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    竜宮城。 

    のち プールに入れないっ! と、長女が毎日言っている。


     今日発売の今週のサッカーマガジンで「クラブユース主義」という特集をやっていた。簡単に言うと、「Jの下部組織というところは、こんなにも素晴らしいところだ!」という記事だ。ん~。これで、また。〝J下部入団のために全てを捧ぎますっ!〟 という親御さん達が増えるのだろうなぁ(苦笑)。売るためとはいえ。罪深いぞぉ、ベーマガ社(笑)。

     J下部に入ることは本当にいいことなのだろうか? 

     客観的に考えてみた。行き着いた結論から書こう。「そのチームによる」。あくまでも、僕の主観だが。ここはダメと思うところが残念ながら幾つもある(苦笑)。書かないけれどね。逆に「ここなら、どんな無理してでも行かせるべき」というチームも幾つもある。例として、ここは絶対というところを1つだけ挙げれば。僕は、〝自由〟の気質を持つ赤Jクラブを推したい。赤Jならば。どんな手を使っても入れる価値はあるよっ! 小学生の親御さんたち。

     まっ! 残念ながら既にチュウボウのウチには関係のない話だ(苦笑)。

     エリート軍団特集を読んでいるうちに。ふと気になったことがある。そういえば…日本には。もっとエリートを集めたチームがあったはずではないか? 自ら「エリート」を名乗る集団。そう、JFAアカデミー。そういえば、トンと名前を聞かない。日本代表U-15のメンツに数人を見かけただけだ。雲の上の話だから、身近でないから、聞かないだけなのか? アカデミーは今、どうなっているのだろう? 

     当然。調べた。ふ~ん。なるほど。そうか、そうか。よしっ、今日の日記はこれで終了っ! ってわけにはいかないよなぁ(笑)。正直な感想を書こうか。

     これ、浦島伝説だ。

     アカデミーののブログを読む限り、あまりに浮世離れしている。世の中とここまで隔絶していて果たしていいのだろうか? 環境自体は、あり得ないくらい最高なのだけれども。アカデミーにいる限り、安泰なのだろうけれど。有名講師の来場が「タイやヒラメの舞踊り」に読めて仕方がない…。

     卒業させる時に。「玉手箱」を渡さないことを祈る。

     単なる僕のヒガミで済めばいいけど…(ちなみにウチは受験さえしていないけれど)。そうか。書いていて気がついた。きっと。本当はムチャクチャ厳しいのだ。もう毎日、スゴい練習を繰り返しているに違いない。だけれども。保護者を安心させるために「そうは書いていない」のだろう。きっと、そうだ。そうに違いない。僕が保護者だと仮定して。「その方が。安心できるっ!」と考えて…、考えて、思い込んでみようとしてみた………。………。………。………。ゴメン。やっぱり僕にはムリ。

     「虎の穴」調の方が僕は。安心するなぁ…(笑)。

     
     


    兄貴分。 

    のち 公園は野球もテニスも盛り上がっていた。


     今日は青赤=Blaugranaの話ではなく。白黒=Bianconeriの話だ。

     今の高1の代まで、我がチームのセカンドユニホームは白黒だった。ファーストがブラウグラーナ(青赤)、つまりバルサモデルで、セカンドがビアンコネッリ(白黒、ビアンコネロは単数形)、つまりユベントスモデルだったわけだ。志が高いっ?

     いや。この場合、「怖いもの知らず」が正しい言葉だ(笑)。

     なぜファーストがブラウグラーナなのか? は知らない。僕がチームに関わった(=息子が入団した)時には、既にバルサモデルだった。ただ、今や、このユニホームの持つ意味は、僕らの誇りになっている。その話は、またの機会に。

     なぜセカンドが白黒だったのか? それには明確な理由がある。まだJr.ユースの普及していない時代。我がチームを卒団しての進路は、当然、ホーム中学校サッカー部ということになる。ホーム中サッカー部のユニホームはビアンコネッリ。「セカンドだけれども。中学生になった時のために着慣れておこう!」というわけだ。

     なのに。なぜ、白黒を止めたのかって? よくぞ聞いてくれましたっ! 県少年連盟から「少年のユニホームのシャツは黒を禁ず。紺も徐々にこれに準ずる」という旨の通達が出たのだ。白黒ならば別に問題はなかったのだが…。自ら変更した。通達の精神は「審判とハッキリ区別をするため」にある。だとしたら、「白黒ならいいだろっ?」とは僕らは考えない。我がチームは。気持ちは全ての代で県大会、できれば全国を(笑)〝目指す〟チームなのだ。瓜田に靴を納れず、李下に冠を正さず。同じ理由で通達にはないが、「汚れない、各メーカで色の違いがない」との理由でファーストにもセカンドにも使っていた黒パンツもやめた。ちなみに。今のセカンドは白(襟は青、ネームは赤)、パンツも白だ。

     3種(中学)には。そんな通達はない。そもそも黒×なんて、我が県の小学生だけ。
     だから。ホーム中学校は大丈夫っ! 歴史あるユニホームだ。誇りを持とうっ!

     そのビアンコネッリ軍団=ホーム中サッカー部が学総・A市予選で優勝した。3年は皆、息子の同級生。そして殆どが我がチーム11期生だ。これで、学総・県大会に出場も決定したわけだ。我がチームだった子も。そうじゃない子も。
     
     みんな、おめでとうっ!

     準決勝は観に行った。相手はN中。前後半0-0で延長に入る。で、代わったばかりのOGクンが値千金のゴールっ! その後、1点追加して。結果、2-0。決勝はvs.H中。仕事で見られなかったが、某ママにお願いをしてMAILを貰った。そのまま書こう。「前半終了。1-0で勝ってまあす」「ひやひや。シュート何本打っても入らない~」「1-0で逃げ切りました~」。

     うむっ。勝ったのだから。いいのだっ!
     みんな、よく頑張った。
     MAILを読んで、感動して思わず涙が出てしまった。

     ホーム中の前を通ると。土日も休まず、一生懸命に練習をやっていた。その成果が出たなぁ。よかった、よかったと言う前に。休日返上でオマエラを鍛えてくれた2人の先生に感謝をしよう。今時、こんな部活ないぞ? 感謝の仕方は、言葉や態度はいらない。今まで以上に練習を懸命にやればいい。新人戦県大会は無念の1回戦負け。我がチーム出身の子に限って言えば。小学生から2回出た県大会で、まだ一度も勝てていないのだ。ここは、しっかりと足りないところを補う練習を積み重ねて。まずは県大会での初勝利を挙げてほしい。それが先生に対しても、親御さんに対しても最高の恩返しになる。いや。小さなこと言わずに。決勝で私立S中・10番と当たることを目指そうぜっ! S中側もだぞっ!

     県大会まで、あと1カ月。必死にサッカーを楽しもうっ!

     それにしても。みんな(他チームだった子も含めて)、大きくなったなぁ。ピッチから聞こえてくる声は野太いし、足も立派だし。遠目で見ていると誰が誰だかワカラナイ。仕種は変わらないから判別できるが(笑)。なんか、全員が、もう立派な〝アンチャン〟だ。加えて、白黒縦縞ユニホームはスッキリ細く、背を高く見せるから、なおさらカッコよく見える。

     そうか。ビアンコネッリは細くカッコよく見えるのか…。
     メタボの僕にはピッタリだっ!

     県大会応援用に。ベッキア・シニョーラ レプリカを買ってこよう~っと!(笑)


               この赤を使ったモデルが一番好き




    似てはいるが。本物ではないこと。 

    のち 学総・A市予選の準決勝以降は明日に延期っ!


