2007.04.23 Mon
悪例解答か、これじゃ。
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某J(我が県以外)のHPに、職員募集の記事が載っていた。ふ~む。これは珍しい。フツーこういう〝職〟って、引退したJリーガーに割り当てられるものなんだけど。募集要項を見る限り、「広く人材を求めます!」って感じのものでもないしなぁ…。なんでだろ?
まあ、このクラブにはクラブの事情があるのだろう。深く考えても仕方がない(笑)。で、だ。今回はこの求人ネタで遊んじゃおう!と思い、模範(?)履歴書を作ってみた。最近、説教クサイものが続いたしね。
たまには、いいでしょう?(笑)。
某Jクラブ スクール事業部 採用担当さま
失礼ながら、最初に「おことわり」をさせていただきます。私、採用条件を満たしていません。しかも、ほとんど…。まず、歳。28歳までにも関わらず、本年10月に42歳になります。指導経験はありますが、人に誇れるようなものではありません。資格もC級なんて恐れ多くて、手が出せません。D級が身の丈にあった資格だと思っています。住まいは我が県A市ですから、マイカー通勤は現状としては不可能です。ただし、万に1つ、採用されるようなことがあった時には、貴クラブ所在地に引っ越す覚悟はできています。これらをを踏まえて、何卒、以下、「仕方ねえ、読んでやるか…」とお読みいただけますと幸いです。
(1)選手歴
1976年(小学5年時) 某県K市・某SCに入団。ポジションはGK。
1978年 市立某中学校サッカー部に入部。一応、卒業まで続ける。
以上の選手歴しかありません。ハッキリ言いますが、私は小学校5年までサッカーをやったことがありませんでした。ホントは野球がやりたかったのです。しかし、厳格な父が「勉強やらなくなるから毎日練習のある野球はダメ」という考えの持ち主でした。えっ?毎日練習があるわけない?ご存知ないのかもしれませんが、K市は野球の街。当時、ほとんどの小学校で毎日練習は行われていました。見兼ねた母が、「週に1回のサッカーだったらいいでしょ?」と父を説得してくれたのがサッカーを始めたキッカケです。
そのSCはできたばかりのチームでした。経験者は数人。これなら、大丈夫か?と思いましたが、いきなりリフティングでつまずきました。周りの子は、すぐできるようになりましたが私は…。で、与えられたポジションがキーパー。これがイヤでイヤで仕方なかった(苦笑)。補欠でもいいからフィールドに出たかったのですが、無理強いされました…。
中学ではフィールドを!と思っていましたが、ダメでした。顧問の先生から、「おまえ、キーパー」の一言で決まり。事前に僕がキーパーだったことを知っていたようです。レギュラーじゃなくても自由にフィールドを駆け巡りたい!そんな思いを募らせ卒業。高校で僕が選んだスポーツはサッカーではなく、ラグビーでした。ラグビーはキーパー経験者という束縛に縛られずに自由に走れますから。
というわけで。サッカーはドヘタです。
(2)指導歴
2002年~現在まで我が県A市の我がチームスポーツ少年団というところで、サッカーを教えています。
教えているなんて言っちゃいけませんね。逆に子ども達に色んなことを教わっています(苦笑)。なんでサッカーを離れた私がサッカーに戻ってきたのかというと、息子が「始めたい!」と言ったからです。我が県とはいえ、A市はイナカですから指導者の数が足りません。一度は辞めたサッカーですが、子どもを見に行くうちにミイラ取りがミイラになりました。まあ、お父さんコーチの典型です。
ただ、やるからには責任がある!と必死に勉強だけはしました。家には指導本だけで100冊以上あります。西に強いチームありと聞けば、練習を見に行き、東に上手いチームありと聞けば、試合のアップを見に行きました。南と北?A市の南は「S市」、北にはちょっと行くと「K町」があります。おそれ多くて最初は行けませんでした。今は…。行きます。見ることがすごく勉強になりますから。
実績? どうなんでしょう? 例えばJの下部組織に進んだ子でもいれば「指導実績」になるんでしょうか? そういう意味では実績ゼロです。でも、もし「Jの下部組織に進んだ子」がウチのチームにいたとしても、私は「僕が育てた!」とは言わないです。この言葉、私が一番軽蔑する言葉です。この言葉を言えなきゃ貴クラブには入れられません!というのならば、コーチになることをあきらめます。
もしどうしても実績を言え!というならば、1つだけ。今年、見てきた29人の子ども達が卒団しましたが、全員が最後に涙を流しながら僕に「ありがとう」と言ってくれました。よくあるフツーのことだとは思いますが、僕にとっては最高の実績です。この子達を5年間見てきましたから、対象年代はU-7~U-12です。
(3)U-12世代における強化と普及をレポート1枚以上。
ここまで随分書いてしまいましたが、まだ続けていいですか?
