2006.07.20 Thu
パスカル。
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今、話題の本の一つに「こども哲学」という本がある。全7冊刊行予定で現在、2冊刊行中。1冊ずつ、副題が付いていて1冊目は「よいこととわることってなに?」。この本、かなり胸にずっしりくる。滅多に人に本を薦めない僕だが、この本は全世界中の大人に読んで欲しい。
この本の中に「ことば」という項がある。メインの質問はこうだ。「思ったことはなんでも口にすべきだろうか?」。それに対して、色んな子どもが答えるであろう答えが載っている。で、それぞれに反論が載っているのだ。例えば、
「ううん、本当のことを言ったらケンカになっちゃうこともあるから」⇒①そうだね、でも、それがほんとうのことならケンカくらいしてもいいんじゃないかな?②そうだね、でも、ウソをついたり黙っていてもケンカになることってあるよね③…。
「うん、そのほうがすっきりするもの~」⇒①そうだね、でも、100%心にしみわたるまで言葉にできる?②そうだね、でも、うそをついたり黙っていた方が楽なことってない?③…④…。
「ひみつにしとくって、約束したら話しちゃダメ」⇒①そうだね、でも、一人で背負っていることがつらいときってない?②そうだね、でも、そのひみつのせいでだれかに迷惑がかかっても?③…④…。
こんな感じ。この本に結論はない。まとめはあるけれど。だって哲学だから。考えればいい。考えることが大切なのだ。僕も含めて、大人になると問題が起きた時に「正解は一つ!」という結論を出したがるが、正解は一つではない。正しい答えがあるとすれば、「皆が考えること」だけだろう。
仲間を責めるということで、問題になったことがないだろうか?でも責めている方も正論で。。。どこのチームもぶち当たる問題で、ウチのチームも悩んだことがある。だって、どんな結論を出したとしても間違いではないし、正解なんだもの。そりゃ悩むのが当たり前。
ちなみにウチは…(11期生は!)。小4くらいまでは僕らコーチの考えで、仲間を責めたりしたら、すぐ交代!だった。その結果どうなったか?ミスをしたら、取り返そうともせずにプレー中に足を止めて「ゴメン」(ご丁寧に手まで合わせる)。もちろん、答えは「ドンマイ!」。一見、美しいけど。。。そこに「勝とう!」「悔しい!」「上手くなりたい!」という意思は感じられない。
今は、「言え言え!プレーのことはガンガン言え!」という結論になっている(笑)。ただし!「具体的に」という条件がつく。この条件がつけば事後も可。もちろん、事前が◎。例えば、「何やってんだよ!」=これは×。「どうして、カラダの向きを作らないんだよ!」=これは○。「開いて!準備して!」=これは◎。シュートを外した時だけは責めてはいけないことになっている。そうじゃないと撃たなくなるから(笑)。この時と失点した時だけは「ドンマイ、次、次」が解禁となる(笑)。
ぶつかれ、ぶつかれ!ケンカしろ、ケンカしろ!言い合え、言い合え!試合前も試合中も試合後も!文句があるなら、妥協をするな!とことん、とことん!口調も烈しく!言い倒せ!言えないヤツをガンガン責めろ!
でも、心は一つにしろ。持っている共通の目標は1つだろ?一緒に闘っているんだろう?そうすりゃ仲直りもすぐできる。何より、全員が中田になるんだろう?
目標達成のために「考えることこそ」が大切と「僕らは」考えた。でもこれが正解じゃない。色んな考えがあっていい。考えることこそ、成長する方法なのだ。大人も子どもも。♪ソ、ソ、ソクラテスもプラトンも~ニ、ニ、ニーチェもサルトルも~、み~んな悩んで大きくなった~!のだ。人間は生きているのだから。哲学、哲学。
あっ!一つだけ。相手に向かっていうのは厳禁。それと「バ○!」「このヤ○ウ!」等の発言もなし。当然だけど。
哲学らしくまとめよう。「サッカーは考える足である」。(ウマイ、自分で座布団1枚!)
- [2006/07/20 19:46]
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