2011.05.15 Sun
産医師異国に向かう。

今日は全少県南大会我が地区予選会場役員として本部に入った。場所はK市FA総合グラウンド。天然芝の素晴らしいグラウンドだ。上に架かる橋から見ると白いラインの幾何学模様が緑によく映える。結果から、先に書こう。この会場からの県中央大会進出チームは以下の2チーム。KAチームとNEチーム。
おめでとうございます。
県南代表として県中央大会での活躍を期待しています。
僕の目を、一番惹いたチームはNEチームだった。8人制の有り余るピッチをコレデモカっ! とワイドワイドに使い、走り回る。基本はパス。左右両足から繰り出される、正確かつ強いインサイドキックで横→横で繋ぎ、ポイントでスペースへの縦パスを入れる。そして、お見事っ! と本部役員全員が唸るトラップ。止める、蹴るって、やはり大事だよなぁ…とつくづく思った。と言っても、NEチームはパスに頼り切るわけでもない。ドリブルも十分に織り交ぜる。その個人技は非常に高いし、個のスピードも速い。纏めると、「高い個人技と正確な強い左右のキックに基づいたワイドなシンメトリー様式美サッカー」ってところだろうか? とにかく素晴らしい。正三角形を含む様々な二等辺三角形で形作ったほぼ完璧なポゼッションサッカー。少年サッカーのお手本だ。
もう1つ。僕の目を引いたチームがある。AAチームだ。そのサッカーは様式美からは掛け離れている。が。とにかく個人技がスゴい。ボールの扱いがハンパない。目の前の相手をシッカリと見て、ズラすドリブル、ズラすドリブル。そして、織り交ぜるショートパス&ショートパス。サイドチェンジさえ行なわない徹底した「絶対に蹴らないサッカー」に、僕は、ミトレてしまった…。そこには、シンメトリー様式美と真逆の美がある。選手が走りながら、判断しながら、連続して織り成す不等辺三角形の美しさ。高級料亭の盛り付け、日本庭園の美しさの持つ要素と同じ。角度角度を替えて見れば、毎回違う風景がそこにある美。完璧ではない。だからこその。面白味のあるサッカーのお手本だ。
どちらがいい? それは個人の判断に委ねたい。
それは、好みの問題でしかない。どちらも素晴らしいサッカーだ。
サッカーの組み立て方自体は好みの問題であるけれど。競技者の人数減に関しては、好みの問題で片付けるわけにはいかない違和感を覚えた。暫定2年といえども、全少は8人制サッカーになったのだ。僕は、今日初めてジックリと「標準以上の6年生レベルの8人制サッカー」を6試合、見た。どの試合も、全てナイスゲームではあったが。その上で〝僕〟が感じたこと。それはやはり、〝サッカー〟は11人制がいいということだ。確かに8人制サッカーには8人制サッカーの素晴らしさがある。トレーニングとしては、かなり有効だろう。だが。8人制サッカーは、あくまでもどこまで行っても8人制サッカー。3人+3人=計6人が足りない中での8人制サッカーの判断と技術は〝11人サッカー〟よりもかなり易しい。だからこそ、協会は8人制にしたのだけど。僕的には〝サッカー〟=11人制がいいとやはり思う。
「小学生だから、円周率は3でいい」。
8人制サッカーは。どこか円周率3に似通っていないか? 少年サッカーは、もともとゴールもピッチも小さい「円周率3.14」サッカーなのだ。中学生になってからの「円周率π」サッカーへの準備こそが。小学生年代最高の大会に必要な要素のような気がするなぁ…。
さて。会場本部には続々と他会場からの結果速報が入って来た。結果として、我が地区からの県中央大会進出チームはゼロ。残念。まぁ、地区の人間としては、まだまだ、そこまでのレベルだということは素直に認めた方がいいだろう。だけれども。AAチームだけには、残ってほしかった。彼らの織り成す不等辺三角形サッカーを県中央大会で見たかったなぁ。間違いなく県スタは歓声に湧いたと思う。
ん? 貴チームは? 何三角形かって?