     さて。模擬テストの理科の話だ。「何ができなかったの思うのか?」と僕が聞くと、息子はこう応えた。「大きい問題が1つあって。それが、また4問くらいの小問に分かれているじゃない? で、その最後の問題って必ず難しいじゃん? それができなかった」。

     どれ。見せてみろ。

     大問3は「気体の性質」か。【問1.過酸化水素水と固体の物質を使って、酸素を発生させました。次の(1)、(2)に答えなさい】。この2問は分かったのか? 横でウンウンと頷く息子。まぁ所詮、4択だ。カンで当たる場合もある。で、ヤバいのは次か。なになに…。

    【問2.空気、窒素、酸素の、同じ体積の質量を比べると、空気を1としたとき、窒素は0.97、酸素は1.11となります。この関係から考えて、同じ体積の「空気」と「窒素と酸素を混ぜ合わせて作った気体」の質量が等しくなるようにするには、「窒素と酸素を混ぜ合わせて作った気体」に含まれる窒素の体積の割合を全体の何%にすればよいですか? 小数第1位を四捨五入して整数で答えなさい。ただし、それぞれの数値は、20℃、1気圧のもとでの値です。】

     「難しいでしょ? 酸素と窒素の質量だぁ~、合わせて作った気体だぁ~、20℃・1気圧のもとでの値だぁ~…。ワケワカらなくなって。パニクった…」

     タコ息子が…。これは小学校の〝算数〟の問題だ。長女でもできる。
     問題を書き直してやろう。

     【問2.リンゴとミカンとメロンを2つの箱に入れたいと思います。リンゴ1個の重さは100g、ミカンは97g、メロンは111gです。1つの箱にはリンゴを10個入れました。もう1つの箱にはミカンとメロンを合わせて10個入れたいと思います。リンゴを入れた箱とミカン・メロンを入れた箱の重さが同じになるためには、ミカンは何個入れればいいでしょうか?】。
     
     基本はこれだ。後は、「何%にすればよいですか? 小数第1位を四捨五入して整数で答えなさい」を「どう読むか?」の国語力だ。小数第1位を四捨五入してと言っているが、そこが引っ掛け。小数第3位まで計算する。そして×100をした数が100分率=%だ。%にしてから、小数第1位を四捨五入。それが%の整数だろ?それがわかりゃ、小学生もできる。

     「でも、20℃、1気圧って…」。

     いいぞ。そこを気にすることは理科アタマがある証拠だ。これは、「この実験は我が県の誇り・若田光一さんが国際宇宙ステーションの中でやった作業ではないですよ~。娘2人が仲良く地上の我が家でやった作業ですよ~っ!」みたいなものだ。が。本当はここが大切。この問題で「理科」っぽいのはここだけだ。ここがないと正解はこうなる。「国際宇宙ステーションでやったら答えが変わるよっ! 月面でも、違う答えだったよっ! 木星でやっても、また違う答えになるよ」。

     条件を確認するのは実験・理科の基礎。これがないと、単なるリンゴの問題になってしまう。ただ残念なことに解答を導くには必要はない。だから、この問題は、理科の問題としては〝いい問題〟ではない。言うなれば、エセ理科問題だ。さぁ、リンゴ・ミカン・メロンと思ってやってみろ。

     「……(カキコ、カキコ、カキコ)」。
     「本当だ。デキた…」。

     最近、サッカーをやたらと難しく捉える傾向にある。ヤレ、ポゼッションだ、ソレ、ショートパスとサイドチェンジを織り交ぜろだ、コレ、個人戦術としてのポジショニングだ…。そして、カッコイイ言葉に惑わされた指導者が取り憑かれたように「カンタンニ~」の呪文で子ども達に教え込む。子ども達は本質を理解せずにそれを機械的に覚え、判断皆無で無責任パスを回す。

     「エセ・ポゼッションサッカー」の出来上がりだ。

     さらに。少年報道が書き綴る。今日の朝日少年少女スポーツにもたくさんの煌びやかな言葉が並んでいた。きっと今度は、それを読んだ信者が暴走をまた始めるだろう。「パスを回すチームがいいチームだ」「持つなっ! 出せっ!」「いいから。サイド変えろ~」「ポゼッション率を上げろ~」。そこに。「サッカーってどんなスポーツ?」の本質を問う視点はない。

     サッカーは。
     相手のゴールにボールを入れる競技だ。
     そして、自分のゴールにボールを入れさせない競技だ。
     点を入れて、点を入れさせないと「勝利」となる。

     そのためには、どうしたらいいか。方法論はたくさんある。その中で。一番、光が当てられるのがポゼッションサッカーだ。相手にボールを与えない。与えずに繋いで運んでゴールをする。相手ボールは必ず奪う。奪ったら、ゴールをするために、また徹底支配をする。不確実なロングパスはいらない。確実な速いショートパスを少ないタッチ数で素早く繋ぎ、一挙に襲い掛かる。イケる! となれば切り裂くドリブル。これも相手に取られずが大前提だ。それがポゼッッション。

     派手な言葉に踊らされずに。本質を理解させることが大切。
     ポゼッションの本質は。後ろで回す、後ろでサイドチェンジを繰り返すことではない。
     それを忘れると「サッカー」ではなくなってしまうのだから。
       
     理科に戻る。次の問に行くぞ。大問5「音の性質」か。最後の問題は問2だな。お前、これ、出た答えを2で割ったか? 音を出して帰ってきた〝こだま〟が聞こえたのが6秒なんだろう? 距離を聞かれているのだから2で割らないと往復の距離になっちゃうぞ。これは立派な理科の問題だ。次。露点の問題ね。当日の気温が24℃、空気中の水蒸気の質量は12.1g、100メートル上昇する毎に気温は0,97℃、露点は0.17度下がる時、雲のできる地表からの高さを求めよ、か。これは理科じゃない。〝算数〟よりは格上げされた〝数学〟の問題だ。距離をXとした時に/100(パー100)にデキるかどうか? それだけだ。ん? これも何のことだかワケワカラナクてデキなかった?

     お前さぁ…。自分が受験生だって自覚あるかぁ?(苦笑)。

     知ってるか? 学生の本質は。よく遊び(サッカー)よく学べ(勉強)だぞ?
     お前、「似非(エセ)中学生」だろう?(苦笑)



    片道1,560kmっ! 

    のち 真夏っ!K市は33℃っ!


     今週の土曜日から、「第15回 関東クラブユースサッカー選手権(U-15)大会 兼 第24回 日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会・関東予選」が始まる。この大会のBEST8+1チーム=9チームが全国大会「adidas CUP 2009 第24回 日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会」に進むことになる。日程は8月14日(金)~23日(日)。会場は福島県双葉郡のJヴィレッジだ。

     平行して。中体連の大会、いわゆる〝学総〟=学校総合体育大会のサッカー部門のエリア予選が各地で現在、行われている。関東+山梨の各都道府県から2校の16校が「第40回 関東中学校サッカー大会」(今年は横浜にて。三ツ沢、みなとみらいパーク等で8月7~10日に開催)に出場。そして、ここでBEST4+3チーム=7チームに入ると「第40回 全国中学校サッカー大会」に出場できる。全国の日程は8月19日(水)~24日(月)。今年の会場は長崎県・島原市、雲仙市だ。

     我が県大会は…? 7月19、22、23、25、26日・県内各地にて。
     もっと詳細を知っている人、教えてください(笑)。

     先日、S市予選は終了した。優勝は私立S中っ! 実は11日の決勝は、こっそり見に行っていた。内容? どうだっていいじゃん! 1つだけ言うと。とてもハイレベルな戦いだった。中体連をバカにする人がいるけれど。一度、観に行った方がいい。少なくても、県大会レベルにある試合は、サッカー王国・我が県の名に恥じぬ試合が続くと思う。特に私立S中の10番はいい(笑)。我がチーム関係者全員で応援しようっ!

     がんばれっ! Hクンっ! 長崎は、いいところだぞっ!

     そして。今日。A市予選が始まった。A市からは1校だけが県大会に出場できる(と思う。ちなみにS市は9校っ!)。各校に知っている子がいるから、「全校、頑張れっ!」ではあるのだけれども。今年ばかりは、声を大にして、この学校を応援しても誰も文句言うまい。

     闘えっ! ホーム中学校サッカー部っ! みんな、気合だぞぉ~っ!

     新人戦優勝のホーム中学校はシードで準々決勝からの登場とのこと。なので、1試合目のKICKOFFは13時半だという。むぅ。その時間だと、見に行けない…。息子に「結果をMAILせい!」と命令を下したいところだが…。確か、その部に属していないと応援には行けないはずだ…。理科部の息子にはムリ…。どうにかリアルタイムで結果だけでも知る方法はないだろうか? と朝から思案していたところ、出掛けに息子がこう叫んだ。

     「オレ。今日、Sクンとホーム中学校サッカー部の試合を観に行ってくるからっ!」

     はっ? なんだそれ? 「確かに、一昨年・去年は『行かないようにっ!』って言われたけど。今年は何も言われていない。言われていないからには。当然、応援に行くっ!」とのこと。それって…と言いかけたが。考えてみたら、その通りだ。行けっ! 行ってSクン(AJr.ユース)と声が枯れるまで応援して来いっ! ついでに父ちゃんにMAILしてっ! お願いだから…。と。いうわけで。届いたMAILは以下の通り。

     準々決勝⇒ホーム中学校 4-1 O中学校
     剥離骨折中のKIクンが強行出場で2得点っ!

