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    空き缶男。 

     晴れ。寒~い。冬に逆戻り。


    「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!!!!」
    「めしどこか たのむ」

     「電車男」(新潮社)。11月末に僕が読んだ本が第8刷。12月21日に50万部突破。「ヤンサン」(しかも原秀則)を始め3誌でマンガ化、連載中。6月には映画化。「2チャンネル」の人気スレッドをそのまま、新潮社が本にした。本を買わなくてもネットでタダで読める。アキバ系の恋愛未経験「電車」クンが2ちゃんねるスレッドで皆の助けを借りて、「エルメス」と呼ばれる「お嬢さん」と恋愛を成就させる純愛ストーリー。2時間あれば誰でも読み終わる。最後、僕は思わず泣いた(笑)。

     「電車」と「エルメス」の出会いのキッカケは、電車の中で暴れる酔っ払いを「電車」が追い払ったこと(だから、「電車」と呼ばれる。ちなみに「エルメス」は、その御礼に贈ったカップのブランドが「エルメス」だったため)。その「勇気」と「正義感」が電車に幸せをもたらした。今回は、この「正義感」「勇気」のお話。

     1年前の話。ウチの子が泣きながら、J下部スクールから帰って来たらしい(嫁からの伝聞なので)。当時3年。幼さが残っている時期。「シュートが決められなかった」、「試合で勝てなかった」とベソをかきながら帰ってくることは、別に珍しいことではなかった。しかし、その日は様子が違う。もう、ワンワン泣いていた。

    「どうしたの?何かあった?」
    「コワイお兄ちゃんにブたれた。。。追いかけられた。。。」

     話を聞いてみると。道にタムロしている中学生が空き缶を投げたらしい。自転車で通りかかったウチの子、すかさず言い放った。「ポイ捨てはダメなんだよ。拾って!」。「ウルセーっ!このガキ、生意気!ふざけんな、コラッ、オオゥ?」(想像)。こんなやり取りがあって、結果、追いかけられブたれたらしい。「正しいことをした!いい子!」と抱き締めてホメた嫁。「空き缶男」の感動ストーリー。23時過ぎに帰宅した僕にメシをよそりながら嫁は話す。「でも。怖いよね。何されるかわからないもん。『これからも、そう言おうっ!』と言ったけど。一応」。ハシを休め、嫁に向かって一言。「お前も、正しいことを言った!いい子!抱き締めないけど」(笑)。

     難しい時代だとは思う。実際、小学校内でワルサをしている中高生に注意をする時に「サッカーのコーチとバレバレだよな。団の子供が仕返し受けたらどうしよう?」と考えたこともある。逆に中高生の気持ちもわからなくもないし。僕もそうだったから。中高時代の友達がこれを読んだら、「お前も成長したな!」と涙を流すだろう(笑)。でも、考えてみると僕らの頃には、周りに「コワイ大人」がたくさんいて、いつも怒られていた気がする。だから、「悪いこと」「間違ったことをしている」という罪悪感が常にあった。今はどうだろう?

     子供は本来、皆、正義感が強い。小さい頃は、その正義感が全てで、そこに他の感情はない。でも、大きくなるにつれて別の感情も入っていく。「言うとケンカになるから」。「言ったら、イジメられるかも」。損得勘定、恐れ等のマイナスの成長。それもなくてはならないものだ。それが、「社会性」の第1歩なのかもしれないし。同時にプラスの成長もする。「間違いを許さない」、「怖れに屈しない」、そして「間違いに負けない強さ」の気持ちを持つようになる。それが「勇気」。大人がコワイ大人になる「勇気」を持てなくて、どうして子供が持てるだろうか。綺麗ごとかもしれないが、小学生が綺麗じゃなくてどうする?

     どこかの学校のサッカー部みたいな事件は、もうイヤ。サッカー界全体で強い日本代表を作りながらも、その前に「電車男」、「空き缶男」を、もっともっと、たくさん生み出したいなあ。何より「間違いに負けない強さ」を持とう、持たせよう。そのために、コワイ大人になろう!

    「ゆう気」。書初めを子供が持って帰ってきた。伸び伸び、大きい、「いい字」だ。
     居間に貼っている。

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