手書きで○を書こうとするのが我がチーム流(笑)。
ただし。丁寧に丁寧にね。
- [2011/05/15 23:25]
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2011.05.11 Wed
「ダブルパンチ」(ロンハー風)。

今年度開催予定の「第35回 全日本少年サッカー大会」決勝大会の概要が、ようやく発表になった。各都道府県協会のHPを見ると、被災を受けた県でも、一発トーナメントなどの方式ではあるが、予選は行なわれている。福島・Jビレッジから静岡・時之栖(ときのすみか)という会場変更も決まった。とにもかくにも全国大会は子どもの大きな目標だ。なんとか開催されると知って、ちょっと安心をしている。
我が県の予選も日程は順調にこなされている。我が地区も余震の危険性を考慮し、安全面を重視した例年よりも日程を詰める形で予選を実施。県南大会進出5代表は決定し、15日に県中央大会南部地区代表6チームが決まる見通しだ。
周知の事実だが、今年から全少は暫定2年間、8人制となった。全国的にいろいろ論議を呼んだし、特に我が県では、未だに納得していない方が多数いらっしゃるみたいだが、既に実施が始まっていることだ。2年はガマンをするしかないだろう。あっ! ここで一応、〝僕の〟スタンスは明確にしておこう。僕は「11人制論者」だ。理由は、また、そう遠くない次の機会にゆっくり。
今大会から、大きく変わったことがもう1つある。
それはチームとしての複数のチームエントリーが認められたことだ。
認められた背景を説明しよう。簡単だ。8人制を日本協会が推し進めようとした時に、都道府県協会から挙がった最大の反論は「試合に登録できる人数が減ることは、子どもの機会を減らすことにもなる」ということだった。「だったら、登録団体で1チームという枠を外す」という処置をJFAは取ったわけだ。8人制の実施は、ともかくとして。複数のエントリーを認めるということは大英断だった。サッカーが盛んな地域では、チーム方針ではなくレギュレーションの問題で、目標としてきた大会の地方地区予選でベンチにも入れない現実が事実としてあったからだ(一方で、過疎地区では11人揃わない理由での出場辞退という問題があったことも知っている)。
ここから先は。実に日本っぽい決定方法なのだけれども。
「予選実施方法、競技方法は。各都道府県サッカー協会で決めなさい」となった。
政治と一緒だ(苦笑)
我が県では、「キックオフゴール禁止とピッチの大きさ(68m×50m)以外は全て11人制と同様にする」という形で現在進行形で予選が行なわれている(つまり、審判は4人。退場処分を受けた場合には次試合出場停止。この辺りが、他県からすると「えっ?」という状況らしい。我が県の理由は「2年だろ? すぐにでも元に戻せるようにしておかないと…」という考え方が基になっている。11人制賛成論者の僕としては、ウェルカム! なことではある、笑)。で、今日のテーマである複数エントリーの埼玉での必要要件は以下の通りとなっている。
「2011年4月1日までに継続登録又は新規登録申請を完了したチームであること。また、申請時点で16名を超える6年生の登録申請があり、かつ、地区予選及び埼玉県大会のエントリー表提出の時点で、両チームに1名以上の6年生を選手登録する加盟チームは2チームの参加を認める」。
要項の〝持って回った言い方〟は、「それが公式文書というものだから仕方がない」と思った方がいい。ただ、上記のことをシッカリと読み解き、理解している方が少ないのも事実だ。現実、分かりづらいとは思うので、正確に丁寧に易しく説明をしよう。つまり、こうなる。
「まず、個人としての参加条件を満たしてね~(ここは、要項のその前の条項に書いてある)。で、チームとしては前年度との切り替え時点である2011年4月2日午前0時になる前に(つまり、4月1日いっぱいに)継続か新規登録申請を、いつも通り日本協会『KICK OFF』で済ませてね。承認は県協会も忙しいから、遅れるかもしれないけど、少なくても県大会が行なわれるまでには済ませるよ。でも、何らかの悪意を感じるような理由があった時は、承認できないこともあるよ。予選を通過しても、その時は県中央大会には出られないよ。