     明日は9時から準決勝。勝てば、13時から決勝とのこと。よしっ! 準決勝は観に行くぞっ! 3年間、頑張ってきた成果をシッカリと、コーチに見せてくれ。ブカツ症に罹らなかったオマエラなら、絶対に県大会に行ける。横浜だって夢じゃない。長崎だって? 長崎は…。長崎だって可能性はゼロじゃないっ!

     夏休み。Hクン、息子、ホーム中学校全員が観られることになったとしたら。そりゃ、必ず行くっ! ここで行かなくて、なんのコーチだ。いわき⇔島原を早速、路線gooで調べる。福島空港から長崎空港まで飛行機使えば、たった8時間で着くぞっ!近い、近いっ!

     料金は…。片道54,390円…。
     いいアルバイトないかなぁ…(苦笑)。


     

    生活習慣病。 

    のち 朝は傘をさして。コスモの散歩。


     こんにちはっ! 蹴球メンタルクリニック院長です。先日の「Jr.ユース症候群」の発表が、スゴい反響。お陰さまで客なんて皆無だった当クリニックもテンヤワンヤの大忙しっ! あっ、また次の相談者がやってきたようです。どうぞ~。診察室にお入りくださ~い! 

     で。どうしました?

     「あの~。先日のブログを読ませていただきまして…。Jr.ユースと部活、どちらが良いのでしょうか? 実は息子が現在、6年生で。そろそろ進路のことを考えなきゃいけないか…と…」。

     まだ、6月ですよ? 夏休み明けに考えれば十分です。はいっ、次の方~っ!

     「ちょっと、ちょっとっ! まだ終わっていません。聞いてくださいっ! 私は、そう思っているのですが。ある同級生のママが、もう今すぐって勢いで…。『ウチは部活よっ!みんなで部活に行って、サッカー部を強くするのよっ! 勉強のこと考えれば、部活が一番っ! 言っていること分かるわよね?』って立て板に水のごとく…」。

     あぁ。マシンガン型ママですね。ネチクレーム型、ダラ文句型、権利のみ主張型など、いろいろいますけれど、マシンガン型のインパクトは確かにコワイですよね。脅しも少し入っているようですから、気になりますよね。そうですね、このマシンガンさん、完全なるブカツ症の症状を示してますね。カルテに書く症例は「ツレション」です。「いっしょにオシッコしましょうっ!」って感じでしょ?(笑)

     「えっ? ブカツ症なんてあるんですか?」

     ありますよ~。Jr.ユース症候群は最近の病気ですが。ブカツ症は、昔からあるビョーキです。子どもではなく大人のビョーキです。小学生時代に少年サッカーにドップリ浸かった親が罹ります。まっ、一種の成人病ですね。メタボ・高血圧と似たようなものです。特に子どもが中学進学の時に重くなることで有名です。症状としては、突然、根拠のない戯言を言い始めます。『部活は近いからいい』、『部活は金がかからなくていい』、『部活だったらレギュラー取れる』、『部活は学校が守ってくれる』…。とんでもない、間違いですよ。そもそも、その通りだったら、ここまでJr.ユースが幅を利かせませんって。どうしてJr.ユースができたか? を考えてみてください。ブカツ症があるからです。

     同じ部活に向かう時季でありながら、中学進学時のみに、この症状が見られるには理由があります。高校の部活と公立中学の部活は成り立ちから違うのです。高校は何らかの形で選抜されるわけです。方法は勉強だったり、スポーツだったり、いろいろですが。ですから、ベクトルが揃いやすいのです。特にスポーツの場合は、最初からベクトルが揃うのが当たり前です。まぁ、途中からベクトルが違う方向に向く子もいますが。これは、また違う病気で。また、次回説明します。

     話を戻します、ブカツ症に。

     公立中学は果たしてベクトルが揃い切りますか? 揃わないのがフツーです。というか、揃うことが前提にはないのです。昨日、サッカーを始めた子も、保育園からやっている子も同じ扱いが基本。3年掛けて揃えていく。それが公立中学の部活です。ここは、公立中学として、絶対に曲げてはいけないところです。少年団よりシビアと思ってください。そりゃそうでしょ、公立の義務教育なんですから。そこへ「サッカー部を強く!」という、実は「クラブは嫌だけど、自分の子は強いチームに居させたい」という勝手な思い〝だけ〟を持った親御さんの子どもが入ったとしたら…。「こんなはずじゃない!」の連続となります。で、そういう考えを持つ親は、「ふざけんなっ!」になる。結果、辞めさせちゃったりします。

     ツレションを誘っておいて、自分からサヨナラです。
     その方、今までも似たような事件引き起こしたでしょう?

     他にも症状はあります。「近いからいい」はずだったのに「近いから遊ぶ時間がたくさん!」になってしまい、「こんなはずじゃなかった…」。これはカルテに「勝手な思い込み」と書きます。「部活だったらレギュラーが取れる」はずっだったのに、生活が荒れて「レギュラーになれない」。もしくは「サボっているうちに、抜かれる」なんてザラです。これはカルテに「スポーツ、ナメ過ぎ」と書きます。「学校が守ってくれる」? いつの時代の話ですか?(笑)。金八先生がいればいいですが。「腐ったミカンは取り除く」「腐ってなくても『知~らないっ!』」が今の公立教育界の大きな基本方針ですよ。もし、金八先生がいたとしても。異動で状況が変わった…なんて、フツーに聞く話です。これはカルテに「世の中知らな過ぎ」と書きます。顧問がやる気ない人だと。ダメとはいいませんが、タイヘンです。ここから這い上がると逆にスゲェ! ということになります。

     もう1つ。顧問の先生は多くて2人。2人で3学年を見るわけです。1・2年なんて、試合がある方がおかしい。あっても、年4試合が平均です。部活は先輩後輩はありますが。実力主義ですから、3年になっても1・2年が試合に出て、本人はベンチなんてこともフツーにあります。6年生の今は試合、試合の連続。人数がいれば、下の学年が来ることもない。それが。試合がパタッとなくなる。こうなると、子どもより親がガマンできないケースが多いです。これは「誰がサッカーやっているの?」とカルテに書きます。

     「じゃあ、やっぱりJr.ユースがいいんですか? 院長さんの息子さんもJr.ユースで頑張っているみたいですし…。ウチの子、Jr.ユース向きだなぁって思っていたんです…」。

     お母さん。アナタも病気です。
     カルテには「隣の芝生」もしくは「他人依存症」と書きます。

     いいですか? そもそも。「どちらがいいか?」なんて、ないのです。どちらも正しくなる可能性があるし、正しくない可能性がある。大切なのは、「子ども自身が、どこであっても頑張れるかどうか?」なのです。もう1つ。「親のアナタが表に出ずに、子どもが決めたことに対して、〝最小限〟のバックアップをしてあげられるかどうか?」です。〝最小限〟ですよ!? 部活にすればよかった…、Jr.ユースにすればよかった…。そう考える親子は、例え逆を選んだとしても絶対に「アチラにすればよかった…」と思う人です。「なんでオレばっかり…」「どうしてウチの子ばかり…」。嘆いていてばかりで結果を残せますか? 

     その場合。演劇部がいいです。「嘆き」専門役者をオススメします。

     Jr.ユース症候群に罹らない子もいるのです。ブカツ症に罹らない親もいるのです。それを忘れてはいけません。親も子も、どれだけ自分を保ち、地道に、愚直と言われても、精進できるか。それが全てです。楽して悦びは得られませんよ。形はどうでもいいのです。途中でクラブ⇒部活、部活⇒クラブと移籍して頑張る子もいます。どんな形でも最後まで頑張れればいいのですよ。

     「部活のほうがお金がかからない」は総論的に合っています。「クラブの方が、試合が多く、指導者も揃っている」も大概、その通りです。が。そうでないチームもあります。部活でもお金が掛かるチームはあります。クラブでも、能書きばかりで、実質、レギュラー以外は放ったらかしのチームもあります。人の話はアテになりません。

     まずは、その目で練習・試合を見に行くこと。そして、子どもにシッカリ体験をさせること。行けるだけ行ってみましょう。部活も含め、10チーム周ったっていいじゃないですか。どうせなら、いろんなチームに行ってみましょう。

     入る時には、選ぶ側なのですから。

     その上で、息子さんに考えさせましょう。息子が「ここ」と言ったら、初めて親として大丈夫なのか? をキチンと考えましょう。現実問題として。それぞれの家庭環境、経済環境の問題もあります。子ども自身のモチベーションの高低もあります。ウマいヘタは気にしなくていいですよ。んなもの、努力で埋まります。あっ! アナタのモチベーションの高低じゃないですよ。

     それと。お母さん、アナタの場合、少なくてもこれだけは言えます。どちらを選ぶか? は。決して他人に引っ張られるものではありません。子どもの意見には、どうぞ引っ張られてください(笑)。

     個人的には。1人で。イバラの道を歩もうとする子ども、大好きですっ!
     技術は教えられますが。熱いハートは教えられませんから。

     すいません。もう時間です。これから、出掛けなくちゃいけないんです。えっ? どこにいくのかですって? 言わなきゃダメですか…。実はウチの息子、中3で来年受験なんです。で、どこの高校に行かせてサッカーさせようかと…。私立なのか、公立なのか、県内なのか、県外なのか…。

     他のサッカーメンタルクリニックに相談に行ってきま~す(笑)。


    6月第3日曜日。 

    のち夕方から 練習していたぁ。ガンバレ少年団っ!


