2009.02.21 Sat
トーシューしてルーゴーだっ!
- 少年サッカー
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凪川アトムという「P(ピー)」(=プロデューサー)をマネるピン芸人がいる。白シャツにピンクのセーターを肩掛けし、サングラスにストレートヘアという〝いかにもっ!〟という出で立ちで、放送ギョーカイ用語(古くはズージャ語といった)を、これでもか! と繰り出すのだ。例えば、こんな感じ~。
「今日、あのゲーハーチョウシャとザギンでシース食う話、オッケーちゃんよ~。ホントはギロッポンでチャンネーとシーメすることでフィックスしてたんだけど。それバラシたから。チャンネーもツレてこい? トーシロじゃなくてデルモよ、デルモ、デーハーなデルモっ! だから、リームー。じゃ、ザギンにテッペンでね!」
⇒「今日の、あの髪の薄い社長と銀座で鮨を食べるって話、行けるよ。本当は六本木でおねえちゃんと飯を食べることで決定していたんだけど、中止にしたから。ねえちゃんも連れて来い? 素人じゃなくて派手なモデルだから無理。じゃ、銀座で午前0時にね!」。
これを凪川の純粋なネタと思ってはいけない。僕は、その昔、コウコクギョーカイで働いていたから知っている。実際に〝いる〟のだ。マジに、この手の「P」は、各テレビ局に2桁単位で〝実在する〟。
サッカー界を見てみる。「P」はいないけど「C(シー)」がいる。
まずは、出で立ち。髪の毛を伸ばして、ミラーグラスを掛ける。そして、アスレタ辺りのブラジル系ウェアで全身を固め。ジャージに多数のスポンサーロゴでも付いていれば完璧だ。シューズにもこだわりを持ちたい。黒でなく、色がたくさん使ってあるものを選びたいところだ。そして、最新サッカー用語で子ども達への〝育成〟を始める。
「トーク、トーク、トーク! 周りとトークだよっ! 持っている時も持ってない時も、ルックアラウンドを忘れずに~っ! パスを出したらムーブだよ、そう、パス&ムーブ、パス&ムーブ。ポゼッションを意識して~っ! 近くの子はサポート、サポートっ! ポゼッションを続けるための動き~。離れている子は自分がアタッキングサードになることを意識して~。守備もトーク、トークっ! そしてルックアラウンドっ! 相手がボールを持ったら、スクイーズっ! なのかディレイ! なのかを判断、ハンダ~ンっ! まず、その前にどんな時もハードワークを心掛けて~っ! ハイっ! 奪われたらリトリート~っ!」
さぁ、上の言葉をそのまま使ってみよう。立派な「C(シー)」(=コーチ)の出来上がりだ。これだけで若いパパママ達に信頼されること間違いなしっ! そのうち、凪川アトムのネタにされてしまうかも~(苦笑)。
言葉というのは、放っておくと独り歩きを始めてしまう。最初は、そこにキチンとした意味があるのにも拘らず、ムダに多用することによって本来の輝きを失ってしまう。「なぜルックアップではなくルックアラウンドなのか?」「なぜパス&ゴーではなく、パス&ムーブなのか?」「なぜ声ではなくトークなのか?」。大事なのは「なぜ?」の部分。「言葉自体が含んでいる本来、言いたいこと」を分かっている人は、見掛けだけの言葉だけには頼らないし、多用はしない。目的に合わせて、キチンと自分なりに消化した言葉を使うはずだ。
サンショー(小3)に「クートー、ルックアラウンド」はツーフーに考えて、リームーっ!
今日の午前は我がチーム3年以下の練習。気張って出掛けた。最近、僕は髪を伸ばし始めている。先日買ったミラーグラスも掛けてみた。ウェアは信念によりadidasだが、青とグレーの代表レプリカピステを着用。シューズは敢えてトレシューを選ばずに、黄色と銀のコンビネーションが美しいアディゼロを履いた。これなら、優秀な「C」に見えること間違いなしっ! アップも、いつもと変化をつけて、「馬飛び競争」を選択。そして、すぐ、短いながらもゲームをさせる。MTMを実践だ。ゲームの後は、給水させて。ここまでは「C」として完璧だ。さてさて、いよいよ練習テーマの発表だ!「今日のテーマは…」、
「〝おかわりっ!〟」。
「ご飯の時さぁ。もっと欲しい時はなんて言う? そう〝おかわりっ!〟だよな。うん? 〝おかわり〟しないって? それじゃぁ、大きくなれないよ。いっぱい〝おかわり〟すると背も伸びる。サッカーもおんなじで。いっぱい、ボールの〝おかわり〟をして、試合中にボールを触るとウマくなる。パスやスローインをしたら、いろんな所に行って〝おかわり〟しよう。なぜ、いろんな所かって? ゴハンだけじゃ大きくなれないだろ? いろいろなモノを食べるのと同じだよ~。あっ! そうそう。ちゃんと大きな声で〝おかわりっ!〟ってお喋りしてね。ゴハンだって、お母さんに〝おかわりっ!〟って言わないと貰えないよね? お喋りでいいからね~っ」。
練習開始っ! あちこちから「おかわりっ!」というお喋りが聞こえてくる。
いいんじゃない? ウチは。〝ウチらしく〟、ニュアンス合わせた易しい言葉を使っていこうよ。
と、いうわけで。上の「C」言葉を「低学年言葉」にアレンジしてみる。 「お喋りしよ~っ! 喋ろう、楽しく『こうしたらいいじゃん!』っていうお喋りをしようっ! サッカーの時も友達とはお喋りしようぜ! ボールがあってもなくても友達がどこにいるか? キョロキョロして見ておいてねっ! パスを出したら〝おかわり〟だよ。ゴハンの〝おかわり〟、味噌汁の〝おかわり〟、キャベツの〝おかわり〟いろいろあるよ~。全部食べたら、おなかがいっぱいになるよ~、それが『ゴール』だよ~。近くの子はゴハンを食べたいって思っていてね。食べている子が失敗したら、君たちの番だよ。みんなでお腹いっぱいになろうよ。離れている子は自分が一番美味しいトンカツを食べてやろう! と思っいてね~。守備もお喋り、お喋り~っ! そしてキョロキョロっ! おいしいトンカツをカラスが取りに来たら『やらないよっ!』とすぐにケンカするのか?、危ないから先生が来るまで時間稼ぎするのか? 自分で考えて~っ! まず、その前にどんな時もカラスに負けないようにね~っ! ハイっ! カラスが来たよ、みんなで素早く網をかぶせて~っ!」
ん~。これはこれで、ピン芸人「もう中学生」がネタにするかもしれないなぁ。
「ためになったね~~。ためになったよ~~」(笑)。
- [2009/02/21 23:26]
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