2007.09.25 Tue
小さい秋みつけた。

今日は中秋。旧暦の8月15日だ。15日の夜だから「十五夜」と呼ぶ。で、この日のお月さまは大抵、満月に近い青白いキレーなものなので「中秋の名月」と名づけられたわけだ。意外に知られていないのだが、中秋の名月=満月ではない。満月の時が多いだけだそうだ。ちなみに今年は満月ではなかった。また、「仲秋」が今は一般的だが、本来は「中秋」と書いた。
コムズカシイことは抜きにして、今日はお月見の日~。
夜のお月見のために、昼の11時から嫁とA川方面に出掛け、ススキを取ってきた。僕らが子どもの頃は、ススキなんてどこにでも生えていたものだが、今はA市あたりでも草地自体が少ないから、なかなか見つからない。「あった!」と思っても、ミョーに赤味がかった亜種だったりして、キレーな色と形の穂を持ったススキが少ない。あっちこっち周って、どうにかこうにか「これはススキだ!」と胸を張れる5本を確保。しかし、このままでは来年あたりはこの辺りでは見つからなくなるかもしれないなぁ。
ちょっと寂しい気持ちになった。
14時半、学校から長女が、幼稚園から次女が帰って来た。ススキを見つけ、「今日は十五夜お月さまの日だからだよね~」と僕に話かけてくる。「おっ!知ってるなぁ~、さすが!」と僕が言うと、次女は「幼稚園にも飾ってあったもん!」。すると、長女が「アタシのクラスにもあったよ。先生が取ってきて飾ってくれていた」。ふ~ん。幼稚園は分かるが、小学校は珍しい。
よく聞くと、別にススキを使って授業をしたわけでもないらしい。先生は、朝早く着て、そっと花瓶に挿したのだろう。なるほど。いい話じゃん。会話をしたことはないが、長女の先生は、なかなか風流がわかっている先生だ。
ちょっとほんのりした気持ちになった。
我が家では、季節行事をフツーに実行している。1月11日にはパックのお供え餅だが「鏡開き」をする。節分には「豆撒き」をするし(最近は流行の恵方巻きも食べる)、5月5日は「菖蒲湯」に入る。「十五夜」も「十三夜」の月も愛でるし、冬至には「カボチャと小豆の炊き合わせ」を食べて「ゆず湯」に入るし、大晦日には「年越しそば」を食べる。元来が田舎モノだから、なんだかカラダに染み付いてしまっているし、小さい頃から「子どもができたら、そうしろ!」とオヤジに仕込まれている。僕は、子ども3人に「仕込もう!」という気持ちはないが、できることなら、3人の子ども達に勝手に染み付いてもらって、孫の代まで続けてくれたなら、うれしいな!とは思う。
もちろん、これらのことが今の時代、「絶対にやらなければいけないこと」ではないことは十分に分かっている。難しい時代だ。強制するものでは、とてもない。各家庭の事情もある。でも、大事にしたいなぁ…と思う人もいる。季節を感じ、日本の心を後世まで残していければ…と思う人もいるのだ。だからこそ、あえて授業には使わず「小さい秋」を、そっと教室に演出した、長女の先生の心尽くしに感じ入った。
大上段に構えずに。取り入れるのも「日本の心」だろう。
少年サッカーでも。サッカーばかり「教える」チームが増えている。いや、ほとんどだ。我がチームもそうだもの。サッカーチームなのだから、それはそれでいいのかもしれない。そんなことは家庭の領分だ!と言えばその通りかもしれない。でも、できることなら、大上段に構えずに、そっと季節感を演出できるチームにウチもなれればいいなぁとは、思う。こういうことがケッコウ上手なチームもあるのだ。県NO1チームの「田植え・稲刈り」、K市Mチームの「梨狩り」…。「育成」なんて大袈裟な気持ちじゃなくて、もっと、たおやかな気持ちから、そういう演出は生まれるのだろうなぁ。
「育む」という言葉が相応しいか。
18時を過ぎるとキレーな「中秋の名月」が光り輝いた。ちょうど、リュウもKSCがオフ。家族5人で月を愛でながらウッドデッキで「けんちん汁」の代わりの「トン汁」を食べ、お団子をいただいた。そういえば、息子よ。お前、ススキって漢字で書けるか?「書けない~」。すぐに辞書引けっ!(正解は薄、もしくは尾花)。
いかん、また大上段だ…。ただ、これもオヤジに仕込まれたんだよなぁ(笑)。

- [2007/09/25 23:50]
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