     今日は父の日。

     朝から雨。今年はよく土日に降る。天気予報とニラメッコをして。早々と9時に1・2年生の練習中止決定を連絡網に流した。今日は日曜日。チビッコたちは、まだ「雨ニモ負ケズ」と頑張る必要はない。

     しかも。今日は父の日だ。家族でお出掛け、その方がいい。

     次に考えたのは「4年はどうするか?」。昨日、4年生は〝らしく〟ない気持ちが全く入らないゲームをやってA市の大会で負けている。技術が劣るチームが。ハートを滾らせずにどうするんだっ! そんな昨日の今日だ。休みたくない。Hコーチ、Mコーチと連絡を取り、近くの屋根付きフットサル場で16時から1時間だけ、「ゲーム・オンパレード」をすることにした。

     子ども達よ。父の日に、頑張ることも君たちのお父さんへの立派なプレゼントだ。

     それから、なんだかんだで14時過ぎ。息子が帰って来た。今日は模擬テストの日。できた? の問いに「できなかったわけじゃない…。特に理科…」の返答。つまり、できたわけじゃないのね(苦笑)。KSCの練習、行くのだろう? と聞くと「来なくていいって言われた。昨日の秘密練習で足がパンパンだろうからって。その代わり、ベタ休みをするなっ! 動けっ! とは言われている」とのこと。ふむ。では、理科と社会の問題用紙を出せ。

     今日は父の日だ。特別、父ちゃんが勉強、見てやろう。

     中学レベルの問題は、まだスラスラできた。よかった。父の日に威厳を見せつけることができた(笑)。ヤツの力? 笑うしかない(苦笑)。理科は理科以前の問題。国語力がない。問題が読めなきゃ、答えが導き出せるはずがない。ったく。まっ、この話は、また次回以降に。ネタとして取っておく。社会? 知識が足りない。「静岡・浜松でほぼ100%の生産量を誇る工業製品は?」。4択で、ヤツが選んだのは「金箔」。…。YAMAHAとKAWAIを知らないのか、お前は…(正解はピアノ)。

     今日は父の日だ。父の話をシッカリ聞け。

     社会の勉強のやり方を伝授。簡単に言うと。答えあわせだけをしないっ! 4択なら、残り3つの工業製品のシェアNO・1都市も調べなきゃダメ。テストノートを作って、そこに問題順に調べて全部書く。一度、間違えたことは二度間違えないだけでなく。プラスアルファまでやってこそ、勉強だ。時計を見ると15時半。ヤバイ。遅れる。

     今日は父の日だ。我がチームの練習に来い。

     フットサル場に着く。参加は12人。3つに分けて、キーパーに6年のお兄ちゃん2人と息子を入れて。3分間区切りで「勝ち残り」ゲーム。ひたすらゲーム。テーマは「闘うこと」。キーパーも当然、前に出ていい。その代わり、全てドリブルで抜いて。シュートは4年に打たせること。16試合はやった。4年ヘロヘロ。外から眺めていたお父さん方、満足そうに自分の息子たちを見ている。

     今日は父の日。昨日の悔しさをブツけた練習をお父さん達は見てくれたよ。

     「いやぁ。足が軽くなった。ちょうどいいクールダウンになった。4年生、本気でオレにも来るから。カラダに頼らないタッチで抜く練習にもなったし。キーパーだから上がって全力で戻らなきゃならないから。ランニング練習にもなったしね」とプロテインウォーターを飲みながら、息子。ん。練習に来てくれてありがとう。

     父の日以外も。暇な時は、我がチームの練習に来てくれるとウレシいぞ。

     家に帰ると。娘2人が待っていた。雨は上がっている。「パパ。お兄ちゃん。今日は父の日だから。みんなで天(コスモ)の散歩に行こう」。じゃあ、まあ行くか。嫁は夕食の用意。子ども3人と犬1匹と楽しい散歩。おなか減ったね、ノド乾いたねと帰ってくると…。嫁が笑顔で皆を迎えてくれる。

     「今日は父の日だから。餃子とBEERよっ!」

     うれしいが。それ、父の日、関係ないじゃん!(笑)。



    「走れ! ○ロス」。 

     三鷹の禅林寺は盛況。向かいは鴎外の墓。


     6月19日。今日は桜桃忌だ。

     オウトウキって何っ? という方に簡単な説明をしよう。作家・太宰治の忌日。命日ではない。命日は6月13日で、この日に太宰は愛人と入水自殺した。享年38歳。今日19日は、太宰の遺体が発見された日、かつ彼の誕生日。最初の桜桃忌は。本来であれば39歳になったはずの、その日に。親交のあった作家の佐藤春夫、井伏鱒二、檀一雄らが桜桃(さくらんぼ)をつまみながら酒を飲み、太宰を偲んだことが始まりだ。「桜桃忌」の名前は太宰の晩年の名作「桜桃」に由来する。ちなみに。今年は太宰治・生誕100周年に当たる。

     うむ。世間一般のブログっぽいぞ、今日は(笑)。

     6月19日=桜桃忌ということ以外は全てググって調べてまで(苦笑)、太宰ネタからムリヤリ入った今日のテーマは小中学生よ、「本も読もう」。昨日の「新聞を読もう」に引き続き勉強ネタでゴメンなさい(笑)。

     何も太宰を読めっ! とは言わない。前も書いたが(⇒ココ)何だっていいのだ。小学生で言えば、『ハリポタ』でもいいし、『レインボーマジック シリーズ』(女子向け、笑)でも、『それ行け スッコケ3人組』(なんと50巻の大作になってしまった)でもかまわない。もちろん、『ファーブル昆虫記』『シートン動物記』等の定番でもよろしい。『シャーロック・ホームズ シリーズ』『怪盗ルパン シリーズ』でもいい。

     中学生は。できれば、世界の、日本の名作を! と言いたいところだが、もう何でもいいから、とにかく読みまくろう。大人の読む本でいいのだ。『1Q84』でもかまわない、東野圭吾、楡周平、全然OKだぞ。際どい描写があろうが、文体が勉強向きでなかろうが、とにかく読むこと。軽~いモノだっていい。僕で言えば、中3、高校1年の時は、片岡義男にハマった。今、思うと。何の内容もない片岡ワールドだけれど。読まないよりは、ずっといい。

     新聞が知識の束だとすれば。本は想像力の源だ。

     文章だけで綴られた本を読むためには。頭の中で、情景を作る必要がある。映像と違うから、全部、自分で想像をしなければならないのだ。その上で、物語の場所、時、登場人物をキチンと整理し、各々の行動・発言もインプットしておかねばならない。

     常にアタマを使う作業。それが〝読書〟だ。

     本の種類は何でもいい。絵で語る「漫画」以外ならば。反論を覚悟して書けば、「フランス書院」の本だっていいのだ。直接的なAVやエロサイトを見るくらいならば、頭を使え。「想像力」を掻き立てろっ! そちらの方が〝男〟としての未来が開ける(笑)。

     ただし。読みすぎると。メの字をエの字と答える可能性アリ(笑)。

     読書の魅力を、もっと語ろう。本の中には、いろいろな人の考えや主義主張が存在する。自分とは違う視点や考えに、論理的に触れることができる。だから、物事を多方面から見られるようになる。「こんな考え方もあるんだ…」。そう思うことで、人としての厚みが増す。魅力的な男に成長したいならば「読書」をしよう。「話題が豊富っ」とモテるようになること、確実だ。そうなれば、青い瞳の美女もイチコロ…。いかん。方向が違ってきてしまった。しかも、どうやってもサッカーの話に行きそうもない…。こんなことばかり書いていると、「コーチのブログも『斜陽』だね!」と言われてしまう。

     んっ? それじゃ済まない? 『人間失格』だって?

