! そして自分のことは自分でヤレっ!」を実行している家だ。特に息子に対しては、サッカーのコーチとしても、それを言い続けてきた。それでも、このテイタラク…。驚くべきことに。今日、彼が学校からもらって来た通知表の国語の成績は、決して悪くなかったりするのだ…。
     
     この不思議言語が自分の子どもから発せられる原因は判っている。学校の成績が降下しているのも、同じ理由だと推測する。こういう時、頭ごなしは、もうやらない。4月から彼も中3だ。この不思議コトバの異常さを理論立てて説明し、具体的な対処法を説明した。あとは、彼が実行するかどうかの問題。ある意味、〝見もの〟だ。結果が出たとき、ここに対処法も含めて改めて記したい。

     本日は豪華2本立て。今日は、もう1つ、息子との会話でトンチンカンなやり取りがあった。書いたところで、恥を晒すだけなのだが、どうにもこうにも我慢ができない僕がいる(苦笑)。
     
     リュウ 「日曜日ね、メトロ(※メトロポリタンリーグU14、水戸ホーリーホックJr.ユースvs.KSC)が茨城の笠松競技場であるんだ。で、親が見に来る場合には、今晩中に選手がMAILを寄越せってカントクに言われた。来る?」。

     僕 「(実は想像で分かってはいるが、)なんで? なんで親が行くのにお前がカントクにMAILをしなくてはいけないんだ?」

     息子 「J2の水戸vs.熊本の前座試合だから。入場するのにチケットが必要なんだって。来るの?」。

     僕 「前座なら、そうだよな。で? 今の話だけで判断しろ、と?」。

     息子 「?」

     僕 「考えてみな~」。

     息子 「分かったっ! 人数だよね。家族で来る? お父さんだけ?」。

     僕 「その前に。行くかどうか? を決めるために必要なことがあるだろう?」。

     息子 「?」。

     僕 「夜は夜で用事があるからなぁ~」。

     息子 「時間かっ! 知らない…」。

     僕 「知らないっ? 知らないのにオマエは来るかどうかを家族に聞くのか?」。

     息子 「カントクは言わなかったなぁ…」。

     僕 「オマエラ、カントクに試されているのを気付かないのか? 今頃、『わざと言わなかったのに、誰も聞いてこなかった…』とカントクは嘆いていると思うよ。まっ、さっきも言ったばかりだけど、この調子だと、他の子はともかく、オマエは〝いいプレーヤー〟には到底なれないなぁ」。

     息子 「今からMAILで聞きます…」。
     
     タコな親子の会話だが。こういうことは、本来、各家庭でシッカリと我慢強くやらなければいけないことだと僕は思っている。サッカーだ、野球だなどとは全く関係なく(実は結果として、スゲェ関係してきてしまうのだが)、人としての躾と言ってもいい。なのに…知っているだろうか? JFAアカデミーでサッカーエリートの教育と育成の名の下で「コミュニケーション・スキルの向上」という名目で、同じことが行われていることを。

     大丈夫なんだろうか? サッカーではなく、国自体を憂うざるを得ない…。



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