2007.04.18 Wed
小学生風に書き出してみました。

「なんで~?」。ブツブツ。嫁に思わず文句を言ってしまった。今日、ひょんなことから06年度ホーム小学校卒業文集なるものの存在を知った。僕がその手のものを死ぬほど好きなの知っているだろう?悪意がないのはわかるが、旬を逃した感は、つきまとうじゃん…。とかなんとか、タラタラと文句を言いながら、読み始めた。
しかし、文句は最初だけ。次第に「文集」ワールドに引き込まれたからだ。書いてあるのは、広がる夢、拡がる夢、膨らむ夢。不惑の年齢に達した「現実」と対峙せざるを得ない大人にとっては、羨ましいこと極まりない世界がそこにあった。どの作文も素晴らしい。こりゃ、日本の未来は明るいぞ!と晴れやかな気分になった。なかなかいいぞ!06年度ホーム小学校卒業生のみなさん。なんやかやと言われるが、今の小学生、なかなか捨てたもんじゃない。
特に。6年○組のものは、なかなか楽しませてもらった。
何より、全員、揃って全員の、「書き出し」が素晴らしい。他のクラスのものは、だいたい「僕は…」で始まるものが多かったが、このクラスのものは実にバラエティに富んでいた。「バクッ。バクッ」「あっ、いけね!」。擬音語、擬態語、会話で始まる文章のオンパレード。どれも、「おっ? この先どうなる?」と推理小説を楽しむような気分で堪能させてもらった。子どもの感性ってスゴイっと思ったと同時に、もう1つ感じたことがある。
担任の先生の熱意だ。
断言してもいい。「書き出しに凝る」ことは、教えられずに小学生ができることではない。みんなにいい作文を書かせたい!という想いが際立って文集に表れていた。国語が専門の先生なのかなあ。もしかしたら、私立受験をした誰かが塾で教わって書いた作文をホメて「お手本にしましょう!」と言ったのかもしれないが。まあ、「書く」ことが得意な先生であることは間違いないだろう。
「ふん! しょせん、テクニックの部分でしょ?幹の部分が大事よ!」と言ってはいけない。もちろん、「正しい漢字がしっかり書ける」「文法に則った文章が書ける」「段落がキチンと変えられる」「個性を感じさせる表現ができる」等の幹は何より大切だ。そこに、テクニックが加われれば「鬼に金棒」となる。キチンと身に付いたテクニックは確実に幹を太くしてくれる。デコレーションを通り越し、無限のアイディアをサポートする礎がテクニックだといっていい。
サッカーもそうだ。思った方向に思った強さでトラップできること。左右の足ともにキッチリと思った蹴り方ができること。顔を上げて状況判断ができること。ゴールに向かってボールを運べること。そんな幹が何より大切なことは当たり前ではある。では、小学生にテクニックは不要か? というと、それは間違い。覚えて磨いた個人技が幹を太くし、選択肢が拡がってプレーの幅・厚みが増してくる。もちろん、幹ありき!ではあるのだけれども、ね。そんな幹と技術を兼ね備えた子を見ると、僕はそこに才能も感じるのだけれども、同時に指導者の熱意も感じるんだよなあ。
そういうコーチに僕はなりたい!と強く思う。
そういう目で文集を読んでみると、各クラスにそれぞれの先生の熱意を感じた。キレーな字を書くクラス、楽しい「挿絵」を奨励しているクラス。息子のクラスには、段落変えの指導がしっかりと覗えた。ホーム小学校の先生たちは、なかなかどの方も熱意をもった方揃いだなあ…と改めて感じ入った。
ちなみに。プロの端くれとして好きな作文を選ぶと…。SHクン!おまえに、「コーチ賞」を差し上げよう。使っている漢字のレベルの高さ、文法の正しさ、絶妙な段落変え、起承転結に則った展開、表現の豊かさ。加えて、身に付いたテクニックである「書き出し」「体言止め」等の技術。素晴らしい!今すぐライターになれる。先日読んだウチの入社志望者のトップレベルにある。あとは…。アイディアの部分だな!
ただし。作文に「オチ」は、つけないようにね!(笑)
- [2007/04/18 23:05]
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