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    サッカーの街。 

     寒い日が続く。


     日曜日、我がチーム3年生が古河フレッシュカップに行ってきた。結果は1勝3敗。順調に「負けの旅」は続いている(苦笑)。

     この遠征、僕は遅れて行った。A市U14リーグなるものの主審を務めてからの出発だったからだ。「オマエがいなくて大丈夫なのか?」って? 全くを以って心配ない。そもそも、この代の主任コーチは僕ではない。Mさんという方に主任を務めていただいている。実は。このMさん、ものすごく優秀なコーチなのだ。

     おっと。Mコーチがいかに優秀か? は、また後日のネタ。
     今日は古河の話だ。

     古河の大会といえば、場所は決まっている。「古河リバーフィールド」だ。読んで字の如し、渡良瀬川の河川敷。そこに延々とサッカー場が続く。少年が使うのは、一番我が県よりの数面だ。5月に行なわれるJC杯も、3月に行なわれる息子達が優勝したマクドナルド卒団大会もここで行なわれる。行ったことがある人は分かるだろうが、ここはあまりに広すぎて〝人〟を探すのはタイヘンだ。こんな時、ケータイが発明されて良かったなぁと僕は思う。大会主催者である古河市スポーツ少年団の役員、Tさんに電話を掛ける。Tさんのお陰で、ここ数年、我がチームはこの大会に呼ばれている。アイサツをしなければならない。

     「もしもし~。Tさん? 会場にいる? どこ?」。

     ちょっと大会の説明をしておこうか。この大会、3年生の大会だ。年に数回、開催されていて優勝すると年度末に行なわれるグランドチャンピオン大会に出場できる。が…。我がチームは、このグランドチャンピオン大会に行ったことがない。なぜか? というと…。「連れて来た子は必ず全員を出場させなくてはいけない」と要項に定められているのだ。去年も一昨年も22人以上で行ったものだから…(笑)。でも、それでいいのだ。本来、この大会は勝ち負けよりも「親も子もサッカー大会に慣れましょう。高学年に向けて」という主題で運営されているのだから。

     Tさんは会場真ん中に設置されたテントの中にいた。「Tさん。今年も呼んでくれてありがとう」。そう言って、周りを見渡す。Tさん以外も、みんな知った顔だ。「うわっ! コーチ。生きていたの?」「ベンチが、午後はきっとウルサクなるよ~」。口の悪い冗談が飛ぶ。

     だけれども、みんな笑顔で話してくる。

     ここに集う全員が、もう自分の子どもは、小学生ではない。それでも、毎年毎年、「小学3年生の子ども」のために一生懸命、大会を運営している。ボランティアなんて簡単な言葉でくくれない。子どもが好きで、サッカーが好きな(ついで飲みも好きなのだけど、笑)愛すべきオヤジども。いいなぁ。仲間って。少年サッカーを通じての知り合いだけど。今では、僕の大切な友達だ。

     「強いチームと試合をしたい!」。自分が見ている代が強いと、そう望む指導者は多い。親もそうだろう。でも、なぜかみんな〝点〟の付き合いを望む。「ウチは強いんだから。強い同士で試合をしてよ」。そして、その代で終わり。そういう時代だから、仕方ないといえば仕方がないけれど。僕は逆で。「我がチームが強くても弱くても試合をしてください。逆にアナタのチームが強くても弱くても、ウチは試合をしますよ」。そんな関係が僕は好きだ。

     点から線へ。
     我がチームも、やっと〝破線〟くらいには、いろいろな意味でなれて来た気がする。
     これも全て、みなさんのおかげです。深く深く感謝です。

     大会も終わり、表彰式も済んで、辺りは暗くなり始めた。「コーチ。貴チーム名物『泣きの1本』をやらないの?」。友の声が響く。「なんだよそれ(笑)。『勝つまでやる。返さない』は元々、古河のモットーでしょ?」。お互いに軽口を叩きながらの「もう1試合」。子ども達もさっきよりハツラツとプレーをする。この子達も「点から線へ」。少しづつ、少しづつ強くなってきている。それを見た古河のオヤジの声が飛ぶ。「おっ! さっきより貴チームっぽくなってきた」「いいぞ、頑張れっ! 子ども達」。

     温かいなぁ。古河は。
     今日、ネットで試しに「サッカーの街」で検索したら、真っ先に古河の名前が出てきた。
     そういう街だ、古河は。

     古河の皆さん。これからも線のお付き合い、よろしくお願いします。



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