でね、肝心なこと言うよ。今年から、この大会に限り、日本協会は1つの登録団体で複数チームの予選エントリーを認めたけれど。我が県は2チームまでとするからね。ただね、登録申請した時点で17名以上の6年生がいるチームだけが対象だよ。16人を超えるって、そういう意味だから。間違えないでね。
あっ! まだ説明は終らないよ~。最後まで聞いてね。
登録申請には17人以上の6年生が必要だけど。いざ最初の地区予選開始っ! って時点でのエントリー表には、6年生が最低1人いればいいから。そう、4種登録人数としては登録団体で17人以上の6年生が最低必要だけど、チームとして試合に出るには、2チームで各1人、つまり2名いればOKだよ。
まだ終らないから。最後まで最後まで聞いてください。
ここから、さらに重要だよ。
地区予選及び県大会でエントリー表を分けているということは、ね。
メンバー変更は『エントリー表を出す度に認める』ってことだよ。
丁寧に例を出すね。例えば、我がチームというチームが我が地区予選に2チーム出したとするね【注①】。我が地区予選中は我が地区協議会に提出したエントリー表を使うからメンバーは変更できないよ。でも。次のステージ県南大会に、どちらかのチームが1チーム進んだと仮定するね【注②】。その時は、既に敗退したもう片方のチームの子どもをエントリー表に記載して、試合に出すことはOKだよ。もっと言うとね。新たに4年生を登録してもいいんだよ。4月1日時点で、チームから登録選手申請がなくても、移籍じゃなければ追加登録は認めるよ。2チームとも予選を勝ち抜いた場合? それは当然、組み替えていいよ。各チームに6年生が1人必要なのは、一緒だけどね。エントリー表の出し直しって、そういうことだから。
県中央大会も一緒。ここでもエントリー表を出し直すからね。
だから。県大会に2チーム行ったチームが。片方のチームが全員6年生で。もう片方のチームにはベンチに1人だけ6年生が居て。出場選手が予選に一度もでていなかった3・4年生で闘うなんてこともOKだよ。実際にそういうチームが出るかどうか? は別としてね~。
全国に行った場合? まだ概要だけで要項詳細が発表されてないからね~。何とも言えない…が正解かなぁ。ただ、ね。過去の例から言うとね。移籍等のシチ面倒くさい裏の手を潰すために、ね。『県大会登録メンバーと同じにすること』には、なりそうな気がするね。ここだけは、『予想』で許してね」。
上記の中で。間違いは2つしかない。以下、間違いを直す(苦笑)。
【注①】我がチームの登録6年生は16人だったので。残念ながら1名足りず、1チームエントリーだった。
【注②】我がチームは残念ながら県南大会には進めなかった。
それ以外は、県協会に確認済みだ。
ん? 「善し悪し」? それは書かない。だって、今現在、行なわれていることだから。1つだけ書くとするならば、2チームじゃなくて、本当の複数を認めるような内容には、なっていてほしかったなぁ…とは思う。現実、3チーム出せる登録6年生数が居るチームがあるような気はするので…。
さて。初めての複数エントリーOKの大会で。県中央大会に2チームともに駒を進めるチームは出てくるのか? 注目だ。現在、県南部地区ではPチームがBEST30の段階で①②ともに残っている(現実として、6代表が県中央大会出場だから、どちらもあと2回勝てばいい)。県西部は複数エントリーチームはあったものの、両チームとも残っているというチームはゼロ。県東部はRJチームがA・Bが残っているものの、同じトーナメントブロックなので両方の中央大会出はありえない。
そして。県北部は県NO1チームAとBが。なんとBEST4に残っている。
中央大会北部代表枠は2。代表決定方法は4チームによるリーグ戦。
指導者冥利に尽きるだろうなぁ…。シビれるなぁ…。
僕が面倒を見ている我がチーム4年生は現在21名。よ~し、再来年は2チーム出しで、両方ともに県大会出場を狙うぞぉ~。ムリ? いいんだって、目標は大きく大きく(笑)。狙うだけなら、自由だろう?