     今日は桜桃忌だ。女性に話が及ぶのも太宰を偲んで…と言い訳しよう(苦笑)。



    菅 直人。 

    のち 今日も同じ天気だよ…


     問.次に挙げる言葉は、全て、ある団体のキャッチコピーです。その団体名を、それぞれ答えなさい(各10点×10問=100点満点)。

     1.「努力はかっこいい。」⇒
     2.「ガマンできない時代。」⇒
     3.「大人の汗。」⇒
     4.「2006年問題。」⇒
     5.「ライバルは子どもの時のお父さん。」⇒
     6.「仕事の話を子どもにしよう。」⇒
     7.「子どもに甘える親。」⇒
     8.「ニュースを話そう。」⇒
     9.「子どもに手伝いさせる家。」⇒
     10.「秋田に学べ。」⇒

     それでは正解発表っ! 実は全部、同じ答え。答えは「栄光ゼミナール」っ!

     これ、JR東日本のドア上に栄光ゼミナールが月替わりで出しているポスター広告のコピーなのだ。別に塾の宣伝をしたいわけではないが(ちなみに息子は栄光に行っている)。ケッコウ、言い得て妙っ! と思うことが多いので。毎月、僕は楽しみにしている。

     そして09年6月、今月は「新聞を読もう。」
     別に宣伝がしたいわけじゃない(笑)。

     お宅は新聞を取っているだろうか? きっと。今、半分の人が「はい」と答えて半分の人が「いいえ」と答えた気がする。いや、このブログを読んでいるということはネット依存率が高いから、「いいえ」の方が多いかもしれない。

     栄光ゼミナールのサブコピーは、こう言っている。「世界の出来事と、私たちの毎日をつなげている新聞。記事を読み、考え、伝えることは国語力を向上させるだけでなく、子どもたちの視野を広げ、社会への関心を高めます」。その通りっ! 僕が今日、書きたいことがキチンと要約されている。これ以上、書くことはない(笑)。

     しつこいが。別に宣伝がしたいわけではない(苦笑)。

     僕らの時代。今ほどTVが影響力を持っていたわけではない。インターネットなんて考えもつかなかった。ケータイに至ってはSFの世界のモノだと思っていた。でも、どの家にも必ず新聞があった。真剣に読んだ覚えはないけれど。なんとなくは、みんなが読んでいた。だから。今、起きている事件の概要や日本政府の主要な閣僚、フランスの大統領、イギリスの首相の名前ぐらいはスッと何も考えずに言えたものだ。「読む」という積極的な行動が、新聞にはあるからアタマに自然と入ってきた。

     現在は、そうは行かない。TVは〝映して伝える〟メディアだから、記録をしないと一瞬で消える。耳から入ったとしても積極的行動ではない。ネット? 子どもが自らニュースサイトを選ぶとは、とても思えない。せいぜい、調べたい言葉をググってウィキペディアを辞書代わりに使う程度のことだろう。ヘタすりゃ、エロサイト以外見ないかもしれない(笑)。

     新聞を子どもに読ませよう。それだけで、社会を考える子どもが増える。
     ついでに言うと、成績も上がる〝かも〟しれない。
     別に宣伝がしたいわけじゃない(笑)。

     先日、ベネッセの調査で「親がワイドショーやスポーツ新聞を好んで読んでいる家庭の子どもは、成績がよくない」なんて結果が出たみたいだが。その記事だって、僕は新聞で読んだ。しかも驚くことなかれ、スポーツ新聞で、だ。ベネッセよ、スポーツ新聞だって、なかなか捨てたモノじゃないぞ。

     おっと。これは宣伝か?(笑)

     実は、暫く前から、息子に新聞を音読させている。と、言っても、忙しそうだから「天声人語」(ウチは朝日新聞だから)のみだけれども。これならば、朝の5分で済む。ここ数日を振り返ってみただけでも、「井原西鶴」「滝澤馬琴」なんて人物だって平気で出てくる。「誰?」となるから、手っ取り早い。イラン情勢、北朝鮮情勢、衆議院の議席数まで話題は多岐に渡る。読解力のないリュウでも、段落の付け方・文章のまとめ方が分かってくるかもしれない。

     とにかく。新聞を読むことが大切だ。
     宣伝と思われてもいい。本当に読んだ方が良いのだから。

     ん? 何で突然、今日、この話題を選んだのかって? サッカーのやり過ぎで。そろそろ脳ミソが筋肉になってきたのかもしれない息子。もしくは、土曜日の目の玉ヘディングの悪影響が出てきたのかもしれない息子。いや。元々、タコの息子。今日、ヤツは。天声人語に出てきた某政治家の名前をこう読んだ。

     「すが なおと」。

     絶対にヤツには。毎日、新聞を読ませなきゃならない必要がある(苦笑)。



    DETERMINATION 

    のち 昼間は降らないのだけれどね。


     A代表のオーストラリア戦。最悪だった。「世界を驚かす覚悟がある。」?〝覚悟〟という言葉はそれほど軽くない。

     この〝覚悟〟という言葉が恐ろしいまでに似合う少年サッカーチームが我が県にある。その名は〝鬼平チーム〟。少なくても。今日の日本代表よりは、全ての面で〝覚悟〟がある。その鬼平チームが14日、4年ぶり7度目の全国大会出場を決めた。

     K先生、おめでとうございます。心からお慶び申し上げます。

     よく鬼平チームを批判する人がいるが、その人は絶対に鬼平チームや、代表の人柄を知らない人だ。一度でも、そのサッカーを見たら批判なんて、できるはずがない。そのサッカーはあくまでもフェアなのだ。汚いプレー、狡いプレー、手を抜いたプレーをすれば烈火のごとく叱られるだけなのだ。だから、子ども達は、正々堂々と、そして〝常に〟全力で鬼平サッカーを貫き、「勝つこと」を目指す。

     そこに一切の妥協はない。

     だからこそ、鬼平チームでサッカーをするには〝覚悟〟が必要だ。子どもの覚悟、親の覚悟、周囲の覚悟。預ける側にはありとあらゆる〝覚悟〟が必要となる。その代わり、預かる側も全身全霊を懸けた、まだ足りない(笑)、命を懸けた〝覚悟〟を以って子どもの育成に取り組んでくれる。大袈裟ではなく、そこには『愛』が存在する(と僕は思う)。だから、鬼平チームの掲示板には卒団生・その親からの「頑張ってください」という書き込みが絶えない。全国に行く・行かないに関わらず、だ。

     こんなチーム、他にない。
     だから、外部でも、心ある指導者は鬼平チームを応援する。
     僕も大きな声で応援したい。頑張れっ!我が県代表・鬼平FCっ!
     
     きっと。「日本を驚かす覚悟がある。」はずだ、鬼平チームには。

     

     

    ボイっ! 

    のち 梅雨らしくなってきた。


     嫁からMAILが来た。「息子、網膜剥離の検査を受けたけど、大丈夫。ただ4、5日は視野が狭くなっていないか? を自分で再チェックするように言われたみたい。その後、整形外科に行って、レントゲンを取ったけど、骨折もなし」。

     取りあえず。よかった。

     今日、クラブユース連盟のHPに決勝と3決の公式記録がアップされた。DF4番の前半のシュート「1」が目の打撲の原因だ。確か、前半15分くらいのことだったと思う。

     「前半の途中から、右側が見えなくなってきた。ハーフタイムに冷やしたけど。見えなくなる一方。後半は、右側は全然、見えてなかった。えっ? どうやってプレーしたかって? いつもより、たくさん首を振って、先に見ておいて。そこからは、KAクン(もう1人のCB)の声だけが頼り。声の重要さが、よ~く分かったよ。KAクンの声がなかったら、ヤバかったと思う」(帰りの車の中での息子の話)。

     論より証拠ってところか。

     「見えないって怖いよ。見えていないのは右目だけでも、超コワイ。突然、ボールが視界に入ってくるし。相手がいきなり目の前に出てくるし。ブラインドサッカーしている人、スゴイっ!」。

     ん。中学生としては、まあまあの意見だ。
     できれば一度、ブラインドサッカーを楽しんできたら、どうだろう?
     もっと違う感想が持てるかも知れない。

     変に誤解されても困るのでサラッと書く。ハンディがあるということがどいうことか、多少でも分かったならば。その人の立場に立って、モノを考えてみよう。そうすれば、世の中が、まだまだハンディがある人に対して冷たいことに気が付くはずだ。「同情心」は要らない。みんなが「暮らしやすい社会」を一緒に考えれば、それでいい。気遣いじゃないんだ。同じ人間として一緒に考えることが必要なんだ。

     今度。我がチームでも楽しんでみようかな? ブラインドサッカーを。


    ONE FOR ALL,ALL FOR ONE. 

