2007.10.16 Tue
JFAアカデミー筑波。

新聞用語で紙面が文字だらけになってしまうことを〝辛(から)い〟という。
昨日15日付のニッカンスポーツは明らかに辛かった。メジャーの地区シリーズ、セ・パリーグCL(クライマックスシリーズ)、ゴルフ日本女子オープン、ラグビーW杯、さらに亀田家騒動…。その中で、読者が「読みたい」と思う記事は何なのかを考えて大小を決め取捨選択はしていくが、全く「切り捨て」もできないし…。結果、辛くなっていく。
サッカー面も辛かった。来週に試合を控えたオシムジャパン、カタール戦前の反町ジャパンの情報をまずは載せなくてはならない。さらに加藤久・京都サンガ監督の初陣、J2の結果。さらにさらに、名古屋の監督人事「ピクシー決定的、8000万提示」。さらにさらにさらに、「マリノス水沼、来期トップ昇格へ」。さらにさらにさらにさらに、欧州選手権予選の結果に、W杯南米予選の結果。これがスゴイ量あった。さらにさらにさらにさらにさらに、Jユース「サハラカップ」・なでしこリーグ・JFLの結果。さらにさらにさらにさらにさらにさらに、totoの最終結果表。
そんな中、他の新聞は記録だけ入れてあとは「切り捨て」ていたが、ウチは頑張ってなんとか入れていた記事がある。しかも、それなりの量も確保していた。左端の小さい目立たないスペースではあったけれども。読んだ人も少ないかもしれない。おそらく僕の周りの人間で気がついたのはHコーチくらいだろう(笑)。その記事は何かというと…。以下、抜粋。
【筑波大創部111年目初の降格危機《関東大学リーグ》】
筑波大が創部以来、初の2部降格危機に立っている。14日は東京学芸大と対戦、先制するも逆転され1-2で敗戦。12チーム中最下位に沈んでいる。下位2チームが降格。苦しい降格圏内脱出の戦いが続く。
またしても勝てなかった。MF今田主将は「いい試合をしても結果がついてこない」と悔しがる。リーグ戦では5月3日の早大戦以来、勝ち星から遠ざかっている。11位の東海大とは勝ち点5差。残り6試合で4勝以上が〝ノルマ〟となる。05年までは優勝争いを続けていた筑波大。だが、昨年から一転して残留争いに陥っている(昨年は9位)。萩原副部長は「(清水MFの)藤本みたいに1人でできる選手がいない」とスター不在を一因に挙げた。元日本代表FW中山、DF井原らを輩出してきたが、現在J1入りが決まっている選手はいない。早大・大榎監督のように、他大学ではJ経験者が指導している中で、筑波大はコーチ学を学ぶ大学院生が指導している。関係者は「学生スタッフで勝つには、限界の時期かもしれない」と話す。名門は正念場を迎え、復活には改革が必要なようだ。
むぅ~っ。必要なのは本当に改革なのだろうか?
筑波の主なサッカー部OBを挙げよう。サッカー⇒井原、中山、長谷川健太(現エスパルス監督)、鈴木淳(現アルビ監督)、小野剛(現JFA技術委員長)、風間八宏を始めとする元代表が他にもズラリ、現役ならば藤田に羽生に兵働に藤本…と枚挙にいとまない。「中学高校と遠征先では必ず参考書を読んでいた」という千代反田もそうだ。変わったところでは、吉田SR(スペシャルレフリー)もいる。
〝現役サッカー選手だけで終わっていない、終わりそうもない〟人材ばかり。
これは、明らかに今までのやり方が良かったからの結果だろう。
そりゃ、「コーチ学を学ぶ大学院生の指導」では、サッカーに力を入れる大学の増えた昨今、心許ないかもしれない。でも、「同じような学生である」コーチと一緒に自分達で考え、自分達でチームを作り上げるのが「筑波大学サッカー部」ではないのか? Jの先輩達に見てもらわなければダメ、「勝つため」にJ経験者を連れて来い!というのは真のサッカーアカデミーである筑波大学の根本を否定することに繋がってしまう気がする。
「コーチ学を学ぶ大学院生」にとっては、最新の運動生理学・世界中の戦術を学び、それを日本代表になれる逸材を相手に〝実践〟指導してコーチ学を修得する場所、それが筑波大サッカー部。そして彼等が学問としての運動を確立していく。それが外部から監督が来たら「学問」の場がなくなってしまうではないか。
学問の場がなくなったら日本のS級研修どこでやるのよ?(苦笑)
筑波大といえば、その昔の東京教育大だ。先生になれる学校の日本最高峰と言っていい。だから、頭が良くないと入れない学校でもある。体育専門学群には当然スポーツ推薦もあるが、それだって「学問に着いて行ける頭の素材」がなければ入学させていない。あくまで文武両道を貫いてきた学校だ。だから、筑波大の体育専門学群の生徒に求められるのは「勝つこと」ではない。「勝つために学問的に考える」ことだろう。
つまり、だ。筑波大サッカー部の諸君。勝てないってことは、コーチ陣も含めて「先輩達に比べ、まだまだ勉強が足りない」ということなのだよ~。改革だなんだというまえに「サッカー」という勉強をもっとしたまえ!そしたら、また優勝争いができるようになる。
ちょっと辛(から)いか?(苦笑)。
早稲田は2部落ちをガンガン、スポーツ推薦で補って1部に復活した。それはそれでよし。だが筑波にはガンガン、頭のレベルの高い「考えられる」サッカープレーヤーを増やす対策をお勧めしたい。成績が悪いのはそれを怠ってきたからではないのか?サッカーアカデミーの真の復活を期待したい。強い筑波の復活は文武両道の復活でもあるはずだ。しょせん、メイジの一般学生上がりの戯言ではあるけれどね。(笑)。
辛(つら)いだろうけど。筑波大学サッカー部の奮起に期待!
そうじゃないと「勉強しろ~!」って僕が言えなくなっちゃうよ~(笑)。
- [2007/10/16 23:20]
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