2006.05.12 Fri
夏の始まり。

今朝、息子と2人で6時に起きて、散歩に出かけた。小2~小4までは、こうやってよく、季節に関係なく、2人で歩いた。残念ながら僕が異動してからは、一度も出かけていない。僕が起きられないし、彼は彼で毎日のようにHキャプテンと学校で朝練をしているから。それはそれで良し。
実は昨日、「そろそろ動いていいよ。ただし、無理は禁物!使ったら、冷やしてね」と、息子に医者のお許しが出た。本人はウレしくて、チョコチョコッと放課後にドリブルをしたらしい。珍しく早く家に帰った僕に「どう?」と聞かれると、「ん~。まだ痛い。ジャンプしたり、思いっきりシュート撃ったりするとズキッと来る…。まだ、自分では怖い」と浮かない返事。
んじゃあ、ちょっと様子を見よう!どうせなら、美味しい朝の空気でも吸いながら。というわけで、朝の散歩となったわけ。出発時は曇り。二人で大あくびをして、ンニャ~と猫のように伸びをして一歩目を踏み出した。
歩いている分には全く問題ないらしい。わざと多少、スピードを上げても楽々と着いてくる。マジマジと息子を見たのも久しぶり。本当に大きくなった。あどけなさが残る顔にニキビがチラホラ。縦にスッキリ!と伸びる時期らしく、首がミョウに長く見える。不完全だが、いわゆる少年体型を抜け出して、青年の趣き体型になってきた。嫁と婆ちゃんを、背の高さで抜いた彼。あと12cmで僕も並ばれる。3年もしたら、確実に越えて行くだろう。いや、下手したら1年で抜いていくかもしれない。
歩くコースは昔と同じコースを取った。必死に必死に僕に着いてきた、小2のあの頃が懐かしい。真っ赤な顔をして、ふぅ~ふぅ~っと、息を弾ませながらの「負けるか!」という顔に可愛さを感じたなあ、そういえば。そうそう、コイツは、その頃はミョウに顔もまん丸で、コロコロしていたっけ。当時、毎日すれ違うおばさんに「坊や、ダイエットかい?」なんて言われたこともあった(笑)。芽が出たばかりの「双葉」の雰囲気だった、今、思うと。
この時期、街には若葉があふれている。空の雲が切れてきた。朝の光と5月の爽やかな風に鮮やかな緑がキラ、キラリンと光り輝きながら揺れている。急に息子がイタズラっぽく、僕の前に出た。ズンスン、ズンズン。距離をどんどんと開けていく。新緑の中で、若さあふれる少年期を越えつつある「生まれたての幼い青年」風の姿が眩しい。若木に生えた若葉と同じようにキラ、キラリンと光って輝いて見える。本当に眩しい。
いい風景。一生、記憶に残りそう。
1kmくらい縁石が続く道に出た。ここは昔から、ジョギングしながらヒラリヒラリと左右にジャンプするのがお約束になっている。ただし、息子だけ(笑)。何も言われる前に、自分で跳び始めようとする。たが、着地とともに「痛いっ!」。眉間に皺を寄せて顔を歪めた。
太陽が隠れた。
緑も暗転。
「無理するな」。「うん」。「来週はできそうか?」。「やんなきゃ。県大会に行くために」。「そうだな~」。「40分走れるかな、僕」。「痛い時は必ず言えよ」。「うん。でも、このために頑張ってきたから。ちょっとは我慢しなくちゃ」。「ここで終るわけじゃないんだから」。「うん。。。でもね、お父さん、」。「うん?」。「40分ずっと出ていたい。走れなくても。大きな声だけは誰にも負けないよ、僕」。
太陽が現れた。
緑もまた輝き出す。
ピョン!と、縁石に飛び乗る息子。足の痛みで跳べない変わりに、細い縁石の上を歩いていく。高さが20cm以上あるから、僕より背が高くなった。大きく手を振り、バランスを無理に取ることもなくスイス~イ、スイス~イと進んでいく。まっすぐに前だけを見つめながら僕と楽し会話を続けた。
本当に大きくなった。カラダも。
本当に強くなった。ハートも。
コイツにサッカーをやらせて、よかった。今のところ、僕はこの子の育て方を間違っていないなあ。。。と、妙にウレしくなった。まだまだ、どうなるかはわからないけど。取り合えず、今のところは。幹は真っ直ぐに育ち、枝には鮮やかな若葉が鈴なりの元気あふれる若木に育っている。
そんな彼を見ていると。何か照れくさいような、でも誇らしい気分になる。季節がそう思わせるのかも。これから先も、今の時期だけは毎年、息子と歩きたいなぁ。50歳になっても60歳になっても。生きていたらだが70歳になっても。できるならば、終焉を迎える前日にも2人で歩きたいものだ。
若葉が燃ゆる、清々しい初夏の日に。親子、男2人だけで。
今年は、いい夏になるよ。そんな予感がする。不思議なオーラをなんとなく君から感じるから。持っている力と持っている心の強さを存分に発揮して欲しい。
だから。早くケガ直そうぜ! なっ、息子よ。
- [2006/05/12 22:36]
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