    のち 全少埼玉代表は片山とアルディに決定。頑張ってほしい。


     夕立の中、代車の灰色のセダンを自宅に向かって走らせる。

     「オレさぁ。まだ書初めの言葉、守っているんだよね。ほら、今年の目標を家族全員がそれぞれ書こうっ! って父ちゃんが言ってオレが書いたヤツ。」。「『全勝』だろ。でも、今日、負けたじゃん? トップリーグ、DPチームに0-1だったのだろう? その後、さっきまでやっていたGRチームとの練習試合も負けたって、さっき自分で言ったばかりじゃん? だいたい、練習試合はケッコウ負けているって聞いているけど?」。「うん。でも、オレが出た試合は負けていないんだよ」。

     雨足は強くなるばかりだ。ワイパーの速度を高速にしても視界は狭い。嫌な気分だ。

     「まさか、お前、『オレが出れば負けねぇ』なんてホザく気じゃねえだろうなぁ?」。「イヤ。そうじゃなくて。負けていないという事実は事実として、さ。あるわけじゃん?」。「悪いが。今のお前の言葉は、『僕はケツの穴の小さなくだらない人間です』としか聞こえなかったぞ」。

     赤信号に引っ掛かった。この信号は長い。サイドブレーキを引いてニュートラルで待つ。

     「あのな、お前の考え方は間違っている。昨日の決勝も今日の敗戦も、どちらも同じKSCの試合だ。自惚れるなっ! お前が出ていたら0-1じゃなくて、0-3で負けていたかもしれない。そうだろう?」
     
     目の前で稲妻が走る。雨音が激しくなる。

     「正直に話そうか。40人もいるのだから。各個人を比べれば、多少の力の差はあるとは思うよ。だけれども、3年生40人+2年生全員でKSC・U-15だろう? 勝っても負けても全員の結果だ。今日負けたってことは、相手のほうが強かったということ。KSCの力がまだまだ足りないということ。それだけのことだ。でも、それじゃイヤなんだろ? 誰が出ても必ず勝つ! になりたいのだろ? それが全員の目標のはずだ。そして、そうなりたいのなら、目標にに向かって全員が努力をするだけだ」。

     「それが〝チーム〟だろう?」。

     信号が青になった。ギアをD4に入れ、走り出す。

     「今日もそうだけど。誰かが何らかの理由でいないことは、〝ありえる〟ことなんだ。それで負けるならば、チームとしての力がまだ、足りないのだ。チームが強い! ということは、『替わりに別の人間が入ると、チーム力は落ちずに、いい意味でチームが変わる』ということだ。そして、その変化が人数分ある、それが究極の目標だ。そういうチームが全国で優勝するチームだと父ちゃんは思うよ」。

     向かうA市方面の空は明るい。気が楽になってきた。

     「負けたからといって。お前の書初めが意味なしになったわけではない。書初めは、そのままにしておけばいい。負けた理由をみんなで考えて。次はそうならないように、明日から、また『全勝』を目指して始めればいいだけのこと。つまらない自惚れは捨てて。個人が『負けてない』なんてケツの穴の小さいことは言わずに。チームの一員として、再び『全勝』を目指せ。できると思うよ、オマエラならば。控えの子だって、実はウマいのに、ちょっと自信がないだけなんだから。みんなが強い気持ちを持てば大丈夫。お前は、何よりも、早く、その目を治そうぜ」。

     「うん」。

     セダンはA川に差し掛かった。橋の上から、下流を望む。山一つない関東平野が広がっている。関東は広い。ここには強いチームがたくさんある。KSCもその中の1つに過ぎない。驕ることなく。一からKSC・U13~15全員が関東大会に向けての準備を始めてほしいなぁと強く願う。

     単なるイチ保護者の立場だが。チーム全体を力の限り応援するぞ。

     さぁ急ごう。帰って、楽しい夕食だ。娘2人が待っている。
     アクセル踏むぞ~!


    目力。 

    時々 最高っ!NACK5スタジアムっ! 高円もぜひここで。


     本日は、我が県のボクシングの殿堂「N5スタジアム」より、我が県U-15級タイトルマッチ・KSC vs. FCKA戦をお送りします。解説には、元世界チャンピオンの方々に来ていただいております。それでは、ご紹介いたしましょうっ!

     まずは現・日本プロボクシング協会会長、元WBA世界フライ級、及びバンタム級の2階級制覇チャンピオンっ!「飢えたライオンの底力!」・ファイティング原田氏です!

     原田 「こんにちはっ! この県のリングは緑。ビックリしてます」。

     続いて、元WBC世界フライ級チャンピオンっ!「偉大なるOK牧場っ!」・ガッツ石松~っ! ガッツさんは、今はタレント・俳優としても活躍していますが、ボクシング界の「おしん」としても知られ、本当の「おしん」にも出演なさっていました。ガッツさん、こんにちはっ!

     ガッツ 「OK、オッケー牧場っ! 今日のリングは芝が生えててOK牧場っ!」

     次は「炎の男」の登場ですっ! 元WBA・WBC統一世界ジュニアミドル級(現スーパーウェルター級)チャンピオンっ! カエル跳びパンチっ!、妙技「あっち向いてホイっ!」パンチを繰り出したトリッキーな王者…。輪島功一っ!

     輪島 「この県にも団子屋、出したいっ。競輪場のオヤジさん買ってください」。

     まだまだ、続きます。トレードマークはアフロヘアと口髭。6連続世界戦KO防衛は日本記録。13度防衛も日本記録っ! 元WBA世界Jフライ級チャンピオン「世界のカンムリワシ」・具志堅用高~っ!

     具志堅 「ちょっちゅね~。この県のリンはデカイっちゅね~」。

     次はお待ちかねっ! 元WBC世界バンタム級チャンピオン!浪速のジョー・辰吉丈一郎の登場です! あれっ? 辰吉さん? 返事してください? 聞こえてます?

     辰吉 「オレは。双子の弟、丈二郎だっ!」

     最後に。遂に現役世界王者の登場ですっ! 現WBC世界フライ級チャンピオンっ! テレビのバラエティ番組でもお馴染みっ! 亀田大毅を返り討ちにした男っ! 「北の剛拳」・内藤大助~っ!

     内藤「『いじめられっ子のチャンピオンベルト』は講談社から発売中ですっ!」。

     あれっ! 皆さんを紹介しているうちに、試合が終わってしまいました。どうやら、KSCが勝った模様です。軍司さんの採点でも5-0でKSCの勝ちです。赤コーナー・U14チャンピオン・KSCが階級が上がっても暫定王者になった模様です。

     チャンピオン全員 「なんでサッカーの試合に僕らが呼ばれたの?」

     その理由はこれっ! あるクマS選手の試合後の写真ですっ!
     
     痛そう…

     チャンピオン全員 「なるほど~。試合後の僕らと同じ目だ…」。

     ヘディングシュートはボールだけを叩けっ!
     相手の頭も同時に叩くとシュートは入らないし。目も腫れる…(苦笑)。

     

    西部の雄。 

    のち 明日は曇りの予報だ。


     緑の人工芝の上にゾロゾロ。おそらく80人位はいる。色とりどりのユニホームを、それぞれが自由に着てサッカーに真剣に取り組んでいる。時折、「ピーッ!」と甲高い笛の音が鳴り、「交代っ!」の叫び声が響くとササーッとプレーヤー達が入れ替わる。見た目の統率は全く取れていないが。意思の統一はできている。多分、高校生だろう。いいチームだ。いや、適切な表現じゃないな。

     きっと。良い学校の生徒だ。

     息子をH市Rグラウンドに送って行った。集合は18時半。本来、KSCは金曜日の練習はない。が、明日はクラブユース選手権県予選決勝。それに備えての調整練習が人工芝のRグラウンドで行われたのだ。普段、ウチは息子を車で送らない。んなもん、遠くても自分で電車で行けっ! が基本。Rグラウンドの場合、一度、ターミナル駅に出てK市経由でH市、そこから電車組乗り合わせでタクシーとなる。ただ、今日はたまたま僕が早く帰れたので、「たまには練習を見てみようか? 何か小学生の練習に使えるものがあるかも」と思っただけのこと。

     着いて、目にしたのが冒頭の光景だ。

     先に来ていた他の保護者に「どこのチームですか?」と聞くと「M高校のサッカー部ですよ」との返事。ふ~ん。M高かぁ。僕は出身が群馬で、今、住んでいるのは県南地区だから馴染みは薄いが。聞いたことはある。確か旧制中学から続く、歴史ある男子校だ。

     どうでもいい話に飛ぶけれど。我が県、群馬、栃木、福島の主要都市に昔からあった進学校(今や受験校だけど)は男子校・女子高に分かれていた。「男女七才にして席同じくせず」の考えに従ってかどうか? は知らない(笑)。ただ、この男女別進学(受験)校制度を未だに保っているのは我が県だけだ。他の県は、少子化の影響と性差別撤廃の流れでビシバシ撤廃されている。ちなみに我が母校も今や共学校だ。

     実にくだらないっ! 我が県だけはツマラン風潮に負けないでほしいっ!

