2008.04.22 Tue
今宵の月のように。

自分が思っている通りに物事が進むことは少ない。それは分かっている。もっとハッキリ書けば1万の事象があって、その中で100%ウマくいくことなんて、1つあればいい方だ。仕事のこととなれば尚更だ。イチイチ、そんなことで落ち込む方がバカげていると思っている。
でも。これが少年サッカーのことだと、ケッコウ、ツライ。
まあ、仕方がないことだ。いろんな方がいて、いろんな考え方がある。僕の立場もあれば、相手の立場もある。関わっている家族の数だけ、その家の事情がある。だけれども。信じてやってきたことが不十分だと知らされた時は、やっぱりツライ。チームとしての力のなさ、いや、自分の力のなさを痛感する。
いつか、見てろよっ!
そう思うことでエネルギーに替えるのが普段の僕なのだけれども。だけど、本意ではないことを、でも、こっちの方がいいと自分に言い聞かせて実行することは、やっぱりツライ。とてもツライ…。いや、書くのは止めよう。四十にして惑わず、と言うが。迷って惑っての繰り返し。あ~不惑への道は遠く険しい。だから、愚痴っぽくなることも、あるのだ。
でも。その愚痴を家に持ち帰ることを僕は潔しとは、しない。ではどうするか? 酒で流す? うにゃ。酒は楽しく飲むもの。それがポリシー。女性で流すか? 家族持ちで、しかも少年サッカーのコーチをやっている以上、コンプライアンスがそれを許してくれない。パチンコ? そんなカネは持ち合わせていない。では、何で流す? この愚痴を。
やっぱ。歌でしょ!
久々に歌いまくった。場所は東武線沿線、O駅。住んでいる方には申し訳ないが。マイナーな駅。そう、仕事の帰りだ。BOXに入ってもいいのだが、四十を超えた男が独り、カラオケBOXに入る姿を想像するとオゾマシイ。仕方がないので、飛び込みで場末のスナックに入った。大昔はキレーであったであろうママさんが作る水割りを飲みながら。横に座った30チョイ超えのセクシー系、元人妻ホステスの手拍子にあわせながら。
歌う。歌う。歌う。歌ってきた~っ!
こういう時。僕は絶対に暗い曲は歌わない。ムリヤリ、テンションを上げて。例え、演歌を歌ったとしても。明るい曲調の絶対に沈む曲は歌わない。勢いのある曲で押し切るっのみっ!
今日の1曲目=『夏の扉』。いい大人がバカになりきり、聖子ちゃんを振り付きで歌い上げる。2曲目=『宿無し』。「オイラハ~っ、ヤドナシっ!」と叫ぶと本当に宿がないように思えて来る(苦笑)。もうどうにでもなれっ! 気分はサイコー。3曲目=「港町ブルース」。♪背伸びしてみる海峡~の~…アナタにあげた夜を返して~♪ ホント、返して欲しい(笑)。4曲目=「薔薇の鎖」。ノッテキタ。ヒデキが、しかもアップテンポが出てくればホンモノだ。自慢だが。かなり、モノマネが似ている。どれだけ似ているか? というと。「ヒデキ命っ!」と言ってた女性が僕のモノマネ(ちなみに曲は「ブルー・スカイ・ブルー」)を聞いて、「アナタにホレました」と降参してきたほどだ。それが今の嫁だったりする(苦笑)。5曲目=「MONEY」。いつかはこの手にBIGマネーを手にするために、totoBIGを買い続けるしかないな…。6曲目=「刹那さを殺せない」。足を高く蹴り上げれば、もう何も怖くない。7曲目=「歩いて帰ろう」。いや、大袋からは歩いては帰れないけど。8曲目=「渚のハイカラ人魚」。キュートなヒップにズッキンドッキンしたいものだ。9曲目=「祭り」。ま~つりだ、まつりだ、まつりだ、豊年祭り~。鼻の穴を広げて歌うことを忘れてはいけない。そしてラスト10曲目。定番。十八番。シメはこの曲しかないっ!
「サムライ」っ!by沢田研二っ!
♪男は~ 誰でもっ 不~幸なぁ サムライ~っ! 花園で眠れぬ ことも~あるんだよ~ 片手にピストル~っ! 心に花束~っ! 唇に火の酒~っ! 背中に人生を~、アァっ! アァっ! ア~ア~っ! ア~アア~♪
あ~っ! スキッリしたっ。嫌なことを全部、歌い流した~っ!
明日から、また新たな気持ちで頑張ろうっと!
電車に乗って家路に。家の最寄り駅に着く。重いカバンを肩に下げ、ふと空を見上げると、明るい大きな月があった。もう1曲、歌いながら帰るか…。♪く~だらねぇと呟いて~醒めたツラして歩く~…♪
あきらめずに続ければ。またいい日がくるさ。信じて前に進むのみだっ!