あっ! 再来年は、また見直されること忘れてた(苦笑)。
※現在の予選状況は県サッカー協会HPの少年連盟ページ各地区情報に掲載されています。
- [2011/05/11 23:25]
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2011.05.09 Mon
絶滅危惧種。

少年サッカーを通じて知り合った友人が脱サラしてクラブチームを立ち上げた。いや、違う。言葉は正確に使わなければ行けない。自チームを進化させ、NPO法人化。総合型スポーツクラブを立ち上げた。
おめでとうございます、Sさん。
ここで僕がイチイチこのクラブを検証する必要はないのだが。HPをザッと見渡した限り、このクラブチーム、かなり理想に近い。僕がこの地区に住む親ならば自分の子どもを通わせようかなぁ…と考えるチームに仕上がっている。ベースとしてのチーム実績がある。自前のグラウンドがある。技術の習得と勝利を両方目指す高い志がある。高名な、かつ信頼のおけるアドバイザーがいる。そして、否が応でも、向き合わなければいけない〝受験〟に備え、ノウハウを持った講師を揃えた学習塾を併せ持つ。もし、僕が自分でクラブチームを立ち上げたならば、こんな差別化をするのになぁ…と考えていたことが、ほぼ実現している。本当にスゲェなぁ…と思う。もう一度、書こう。Sさん、おめでとうございます。念願かないましたね。こだわりを持ち続けて頑張ってください。
我が県のジュニア年代サッカーもクラブorスクール少年団チーム(以後、クラブ系と書く)が主流の時代がやって来ている。県中央大会出場チームには、ズラリとクラブ系の名前が並ぶ。その勢いは素晴らしい。何よりもそのサッカーの質が概ね高い。殆どのチームが雑なことは、まずしない。多くのクラブ系チームが技術を習得させること、もっと平たく言えば「通っている子全員をサッカー〝上手〟にする」ことを非常に大事にしている。〝上手〟に辿り着く方法は各チームでそれぞれだが、どこも方針にブレはない。そして、その結果として「勝ち」が着いてきている。で。ここまで読んで、こう思った人はいないだろうか?
「えっ? コーチって。クラブチーム嫌いじゃなかったの?」。
どうも誤解があるみたいなので、その誤解をシッカリと解いておきたい。僕はクラブチームのサッカーが大好きっ! だ。それはそうだろう? 本人が希望した結果としてだが、自分の子どもをジュニアユースクラブに進ませた人間だ(と言ってもKSCの場合はクラブというよりボランティアに近い組織だが)。クラブが嫌いだったら、部活に行かせる(だからといって、部活が嫌いなわけではない。部活もチョー好きだ)。この際だから、もっと強調して書いておこう。
コーチは。小学生年代のクラブチームのサッカーがチョー好きっ! だっ(笑)。
クラブ嫌いの皆さん。冷静に考えてほしい。先に書いたクラブ系チームが指向していることは、サッカーチームとしては至極当然のベクトルではないだろうか? 逆に。最近の純粋サッカー少年団のベクトルは果たしてサッカーチームが目指すべき方向に向いているだろうか? 「少年団とは、かくあるべき!」という方向ばかりに目が行き、「サッカーチーム」としての指向性が弱くなっている事実がないだろうか? 考えれば考えるほど。サッカーチームとしてはクラブ系のベクトルが明らかに正しい気がしてならない。それは我が県4種新人戦県中央大会進出16チーム中13チームがクラブ系という事実が証明をしていると〝僕は〟思う。
さらに続けよう。純粋サッカー少年団にも、強豪はたくさんある。が。その実情はどうなのだろう。そのチームの主力選手は、平日にどこかのスクールに通っていることが大半ではないだろうか? 統計は取ったことはないが、きっと8割は超えるのではないだろうか? 県南部では9割を超えているかもしれない。その現状を考慮すれば、次のように考える人が出てきても不思議ではない。「スクールで学んで、土日に純粋少年団で試合をしているくらいなら。最初からクラブ系チームに子どもを入れたほうが良い。その方が2人の先生に習うことによる子どもの迷いも生じないし、2重に通わせる煩わしさもない。ましてや、クラブ系ならば少年団にありがちな当番等の一切の面倒はない…」。少年サッカーシーンは確実に曲がり角に来ていると言っていい。もっとハッキリと言っちゃおうか。
純粋サッカー少年団は危機を迎えている。
これは間違いない事実だ。
自戒も含めて言いたい。純粋サッカー少年団の皆さん。もう一度、自分の立ち位置を見直すところから始めませんか? 少年団として大切にしなければいけないことは、それはそれとしてキチンと守りながら。サッカーチームとして追い求めるべき「サッカーの楽しさ」「サッカーの自由さ」「サッカーの遊び心」、そして「丁寧な技術の必要性」をもう一度イチから子ども達に伝えることを始めませんか?
自戒も含めて。サッカーを上手にさせることを考えてみませんか?