     おっと。話を戻す。そうそう、Mコウ・サッカー部の話だ。もう、KSCのアップ、そっちのけでMコウ・サッカー部の練習に見入った。みな、上手だ。スピードに溢れ、キチンとドリブルとショートパスで繋いでいく。チームのコンセプトが明確だ。よく見ると、カラフルな多国籍ユニホームの横、B面でボールを蹴る中に20人位の「真っ白クン」達が存在する。一年生だろう。白いシャツにはマジックで名前が書いてある。微笑ましい。

     「ふ~ん。公立でもレベル高いじゃん、Mコウ・サッカー部っ!」

     と、僕が言うと先程の保護者が教えてくれた。「確か、毎年、県でBEST8には入るはずですよ、Mコウは」。なるほど。実際の試合で、どんな試合をするのは知らないけれど。頑張っている、公立もあるんだな…。どうしても、私立ばかりに目が向くけれど。公立の試合もシッカリ見に行け! と息子に言っておこう。

     19時半。Mコウの練習が終わり、KSCの練習が始まる。Mコウはグラウンドの外に出て、顧問の先生の話を全員で聞いている。「週末の予定は…」。顧問の声が響く。終了すると、顧問が真っ先に帰る。部員全員が大きな声で「さ~っす(サヨナラっす)」。顧問は笑顔で生徒に頷く。そして、ちょい離れたところに立っている僕らに気付き、大きな声で「お先に失礼しますっ!」。

     気持ちいい挨拶。Mコウ、いいじゃん!

     もちろん僕も。大きな声で「お疲れ様でした~っ!」。そのうち、まず3年生がチャリンコに乗る。「下級生全員が「さ~っす!」。意気揚々と帰る3年生…と思いきや。僕らの方に向かい、アタマを下げて「さ~っす」。次に2年生が続く。「さ~っす」。最後にボールや道具などの大荷物を小脇に抱えた1年生が「さ~っす」。

     気持ちいい。Mコウ、頑張れっ!

     思わず、最後尾の1年生に聞く。「家に帰るの?」。「いや、まだっす。学校に帰って。道具を置いて。着替えて帰ります」とのこと。学校までチャリで30分くらいかかるらしい。「たいへんだなぁ」と言うと。

     「1年っすから。サッカー好きっすから」。

     照れた笑顔が爽やかだった。名字が大きく書いてある白いTシャツが眩しかった。このブログを書くにあたり、偏差値や学校概要を調べようと思ったが止めた。そんなくだらない物差しで、この子達を計っちゃいけない。強くても弱くても。成績が良くても悪くても。どんな学園生活を送っているかも知らないが。そんなこと関係なく、マジに頑張っているサッカー高校生ならば、僕は平等に応援したいっ!

     それにしても。戻りたいなぁ。あの頃に(苦笑)。


    シンドローム。 

     週末の天気がまた怪しい…。

     こんにちは。蹴球メンタルクリニック院長です。当院ではサッカーに関する悩みをお聞きし、アドバイスを送っています。ただし、そのアドバイスは必ずしも正しいものではありません。あくまでも、私、院長の独断と偏見に満ちた勝手なモノとなっております。「それでもいいよ!」という方だけの御来院をお待ちしております。

     えっ? どんな悩みが寄せられているのかって? 患者に対する守秘義務がありますから詳しくは教えられませんが…。ここは、皆様のため、最近、最も多い症例をお教えしましょう。実は、今日もその症例の相談が横浜から寄せられました。患者は私の古い友人の息子です。以下が相談内容です。

     「息子がサッカー部を辞めちゃったよ…。部活という制度自体に馴染めなかったらしいんだ。ホラ、中学の時はジュニアユースだろっ? 学校の生活とサッカーが切り離されているじゃん? それが高校になると直結する。授業や生活態度は問われなかったジュニアユース時代の癖が抜けないんだよ。ったく。タコがオレに向かって、こうヌカしやがった。『あんっ? オレは悪くねぇ! サッカーは超マジメにやってたんだぜっ? なんで、授業態度や部活終了後の遊びのことで、【サッカーやらせねぇ、試合に出さねぇ】と顧問ごときに言われなきゃならねぇんだよっ! サッカーはカンケェネェだろがっ! アリエネェ! あんな顧問の所でサッカーをやってられるかっ!』。だってさ…」。

     なるほど。典型的な〝ジュニアユース症候群〟ですね。で、お父様はなんと?

     「辞めたきゃ辞めろっ! テメェにプレーされるサッカーの方が迷惑だっ! と怒鳴り散らしたけど…。マズかったかなぁ。なんか、オレの方が世のスタンダードからズレてんのかなぁ…と思ってさ。オマエに電話したんだ…」。

     そうですか。大丈夫です、お父様はズレていません。それどころか、幸いにも、お父様の大人としての心根が間違っておりませんので、息子さんは立ち直る可能性が残されております。まず、お父様が挫けずに人としてのあり方を懇々と話をしてあげてください。

     この〝ジュニアユース症候群〟には、他にも症状が幾つか報告されていまが、一番多いものは、アナタの息子さんのケースです。私はこのケースの場合、「ガキの勘違い」とカルテに書きます。お子様の場合、顧問の先生がキチンと気付いてくださったので大事に至らなかったとも言えます。考えてみてください。もし、顧問の先生がサッカーがウマいことを優先させ、生活態度に目を瞑って、人としての育成を怠ってしまったとしたら…。

     怖いですよね。顧問の先生に感謝しましょう。

     この際、他の症例もご紹介しておきましょう。「試合に使ってもらえない…。つまらないから辞める」という泣き言が先に来るケースもあります。これはカルテには「草サッカー向き」と書きます。小中学生ならば同情しますが、高校生としては…。セルジオ越後辺りが日本の高校サッカーの在り方を煽るので、甘える子どもが出てきてしまうのです。在り方自体は、「論議」として大いに語られるべきことです。私も、選手には、少しでもプレーの機会は与えるべきとは思っています。ですが、当事者である子どもは、まずは「試合に出られるように努力」をするべきです。1年生の6月で、心が折れるようでは「競技としてのサッカー」には明らかに向いていません。まぁ、このケースは部活上がり組にも見られ、昔からあったケースではありますが。

     カルテに「マザコン」と書くケースもございます。症例を書かなくても分かりますよね。

     日本の未来を暗くするケースもあります。カルテには「社会不適合」と書きます。簡単に言うと、先輩・後輩の関係が築けないケースです。年代別の横軸の中で小中学校サッカーを過ごしてきたから、縦の社会を受け入れられないのです。ピッチの中では、先輩後輩は関係ありません。ですが、外に出れば、年上を敬う・年下を可愛がるという至極当たり前の事が理解さえできないのです。そのまま社会に出たら…。

     間違いなく潰されます。大企業、官公庁でも行ったら、なおさらです。
     ただ、社会の風潮自体が、そちらに流れていて…。ためいきです…。

     いずれの症例も。「サッカーがウマいこと」だけが評価され、年代別にカテゴリー分けされているジュニアユース出身の子ども達に多く見られる症状なので、この病名が付きました。皆様も想像が付きますよね。残念ながら、今の所、付けるクスリはありません。時間が解決してくれるのを、待つのみです。

     罹らないための家庭での予防が何より大切です。

     おっと。重要な症例を1つ忘れておりました。私がカルテに「単なるタコ親の勘違い」と書く、一番タチの悪いケースが存在します。「ウチの子、もしかしたらプロに…」。そう思った時点で重症です。周りがアナタのことをどう見ているか? 早く気付いた方がいいです。アナタの人生ではありません。子どもの人生なのです。親が舞い上がってどうするのですか?(苦笑)。ちなみに自覚症状はないので、他人の目線で気付きましょう。何より、息子さんにうつさないように…。血縁関係が濃いほど、伝染するのも、この症候群の特徴です。

