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    ○○。 

     暑いなあ。


     県NO1チーム・M先生が言う。「ウチの歴史を見ても、忘れモノが多い・だらしないヤツには大物が多い」。確か、県NO2・鬼平監督もブログで同じことを書いていた記憶がある。ただし、それは忘れモノや失せモノをしても、アッケラカンとしている子どものことだろう。
     
     例えば、長嶋茂雄だ。その魅せるプレー、何をやっても絵になる姿はもちろんだが、その言動・行動の部分でも長嶋茂雄を超える男というのは、なかなかいない。あまりに有名なエピソードだが、その大物ぶりを一番知れる「忘れ物事件」をここにあらためて記そう。

     忘れモノ名人のミスター。ユニホームを忘れることなんて日常茶飯事。球団職員も心得ていて、常に「3番」のユニホームの予備を準備していたほど。バット、グローブという野球選手にとっての「命」を忘れることも年中で、しょっちゅう、他の選手のものを借りていた。なのにプレーは最高。自分のものを使わずに、超美技や勝負強いバッティングを魅せるのだから、さすがスターは違う。その日も、ホームランをカッ飛ばし、ルンルンのハイテンション・超ゴキゲンで家に帰ったミスター。「亜希子~!帰ったぞ~!」。「お帰りなさい。あらっ、アナタ?カズシゲは?」。ミスターは、その日、自分の勇姿を見せようと長男カズシゲを球場に連れて行っていたのだが…。あまりにゴキゲンになりすぎて、カズシゲを球場に忘れてきたのだった…。

     奥様を失ってしまったけれど。明るい超大物・ミスターの完全復活をファンは全員待っています!

     話を戻す。アッケラカンがないと大物から単なる「たらしないクン」に格下げになる。「だらしないクン」で済めばいいが、済まないと…。大と物の間に2文字が入ってしまうという、今回のお話。

     15、16、17日の3日間で息子が4つのモノを失くした。1つ目は昨日も書いた「自転車」。母親の言うことを聞かずに路駐して盗まれた。自業自得だ。2つ目。Rグラウンドに水筒を忘れ、あとで最後まで残っていたコーチに聞いたがなかったらしい。自業自得。

     問題は3つ目と4つ目。

     今日、23時ごろ、家に帰ると嫁の頭にツノが生えていた。どうした?と聞くと「アタシは情なくて…」と話し出す。かいつまむと、KSCの練習に向かう前の息子の挙動があまりに不審なので、いろいろカマ掛けて問い詰めたらKSC特製ボールを失くしたことを白状したという。3つ目だ。なんでも、17日にたまたま買物ついでに駅にクルマで迎えに行ったときに、荷物が少ないので「ボールは?」と聞いたら「バックの中だよ」と答えたらしい。実は、この時点でヤツは乗って帰ってきた電車に忘れたことに気が付いたが、「あまりに失くしモノをしている」ので、「あとで駅に連絡しよう」とウソをついた。で、「あとで」は翌日になってしまい、対応が遅れ…。仕方がないので別の5号球を昨日から使っていたが、空気が甘いので僕のポンプを引っ張り出そうとしていたところを母親に見とがめられウソがバレた…。

     「息子!」。

     2階に大声を掛ける。怒ることは「なぜ、ウソをつく?このタワケが!」ということになるが、いきなりその本丸には行かない。いろいろ聞き質す。すると、「駅には言ってあるので、見つかったら電話がかかって来る」。さすがにブチ切れた。この期に及んでまだウソをつくか!〝盗まれた〟自転車が見つかればケーサツは電話をしてくる。それは〝盗まれた〟からだ。〝勝手に忘れた〟ものをJRが探して電話を寄こすかっ!何でもテキトーにお茶を濁せば済むと思うなっ!タワケっ!それを母に今まで怒られていたのだろう? すぐに彼の目の前でJR忘れ物センターに電話をする。駅に言えば連絡をくれるものなんですか?と職員に問えば「いえ。それはないです。こちらではお調べしますが。20分もあればお調べしますよ」との返事。大人をナメるな。オマエのウソをはがすことなど簡単なのだ。

     ウソをつくなと言われたばかりなのに。
     なぜさらに言い逃れようとウソを重ねるのだ!

     嫁が泣き出す。「勉強なんかできなくてもいい。サッカーなんかヘタでもいい。卑怯なことはするな! ウソは絶対につくな! と小さな頃から言い続けているでしょう?」。

     そうなのだ。なぜサッカーを、いや、なぜスポーツを始めさせたか?に立ち返ることが必用なのだ。「社会のルールをそこから学んでほしい」「カラダとともに精神も磨いてほしい」「自分だけで生きていないことをわかってほしい」…。ウチはそこがスタートだった。みなさんも考えて欲しい。「レギュラーになる」「トレセンに入る」「Jクラブのジュニアユースに入る」「勝った、負けたと大騒ぎをする」…。それはそれで重要なことだけれど、元々の思いがブレてまで手に入れなければならないことなのだろうか?

     もちろん、人それぞれだけれど。「僕は」、違う。
     ここで息子の恥をさらしてでも、それは「違う」と言いたい。

     「息子よ。そりゃ、ボールを失くしたら怒るよ。『タワケっ!おまえにとって、サッカーボールはその程度のものなのか!探して来いっ!』くらいのことは絶対に父ちゃんは言う。間違いなく言うだろう。ただ、それがイヤでウソをつくのなら、サッカーをやめりゃいい。そこで、『ごめんなさい、ボールを失くしました』と最初に言えないヤツは、そもそもサッカーを、いやスポーツをする資格はない。そもそも人として×(バツ)だ。次に同じことがあったならば、そのときに100兆が1、オマエがナショトレに選ばれていようが日本代表に選ばれていようが、迷うことなくサッカーをやめさせる。そもそも、母を泣かせるようなヤツに大事なサッカーをやらせることはできない!」。

     4つ目。オマエは一番大事な「信用」を失った。

     ただ、リベンジの機会は与えよう。サッカーに失敗はつきものだ。
     大の字と物の字に入る○○の文字を取る努力に期待したい。


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