今日の夜の体育館練習で、その思いを強くした。月曜の夜なのに。強制しない自由参加の練習なのに。多くの子どもが練習に来る。彼らは、「上手くなりたい」一心で、「上手くなること」自体が楽しくて、練習にやってくるのだ。子どもにとって、チーム形態や種類は一切関係ない。
純粋サッカー少年団が危機を迎えている一方で。実は今、クラブ系チームも厳しい局面を迎えている。これから予測される日本経済の落ち込みが影を落としているのだ。震災の影響でサラリーも下がる。税金も上がる。経済が冷え込み、サッカーに高額のお金を使えない家庭も出てくるだろう。ゆとり教育が終った今、サッカー塾ではなく学習塾に金銭の流れが向かうことも予測できる。
それは、つまり。もう一度、純粋サッカー少年団に子どもが帰ってくる可能性も意味している。その時に「あぁ、やっぱり純粋は…」と思われないように。絶滅をしてしまう前に。サッカーチームである意味を考えて強化策を実行に移したい。一人もスクールに行っていない純粋少年団が県大会を制覇することなんて、考えただけでもワクワクすることじゃあないかっ! あっ! ここまで書いて気が付いた。それって、県NO1チームが既に実践、実証していることだ。やっぱ、スゴいなぁ。
だからこそ我がチームでも。やればできるっ! はずだ…(苦笑)。
強化が上手く行かない時は。サッカーをあきらめ、ゴルフ少年団に移行しよう。
「クラブ化」するしかないわけだ…。
(デーブ・スペクター並みのオチですいません…苦笑)。
- [2011/05/09 23:48]
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2011.05.08 Sun
はじめの一歩。

「我が県サッカー協会はフェアプレー日本一を目指します。」
印象的な言葉を全体の始めに持ってくること。小学校の作文で誰もが習うことだ。だから、この文章をTOPに持ってきた。でも、同じく作文の作法から考えると。僕的には〝。〟の位置が気持ち悪くて仕方がない…。いや、違うなぁ。この気持ち悪さの原因は〝。〟の位置だけのせいではないなぁ。じゃあ、何で気持ち悪いのだろう? もう一度、声に出して読んでみる。「我が県サッカー協会はフェアプレー日本一を目指します。」かぁ。待てよ待てよ…。目指す? つまり、今は日本一ではないことを暗に認めていると言うことか? これだ。気持ち悪さの原因は。
何ごとも疑ってかかること。これは小学校で習う科学の第1歩だ(笑)。
今日は、とても大きな命題にトライをしたい。ズバリ、「小学生年代のフェアプレーとは、なんぞや?」。あまりにテーマが大き過ぎると雲を掴むような話になってしまいそうだが…。それは困る。どうしたものか? そういえば、中学生の時、論理構成の第1歩として習ったことを思い出した。「難しい命題の話をする時は、身近な例を引用すること」。ふむ。身近な例ね…。あの話、この話、どれが適当だろう? 最も書きたい例が、あるにはあるのだが。それを書くと、批判になりかねない。それはフェアプレー日本一を目指す県サッカー協会の一員として適切なことではないだろう(苦笑)。仕方がない。また、彼に登場を願うか…。彼を使えば後腐れは一切ないからね。
具体例として息子を使うこと。それはこのブログの基本の〝キ〟だ(笑)。
以前、息子に聞いたことがある。「オマエ、狙ってファウルをしたことがあるか?」。リュウは即答した。「一度だけ。たった一度だけだけど、あるよ。ジュニアユース3年の時。レッド覚悟で横からブチかましに行った。結果、相手はフっ飛んで。そして大事な試合で勝利を手にできた」。どの試合か? 読む人が読めば分ってしまうのだが。
敢えてボカす。これはマスコミが書く記事の初歩の初歩だ(笑)。
息子の話は続く。「カード? イエローで済んだ。ただ、自分の中では許し難い〝レッド〟のプレー。今でも後悔しているよ。最初の一歩が遅れたんだ。以後、同じ後悔をしたくないから、最初の一歩目は絶対に遅れないっ! と心に誓っている。んっ? 監督がホメたかどうか? ホメるわけないじゃん。スゲェ怒られた。だから、僕はカントクが好きなんだ」。
さすが市議会議員。強い正義感は政治家の基本資質だ。