     現在、東京・我が県地区では、この症候群の警戒水準がレベル5に達しています。
     サッカー好きな国民の皆様の冷静な対処をお願いいたします。

     書いている僕が一番のバカ親に違いない。
     まずは僕自身がシッカリ自分を戒めよう。




    志学。 

     平日はよく晴れるなぁ…(苦笑)


     子曰、「吾十有五而志干学、三十而立、四十而不惑、五十而知天命、六十而耳順、七十而従心所欲、不踰矩」(『論語 巻第一 為政第二』)。

    ⇒子曰わく、「吾、十有五にして学に志す、三十にして立つ、四十にして惑わず、五十にして天命を知る、六十にして耳順がう、七十にして心の欲する所に従って、矩(わく)を踰(こ)えず」。
    ⇒先生はおっしゃった。「私は15歳で学問に志し、30歳になって独立し、40歳になって枠に囚われなくなり、50歳で天命をわきまえ、60歳になって人の言葉を素直に聞けるようになり、70歳になると思うままに振舞っても道から外れないようになった」。

     息子へ。今日は君の15回目の誕生日だ。おめでとう。冒頭に論語の有名な一節を書いたからといって、「孔子も言っている。だから勉強せぃ!」と言う気はない。ただ、15歳ともなれば、自分の〝将来像〟を頭の中には描いてほしいと願う。もちろん、ウッスラボンヤリで構わない。そんなものは時と共に変化するものだし、思う通りに行く方が稀有だ。

     ただ。〝将来像〟を持とうとするヤツと持たないヤツでは、これから差は出てくる。

     〝将来像〟は小学生時代に持ってた〝夢〟とは、ちょっと違う。小学生であれば漠然と「サッカー選手になりたいっ!」でかまわない。でも、15歳の君は、そうはいかない。もう自分でも分かっているとは思うが、君はサッカーの〝天才〟ではない。Jや、県トレ、ナショトレに選ばれるようなエリートには遠く及ばない現実がある。ん? 「そんなヤツには負けねぇ!」という君の姿勢は正しい。父は、そういう君が嫌いではないし、評価をしている。でも。で、あるならば、どうしたらいいか? まで考えているだろうか? そこまで考えて未来の自分の姿を思い描いてみよう。それが〝将来像〟だ。

     そこまで考えろ。それが15歳のスタンダードだ。

     あきらめろっ! と言っているのではない。分かりやすいように、わざと突拍子もない例を挙げよう。例えば、「このままでは、追いつかないと思う。だから、ウマくなるために単身ブラジルに行きたいっ!」 なんて考えが出て来てもいいのだ。そして、行くためには何が必要なのかを自分で調べる。お金はいくらぐらいかかるのか? 食べ物はどんなものがあるのか? 言葉の問題はどう超えるのか? 住む場所は確保できるのか? どんなチームが受け入れをしているのか? 行ったとして、どのくらいのレベルまで上がれば日本に帰ってきてプロの道が開けるのか? そして。その問題の全ては自力で解決できるのか? できないのだとしたら。誰にどうやって、プレゼンをするのか? そこまでの方法論を自力で組み立て、調べ上げ、考える。

     サッカーを例に取ったが。サッカーでなくてもかまわない。ラグビーに転向してニュージーランドへ行く、モンカショーキャリアになるためトーダイ目指す、カブキチョーの〝夜王〟になるため修行を始める、なんだっていい。15なのだから学を志せ。

     〝将来像〟を持つ=「学を志す」とは、そういうことだ。

     これから。いろいろな場面で大人への〝舵切り〟が始まる。例えば、薬の服用書の大人のくくりは15歳以上。これは内臓系の発達は大人と同等のモノになったことを意味する。心身の成長が終わるのは、まだ先のことだが。アタマなんて、まだまだ全然、タリていないし(苦笑)。しかし、自分が身体的にも、もちろん法律的にも大人への階段を登っていることは再認識しよう。

     その意味で。15歳の誕生日は重要だ。

     これからはいろいろな自分の「欲」との戦いになる。性欲、睡眠欲、征服欲…。それら邪な欲に支配されし、将来像を自ら捨ててダークサイドへ落ちてアナキンへの道を歩むのか。変化をさせながらも、将来像を保ち、自分の中での戦いに勝ち、フォース=理力へと換えることができるようになってルークへの道を歩むのか。どちらのスカイウォ-カーになるのかは、君自身の心の強さに懸かっている。小さい頃から言ってきた父の基本線は変わらない。「お前の人生だ。お前が決めろ」。

     将来像を持ち続ければ。未来は開ける。

     ちなみに。父は…。40を超えても、まだ「惑って」いる…(苦笑)。


    眠れぬ夜。 

     7月下旬の天気。当然、K市は30℃を越した。


     ちょうど、一年前のことだ。全少県大会で負けた、あるチームの監督が電話で僕にこんな話をしてくれた。「悔しくてなぁ。なかなか眠れないんだよ。負けたことが悔しいわけじゃない。どうして、もっとこういう練習をしなかったのだろう? こういう練習方法もあったはずじゃないか? 子ども達に悪いことをしてしまったなぁ。そう思うと。悔しくて、悔しくて。眠れないんだよ」。

     それ以降。そのチームのサッカーに変化が表れた。高さ対策? スピード対策? セーフティサッカー? 違う。より判断を速く。より正確に。よりパススピードを上げて。より個人技を磨き。よりシッカリと繋ぎ。そして。よりアグレッシブに闘うサッカーに変わった。

     目標に向かって目的をより明確に鮮明に打ち出したのだ。
     なるほど。これが、その監督の答えか。そう思ったことがある。
     
     子ども達が目指すものとして「夏のJビレッジ」は存在する。僕も子ども達に言う。「県大会に行こうぜっ! Jビレッジ(全国大会)に行ってみたいと思わないのかぁ?」。子どもには思わせていい。それがモチベーションになるからだ。が、指導者が目指すことではない。そりゃ、僕だって行けるものならば、行きたい。行ってみたい。でも、僕らが目指すのは「子ども達がウマくなる手伝いをすること。そして結果として、どことやっても試合に勝てるようになること。そうすれば県大会・Jビレッジへの距離が近くなる」以外の何モノでもない。使い古された言葉で申し訳ないが。

     目標と目的は違うのだ。目的を達成するために目標は存在する。

     実は本日。我がチームのヘタレ4年生も我が地区4年生大会、予選で無敗ながら得失差で敗退した。勝つ方が難しいサッカーをしているのだから、なかなか勝てないのが現実だ。クリアもせず、セーフティにタッチに逃げること(これを判断と呼ぶ人がいるが、それは違う。単なる思考放棄でしかない)も選択肢にない。やっている練習は「相手のボールを奪うこと」と「取られないドリブル」だけなのだ。将来のためだ。4年生の今はガマン。だから、自陣ゴール前からでも愚直に懸命にドリブルを繰り返す。ただし行く方向の制限は一切されていない。中に入っていっても、全くコーチ陣は動じない。それこそ、子どもの判断だ。その上で、カラダはみな小さい。キック力なんて語彙もない。

     これで勝てるようになったら県大会も夢ではない(苦笑)。

     そんなヘタレチームだけれども。子ども達の目標は高い。6年生の時、県大会で県内強豪チーム全てに勝つことだ。目標は目標として勝手に立てていいのだから、「思うこと」は自由だ。今は、とてもムリだけど。目標に向かって1つ1つ目的の技術を習得して行こうっ! だから、試合後のミーティングでのコーチ陣からの言葉は一言だけ。

     「まだまだ練習が足りないということ。さぁ、明日から、また練習しよう」。

     ここまで書いて、PCから離れ、時計を見る。23時過ぎた。さて。床に就くとするか。ん~。今日の試合を思い出すと、あの練習も、この練習もやらなくちゃだなぁと思う。こういうことも必要だし。こんなことも課題としてある。そのためには、あ~して、こ~して、こんなチームと、こういうテーマで練習試合を組んで…。きっと、今日はあの監督も同じように考えごとをして、眠れない夜を過ごしているはずだ。その方が眠らない分、明日のそのチームはさらに強くなる。そうなると2年後の、そのチームは、おそらくこのくらいになっているはずだ…。だから、その上を行くためにウチはこ~して、あ~して…。……。

     ………。…………。……………。
     ぐぅ…。

     寝てしまった(このオチは8日朝に書いたもの)。
     我がチームのJビレッジへの道は遥か遠く険しい(苦笑)。