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    決意。 

     いい天気。嫁とピーとマイは潮干狩りに~。


     「どうする? コーチが決めることじゃない。オマエラが決めることよ?」。

     鼻を折られに出掛けた翌日の今日。我がチームの4年生はホーム中学校で午前中の練習になった。昨日の夕方までは午後の予定だったが、ちょっとした行き違いがあっての練習時間の急遽の変更だ。僕にとっては、超ラッキー。午前ならば練習が見られる。鉄は熱いうちに打ったほうがいい。おっと。ブログでの報告が遅れた。僕は5月から我がチームのU-10全体のチーフコーチになった。ちなみにU-12はHコーチだ。

     練習を始める前に。全員を集め、S4年監督とMコーチと3人で子どもと一緒に座る。こういう時に、大人も子どももない。本音で話しをするときは、「対等」でなければならない、と僕は思っている。だから、必ず同じ目線を持つために座るのだ。

     まずは問い掛ける。「コーチは最後までいられなかったけど。どうだった県NO1チーム?何でもいいから感想を聞かせて」。「全員がドリブル上手かった」「全員が速かった」「ドリブルで簡単に抜かれた」「シュートもすごかった」「パスも上手かった」「声がスゴク出ていた」…。「そっか。でも、オマエラも頑張ってたとコーチは思うよ。○○は試合中でも大きな声で『頑張ろう』って言ってたし」。「……」。子ども達は分かっている。

     分かっているからこその「……」だ。

     「じゃあ。コーチが感想を言おう。コーチはもっと簡単。『すっげ~強かった』。そう思わなかった?」。「思った」「思った」「僕も思った」「思った」「僕も思った」…。「多分ね。日本全国で100万人くらいサッカーやっている小学4年生がいて。その中で、県NO1チームの子は全員が上手い順に数えて500番以内には入っていると思う。チームで言ったら、10番以内には入っているよ。だから、ボロ負けしたからって、そんなに落ち込む必要はない」。「すっげ~」「すっげ~」「すっげ~」…。「スゲーよな? で。オマエラはどうするか? だよ。これから、ね。県NO1チームみたいになりたいのか? それとも今のまま、ノンビリとやるか?今からならば、ギリギリ6年生の時に間に合うかもしれないよ?」。

     そして冒頭の言葉だ。

     子どもだから、答えは1つとわかっていたけれど(笑)。「なる!」「なりたい!」「なるよ!」…の大きな声での言葉の渦、大洪水。横でS監督がウルウルきている。まだまだ、これからよ?本気かどうかの見極めは。

     S監督、早いって、ウルウルは(笑)。

     「オッケー。でもタイヘンよ?県NO1チームは平日も練習している。でもオマエラは平日練習できないよね。これはオマエラのせいじゃない。コーチたちも見てあげたいけれど、仕事がある。ごめんな。でも、その分はどうする?」。「自分でやるよ」「みんなで集まって練習するよ」「一人でもやるよ」「みんなでやろうよ」…。S監督、またウルウルきてる。

     まだ。我慢よ、S監督。ウルウルは。

     「オッケー。じゃあ、練習を始めよう。疲れているだろうから、まずは、この広いグラウンドを歩いて2周しよう。1周目は『みんなでおしゃべり』しながら周ること。何でもいい。好きな食べ物のこと、学校のこと、好きな女の子のこと。何でもいいよ。リラックスして話して歩こう。2周目はおしゃべりはヤメ。その代わり、1人1人が大きな声で『サッカーのこと』を叫びつづけよう。Jリーガーになる!日本代表になる!ドリブルがムチャクチャ上手くなりてぇ~!…。何でもいいよ。ただし、歩いている間、必ず最後まで叫びつづけること。これが約束。さあ、行こう!」。

     1週目。キャハキャハ笑いながら歩いている。ペースはゆっくり。隣に歩く者同士、ふざけあってるヤツもいる。2周目に入る。「ちょっとペースを上げよう!早足で歩きながら、叫んで~!」。途端に言葉がほとばしる。「Jリーガーだぁ!」「Jリーガーになるぞ~っ!」「県大会に行くぞぉ~!」「絶対に強くなるぞぉ~」…。向正面に行っても、威勢のいい言葉の勢いは落ちない。この間、僕らコーチ3人は子ども達に何も言っていない。全部、彼らの「意思」による言葉。「やらされないこと」はここから始まる。

     S監督、ダイブ、ウルウルきている。まだ、早いって(笑)。

     最後の直線に入ってくる。次第に声が揃ってきている。んっ。いい感じ~♪。しつこいようだが、僕等は何も言っていない。一番のヤンチャ君が大きな声を出す。「みんなで声を揃えようぜ!」。「おーっ!」。「絶対、勝つぞぉ~!おーっ!」。一番の負けず嫌いが叫ぶ。「絶対、県NO1チームに勝つぞぉ~!」「おーっ!」。

     S監督、ホラ、今こそウルウル解禁よ?(笑)

     実際に、勝てるかどうか?、追いつけるかどうか? は別として。そんなことはある意味、どうでもいいのだ。大切なのは、自分たちでハッキリと選んだわけだ、進む道を。僕等コーチ陣はあとは言い続ければいいだけ。「自分たちで『なる』ことを選んだんだろ~!」。自分たちで決めたことの責任は取らなきゃいけない。いいのか?ここからは、ケッコウ、イバラの道よ~?

     というわけで。M先生、また懲りずにお伺いしてもいいでしょうか? もちろん、多少、力が付いたと僕が思った時になりますが。その時は、また相手にしてやってください。できれば、またケチョンケチョンをお願いします。

     さて。子どもの中に入って、一緒に汗を流そう。僕らコーチも、県NO1チームのコーチに追いつかなきゃいけない。子どもにやらせるんじゃなくて、子どもと一緒に目指さなきゃ。コチラも、なれるかどうかは別にしてね。いつかはなれると信じよう。ホラッ、笑って子どもと楽しもう、サッカーを。ホラッ、ホラ、

     ウルウルは、もう終わりだって、S監督(笑)。



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