2006.10.09 Mon
トトロの森。
- 少年サッカー
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ホーム小学校の前には、かなり大きな公園がある。おそらく、広さは小学校の敷地よりも広いだろう。幅10メートルくらいの1周400メートルほどの遊歩道がぐるりとあって、道の両側は大きな樫の木が植わっている。遊歩道の内側は、少年用コートだったら余裕で2面は取れるであろう広場が広がっている。地面は芝っぽい草。が、ここは「憩いの場」だからサッカーの試合をやるわけにはいかない。
この公園、子どもが走り、犬が走り、ママさんたちが健康ウオーキングを楽しむ場所なのだ。
とはいえ、子供たちにとっては、最高のサッカー練習場でもある。団体として公園でサッカーの試合をするのはマズイが、個人でもしくは、数人で練習をするのは全然OK!だって、そのための公園だもの~。
夕方、公園の前を通りかかったら、端っこの方にバルサのユニホームを着たチビッコの集団がボールを蹴っていた。すぐに3年生軍団だ!と見当がついた。今日、バルサのユニを着ての試合があったのは3年生だけだったから。黙って見過ごす訳にはいかない。一声かけてやろう!と車を止めた。
試合の結果は知っていた。我が地区後期大会Dクラス決勝トーナメント1回戦、対Uチーム戦で無念のPK負け。11時半の段階で、MMコーチが教えてくれたし、午後に団長が細かい試合内容とPKの情況まで僕に話してくれたから。「絶対に優勝する!」と子供たちは言っていたし、そのつもりでコーチたちも必死で練習をさせていたから。すごく悔しいだろう。
歩いて行くと「コンニチハ~」と子供達から元気に挨拶の声がかかる。側にUコーチとSコーチがいる。バツが悪そうに苦笑しながら会釈をしてきた。「負けちゃったんだって?」。僕の方から声を掛ける。「うん…。すげ~悔しいんですよ。だから、1回解散して、悔しいヤツは集合!公園で練習をしよう!っていったら、みんな来て、で、今まで練習しちゃいましたぁ」とSコーチ。「試合が終わって、皆が泣き崩れて、貰い泣きしながら、審判に行きました…」とUコーチ。そおかぁ~…。
団長!喜んでください!我がチームは安泰ですよ~。悔し泣きできて、すぐに練習する子供達と、こんなに熱い思いを持ったコーチ陣がいるんですから~。
「負けてよかったんだよ。勝ったら、練習しなかったでしょ。負けたからこそ、『次こそは!』の思いを持って、また頑張れる。勝負は6年生の時だもの。まだまだ時間はあるじゃない?今のうち、たくさん涙を流し続ければ必ず圧倒的に強くなれるよ」。月並みの言葉だけど、S・U両コーチを励ました。
そして。子供達には「練習しろよ~。今はドリブルだぞぉ~」と大声で声をかけた。
サッカーの育成、育成というけれど。目の前の勝利を掴むための思いも大事。その目標がなければ、子どもも親も着いてこない。夢を見て、夢の実現のために努力をする。でもロングレンジの夢を達成するためにはショートレンジの目標も大切なのだ。親御さん達はサッカーのプロにさせたくて我がチームに入れているんじゃない。泣いたり、笑ったり、皆で1つの目標に向かって頑張って欲しい、色んな経験を積んで欲しい、そんな思いの方が大きいのではないだろうか?
だから。負けていいんだって、今は。
県NO1チームM先生は言う。「プロだけを育てることはJの下部組織に任せればいい。我々はフツーの子どもをまず育てることが大事だ」。少年サッカーで覚えたことが、人としての「育成」に繋がることこそが大事なのだ。その上で、県NO1チームのように化け物みたいに強ければいうことない~(笑)。
S・Uコーチ。6年生は小学生のうちには、もうムリだけど。3年生は「化け物」になる時間と可能性は、まだまだあるよ~。
そのために、この公園はホーム小学校の横にあるのだから。そう思った瞬間に、風が吹いて木々がざわついた。ほら、公園も「そうだ、そうだ」と言っている(笑)。
公園は、子どもが走り、犬が走り、ママさんたちが健康ウオーキングを楽しみ…。
そして、サッカー少年が努力をする公園なのです!
- [2006/10/09 23:23]
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