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    神に選ばれそうになった男。 

     梅雨なのか?晴れない限りは。


     久々に仕事がテンパっている。この更新をサボった数日間、やたらと書きたいことがあったのだが、書けなかった~。まあ、また機会を見てそのテーマにチャレンジしよう。

     さて。今、サッカーのブログを名乗るのであれば、何はともあれ取り上げなきゃいけないことはジダンのことだろう。「どんな理由があるにせよ、許せない」 「逆にジダンが可哀想…」等、いろ~んな意見があるが、「なぜ、あの頭突きという暴挙にでたのか?」は知りたいところだ。「神に愛された男」ジダンは超ヒール・マテラッツィにどんな「悪魔の囁きを聞かされた」のか?

     今朝のニッカン及びCX「得ダネ!」(小倉さんの番組ね)による情報を端折って書くと…。≪まず、マテラッツィが直前の競り合いでジダンのユニホームを掴んだ。それに対し、ジダンがマテラッツィに「ユニホームが欲しいなら、あとで(試合後に)やるよ」と発言。これを「見下された!」と思ったマテラッツィが「プッターナ、テロリスタ、の息子くだばれ!」と怒鳴る。そして頭突き…。≫だそうだ。

     もうちょい、解説を続けよう。プッターナはイタリア語で「売春婦」。ラテン系の国々では「お前のかあさん、でべそ」くらいの感覚で子どももケンカで普通に使うという(ホントか?)。ただし、「だから、お前は誰の子かわからねえ!」にも繋がるらしいから、とんでもないセリフではある。テロリスタはテロリスト。ジダンはアルジェリア移民の子でイスラム教徒。アルジェリアは今、イスラム原理主義の国。それもあるが、全般として南欧諸国の人が北アフリカの人たちを侮蔑して、テロリストと呼ぶことが多いらしい。

     しかし…。とんでもない内容の発言だ。

     たぶん、マテラッツィは内心してやったり!だろう。ジダンを挑発し続けろ!くらいの指令がチームから出ていたことも容易に想像できるから。それがサッカーが全ての国のやり方だから。もっと捻くれて考えれば、ネスタの故障だって本当に故障かどうか?怪しいとさえ思う。堂々とマテラッツィをゲームに使うための策略なのかもしれない。そのくらいイタリアならやりかねない。

     とはいえ…。暴力による報復行為を取ったジダンは許されない。

     僕が残念でならないのはジダンが我慢し切れなかったこと。できたはずなのだ。W杯の決勝よ? 勝てば世界一よ? この試合で現役完全引退するのよ? レアルのジュニアユースを見ることまで決定しているのよ? 実はキレやすい!と過去のジダンの乱暴行為を引き合いに出したって、今回のこの状況でやるのとは明らかに違う。

     そのことを踏まえて昨日までは、こう思っていた。「フランスのレキップ紙が論ずるように『世界中の子どもたちに、あの頭突きをどう説明するのか。偉大な選手に値しない』というのは、すごく真っ当な意見だし、当然のこと。マルセイユ・ルーレットを真似してジダンを気取っていた子どもたちが、これからは相手に頭突きを食らわせて、「どうだ!ジダンみたいだろう?」と言いかねない」。

     今日になって、決勝当日に母親が緊急入院していたと伝えられた。なるほど。そういう背景があったのか。だからといって、あの頭突きが正当化されるわけでは決してないのだけれど。1つだけハッキリとわかったことがある。

     「神に選ばれた男」でもなく、「愚か者」でもなく。ジダンもフツーの人間だったのだなあ。

     レアルのジュニアユースで「暴言を吐いちゃいけないよ」「頭突きをしちゃいけないよ」と自分のビデオを使って教えるジダンが見てみたい。その時に一言、子どもに付け加えて欲しい。

     「神に選ばれるためには、それが条件だよ」。



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