一番大切なことは、「ウマイヘタ関係なく、サッカーを好きになってもらうこと」だと思います。ありきたりな答えですが。私のような「サッカー辞め!」って子どもを作ってはいけません。考えてみてください。貴クラブの選手の給料原資は誰が担っているのでしょう?間違いなく貴クラブを愛する、サッカーを愛する人たちです。「オレさ、サッカーを恨んでいるんだよ」という人をなるべく作り出さない。「全然たいしたプレーヤーではなかったけど。オレ今でもサッカー好き!」。言葉は悪いかもしれませんが、こういう「愛すべきサッカーバカ」を日本中にあふれさせていくのが「普及」の考え方の第1歩ではないでしょうか。
僕は貴クラブには詳しくないので知りませんが。貴クラブは下手な子を大事にしていますか?貴クラブ主催「今日は君がヒーローだ!~普段、あまり試合に出れない子のためのサッカー大会~」(あまりいいタイトルではないですが)なんてことやっていますか?通り一辺倒の「サッカー教室」ではなくて、みんなが楽しめるサッカーの試合場を提供していますか? もしかして上手い子だけの「貴クラブジュニア」を立ち上げて満足していませんか? もしそうだとしたら…。選手は上手くても、いつか、みな試合を見に来なくなっちゃう日がくるかもしれません。
サッカー愛こそが普及を促進させると私は考えます。
でも。競争は必用なんです。「手を繋いでゴール!」とは行きません。競い合って切磋琢磨して上手くなる。だから、選抜はした方がいい。日本サッカー界の宝となりそうな少年を人間的にも磨きながら、技術の粋は知ってもらわなくちゃいけません。ただ、今のサッカー界の選抜方法だけでは、マズイかなあ…とも思います。何がマズイって、とにかくどの分野でも「コミュニケーション」が薄すぎると思うのです。例えば、セレクションに落ちた子への対応。不合格通知で終わりにしていませんか?
こうしたらどうでしょう?
子どもに。「この部分。この部分が明らかに足りない。だから、この部分を磨こう。磨いて3年後ユースを受けに来て」。親に。「いい素質を持ってます。でも、今回はちょっと足りなかった。続けさせてあげてください。今回、落ちたことがプラスに転じる生活を送らせてあげてください」。これから所属するチームのコーチに。「ウチに入れたかったけど。今回は断念せざるを得ませんでした。でも。託します。3年後、彼をもう1回見たい。鍛えてあげてください」。
受かったご家庭にも。「未来が約束されたわけではありません。本人にも言い聞かせますが、まずはご家庭が勘違いをしないでください。スポーツ選手は人間性も大事です。天狗にならずにフツーに生活することが選手としての第1歩です」。
さらに。年に3回でいいですから、選抜された子の出身チームにその子を派遣して後輩クンの面倒を見させることをルール化。教えられる方は励みになるし、教える方も「最高の確認作業」になります。小さい頃は、こんな練習をしていたよ!Jクラブではこんなことをやっているよ!とコミュニケーションも図らせる。
こんなことだけでも、素晴らしいコーチを何人も用意するよりも、強化が図れる気がします。ムチャクチャタイヘンな作業ではありますが。これができれば、貴クラブは日本有数のチームになれると思います。おっと。今でもサポーターは日本有数ですよね。
で。給料はいくらもらえるんですか?僕にも家族があるもので…(笑)。
- [2007/04/23 23:03]
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