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    陽光。 

     暖かい。adidasのダウンは必要なかった。



     北へ車を走らす。陽が柔らかい。赤外線が強いのだろう。夕方でもないのに景色が橙色に染まって見える。暖かい。今日はウォーマーはいらない。太陽の光は目の前の光景全てに〝平等〟に降り注ぐ。いい気分だ。宙を見る。昼間だから、星は見えない。

     宙は金色。まぶしく輝く。

     今日は、KSC・U-14宙組の試合を見に出掛けた。娘2人も連れていった。本当は1人でブラっと出掛けたかったのだが、嫁は仕事だ。子守を投げ出すわけにも行かない。嫁と僕の関係も〝平等〟だ(笑)。

     確か前回は「月」と「花」だったと思う。今回は「星」と「宙」。KSCの組分けの名だ。つまらないことかもしれないが、A・Bとしない、こういう気持ちが僕は好きだ。これだけでKSC・U-14監督は〝優しく〟、〝平等〟だと感じる。基本、選手が持っている権利は常に〝平等〟であるべきだ。その上で、「公式戦に出場する、しない」・「今回みたいに遠征へ行く、行かない」は、監督・コーチ陣から見た習熟度差やチームの求めるもの等に従って、〝公平〟に振り分けられていると〝僕は〟思っている。

     今回、息子は星組だ。26日から静岡・愛知に遠征に行っている。「残った」(残された、ではない!)宙組は、その間も練習、努力を続けている。こういう時、片方を休みにするチームもあると聞く。KSCの場合、それはない。今回はU-15監督が責任を持って、指導に当たっている。常に〝平等〟は貫く。

     ありがたいことだ。頭が下がる。

     グラウンドに着く。試合は始まっていた。相手は山形のフォルトナ。いい相手だ。東北を代表する名門チーム。このチームと試合ができるならば、静岡・愛知に行くよりも全然いいかもしれない。こういうところにも〝平等〟が垣間見える。

     相変わらず、陽は柔らかい。宙は金色。まぶしく輝く。
     その光は宙組全員に降り注ぐ。あくまで〝平等〟に。

     本当は宙組全員のいいプレーのことを書きたいのだけれども。本当はそれが〝平等〟だから。でも、なかなかそれはできない。こういうときは〝公平〟の観点から考えるしかない。よく知っているプレーヤーのことなら書ける。今回の主役はAクンだ。

     我がチーム出身3人組みの中で。僕は、ある意味、Aクンが一番、心配だった。持っている技術はヒジョーに高い。息子の100倍くらいウマい。そして、自分にも厳しい。しかし、ウマいことを自分で知っていて、そんな自分に厳し過ぎるからこそ、簡単に次っ! と切り替えられないところがあった。そして、3月生まれから来る幼さ。アッケラカンとした息子や、挑戦的なTクンとは違う〝脆弱さ〟がAクンには、あった。ウマいのは一番ウマくても。続くかな…。そんな惧れを僕は抱いていた。
     
     でも。直向きに。直向きに。決して腐らずに直向きに。Aクンは頑張ってきた。

     確かに今年の夏前までは、まだ「幼さ」が目立ってしまっていた。飛ばされてしまう…。簡単に奪われてしまう…。そんなイメージがついて回った。だが、今日は違っていた。とにかく動く。フリーになれる場所に動いてパスを受けようとしていた。しかも、受ける前に次のスペースを見る。そして正確にパスを受け、正確に出す。出せば、見つけてあった自分が活きるスペースにすぐ走る。決して無理はしない。周りを活かして、自分も活きる。だから、常にボールに絡める。絡んで、絡んでチャンスを作る。課題と思われていたフィジカルも克服していた。相手を受け流し、かわす柔らかさ。そして、例えガチンコで当たったとしても倒れない体幹。素晴らしかった。

     伸びたな~っ。Aクンっ!

     直向きに。ただ、ただ直向きに。決して腐らず直向きに。〝平等に〟与えられた機会の中で、頑張ったヤツは必ず伸びる。Aクンだけではない。KSC・U-14には、そういう子がたくさんいる。今、グングングングン伸びている。もしかしたら、春になる頃には、大きく勢力図が変わってくるかもしれない。もし、変わらないとしても。この子達は必ず高校で大きく飛躍をするだろう。なぜならば。直向きに頑張れるからだ。

     努力は決して、その本人を裏切らない。それを知ったヤツは更なる努力が続けられる。
     そして。次ぎは〝公平〟な目で。選ばれる日が必ず訪れる。
     
     15時過ぎても、陽は柔らかい。宙組は金色に輝き続けている。そう思った時、ゴール前にいたAクンのところに強いボールが飛んできた。正確に胸でトラップをする。その時、U-15監督が笑顔で叫んだ。「ナイストラップ! Aクン!」。お~っ! 2・3日しか一緒に練習していないのに。もう名前を覚えているのか。宙でも星でも花でも月でも。コーチの声は柔らかい太陽の光。みんなに〝平等〟に降り注ぐ。

     Aクンが白い歯を見せて笑った。

     宙組の試合。いい気分で観させてもらった。



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