♪いつの日か輝くだろう 今宵の月のように♪
- [2008/04/22 23:58]
- 自分と家族と生活のこと |
- トラックバック(0) |
- コメント(0)
- この記事のURL |
- TOP ▲
2008.04.10 Thu
ダンディズム。

ある人と「カッコイイとは? 談義」をした。その方、曰く。「一度、抜けたチームに戻るのはカッコ悪い」。僕は反論。「好きなことを続けるのにカッコ悪いも何もない。あるのは、競技を続けられる環境への感謝の気持ちだけ。『上のレベルに行きたいっ!』というのならば話は分かるけど。戻るとか、移籍とか、有名チームでプレーをすること自体とかに『カッコイイ』『カッコ悪い』なんて価値付けするのはどうなんだろう? そういうことを言うことのほうが、『カッコ悪い』よ」。
どちらが正しいはない。ある方の「散り際の美学」の気持ちも分かる。僕の「泥臭くあきらめない美学」も自分では最高のものと信じている。もう1度言う。どちらが正しいはない。だけれども。1つだけ真実がある。それは、
「男は誰でも美学を持っている」ということだ。
そう、僕も上記の通り、美学を持ってはいるのだが。これが一流と呼ばれる人になるとスケールが違ってくる。そこに生き様が写されてくる。長嶋茂雄、然(しか)り。王貞治、然り。イチロー然り。小栗旬クン、然り。サマーズ三村、然り。サッカー界に目を移し、中澤、然り。川口、然り。記憶に新しいところで。中田英寿、然り。NO1チームM監督、然り。みんなが一流ならではの自分の美学を持っている。
で。その一流の美学が言葉や行動に表れると、これにフツーの男どもは、それにシビレちゃったりする。代表例を挙げよう。高倉健=「自分は不器用ですから」。本田宗一郎(本田技研創始者)=「ホンダは絶対に負けない。なぜなら勝つまで戦い続けるからだ」。
あぁ…シビれる…。ある種、エクスタシー…(笑)。
男の美学と言ってしまえば、かなりステレオタイプな言い回しだけれども。できることならば、僕に関わる子どもたちには、自分の美学を持って欲しいと思っている。息子にも。そして我がチームの子どもたち全員にも。えっ? そんなナルシズム、子どもたちに教えるなって? では、男の美学の塊(かたまり)とも言えるスーパースターのエピソードを紹介しよう。これを読めば、アナタも気が変わるはず。きっと男の美学の虜(とりこ)だ。
以下。全てキング・カズの話。
エピソード1
時はJリーグ元年。名古屋の焼肉屋での出来事。北沢らのヴェルディの選手と数人の女の子と食事をしていたカズ。そこへ他の席にいたサッカー少年が駆け寄った。「サッカーをやっているんです。憧れなんです。握手してください」。カズは席を立ち、少年の側に座りこんだ。少年と同じ目線になるためだ。「サッカー少年、頭はいいか?」とカズ。少年がうなずくと、「そうか。頭がいいヤツはトップ下に向いている。カリオカ(ラモス)のようにね。頑張れ」と優しく握手しながら、少年に微笑む。そこに声が響く。一緒に食事に来ていた連れの女の子の声だ。「ね~っ! まだ~っ?」。露骨な声だったという。カズは振り返り、言った。
「うるさい。オレ達は、今、サッカーの話をしているんだっ!」
エピソード2
これもヴェルディ時代。人気絶頂の武田に群がるファン。「サインをくださいっ!」。しかし、武田は「ウルサイっ」と通り過ぎる。それを見ていたカズ。ファンのところに行き、「僕のサインでもいい?」と言いながらサインをしたあとで一言。
「これからも武田選手を応援してね」。
エピソード3
里帰りの度に、近所の老夫婦がやってるテーラーでスーツを仕立てるカズ。どのイタリア製スーツよりもいい着心地だと話す。子供の頃、その老夫婦によくアメをもらっていたと話すカズ。そして続けた。
「もらったアメと同じだけの数、同じだけの色のスーツを仕立てるよ。俺がサッカーを続ける限りね」。
や、やばい…。書きながら涙が出てきた。こうなりたい! と今でも思うが、つまらない自我や見栄や欲望が邪魔をする。嗚呼っ…絶対になれない自分が悲しい。。。せめて、息子は…と親のエゴと分かりながらも思うってしまうのだけれど。これが、うまくいっていない(苦笑)。よしっ! 一念発起っ! 息子に〝男の美学〟を再教育しよう! そう思って、ヤツを呼び出した。まずは、男をどう考えているか? 聞いてみよう。オイッ。男は…に続く言葉を言ってみろっ! 「うん? 男、男ねぇ…。あっ! わかったっ!」
「男は米っ! 米を食えっ! でしょ?」
ふむ。その美学、父は嫌いではないぞ(苦笑)。
- [2008/04/10 23:37]
- サッカー全体のこと |
- トラックバック(0) |
- コメント(0)
- この記事のURL |
- TOP ▲
- | HOME |