実は今日。A市本部長杯Cクラス予選で我がチームの子が対HEチーム戦で後ろからボールにスライディングに行き、ファウルを取られた。今日のグラウンドは芝っぽい草の生えているA市運動公園サブグラウンド。滑ってでも止めたくなったのだろう。泥臭いプレーが特長のかなりの頑張り屋さんの彼。そんな彼が犯したファウル。確かにボールには行っていたが、明らかに危険なプレー。絶対にしてはいけないプレーだ。笛を吹いた後、審判(4級だが実にフェアで清々しいレフリングをする方)が、「今のは危ない。相手がケガをしたら大変だ。気をつけよう」と彼に諭した。ありがたいことだ。
良いレフリーがいるチームは良いチーム。少年サッカーの定理だ。
もし。今日の審判が彼を諭してくれなかったら、僕は中心選手の彼を替えたと思う。例え、それで負けたとしても、だ。審判のお陰で、今日は替えずに済んだ。感謝だ。ただ一応、審判による諭しの後で、「○○~。わざとでないのは分かるけど、汚いプレーは我がチームでは厳禁っ!しっかり謝れっ!」とは叫んだ。そう。小学生のフェアプレーとは、小学生自体の問題ではない。賭けても良いが、小学校4年生あたりで「ファウル覚悟で行く」なんてことは、絶対にない。反射神経が良いから、運動能力が抜けているから、思わず犯してしまうファウルがその殆どだろう。問題は、周りの大人がそれを咎めることことができるかどうか? だ。それが小学生のフェアプレーを生み出す第1歩だと言っていい。
これも、もし。審判がまだ経験不足の方で。ベンチも「ボールに行っているのだからファウルではない」としたら、どうなるか? 周りで見ている保護者は「よくぞ止めたっ!」とヤンヤの喝采。ホメられたと勘違いをしたその子は、後ろからのスライディングを続け、結果、大事なサッカー仲間の足を傷つけてしまうかもしれない。ファウルをしないことが、フェアプレーではない。ファウルをしなくても済む技術を身に付け、その上で熱く激しく闘うこと。それが将来的なサッカープレーヤーとしてのフェアプレーに繋がると僕は確信をしている。だから。小学生のウチは。大人が厳しく正しいプレーを本人および本人の周りに伝えることが重要になる。それが小学生のフェアプレーのスタートだろう。
息子の後悔は、できれば他の子にはしてほしくない(彼の名誉のために敢えてもう一度書くと、17年の生涯で一度だけのことではあるが)。サッカー経験者としてコーチが「局面で使う技術練習」や「ムダ走りのサッカーにおける重要性」などを伝える前に。そんなことは二の次、三の次のことなのだから。まずは小学生が将来ちゃんとした大人になるためのフツーの大人としてのフツーの助言を行うこと。それがコーチの最初の役目ではないだろうか? そして、そういうコーチがいるチームを増やすこと。それが「我が県がフェアプレー日本一になる」一番の近道だと思うんだけどなぁ。大事なことはサッカー以前のことだと思う。これって、僕の思い過ごしだろうか?
文章の最後は、これまた印象的な言葉で締める。これも小学校の作文の授業で学んだことだ。今日の試合は、いや。今日に限ったことではないけれど。我がチームの4年生は通常では考えられないような爆笑プレーを何度も披露してくれた。断っておくが、普段は厳しい僕もそういうプレーは決して叱らない。ルールの範囲内で、さらにモラルの範囲内でフェアプレーにあふれた環境の中での驚くようなプレーは間違いなく子どもの個性の象徴だ。そういうプレーは基本に沿っていなくても、僕はホメる。だって、なにせ我がチーム4年生の目標は、以下のものだから。
「我がチーム4年生は珍プレー日本一を目指します」。
〝。〟の位置は、やはり、これが正しい(笑)。
- [2011/05/08 23:13]
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2010.05.22 Sat
男前。

AHチームいう少年団チームがA市にある。毎年、全学年ともに良いチームを造ってくる。僕は、いつもお手本の1つと思っている。そんなAHチームの中で、今年の6年生は特に良いチームだ。結果もしっかり出している。A市の大会では常に優勝争いを演じるし、その上の我が地区の大会でも必ず上位進出を果たす。今日の全少県南大会にも我が地区代表として出場。県南代表としての県大会出場は逃したが、きっと、いい試合を見せてくれたのだろうなと思う。最後だけ〝想像〟の文章になったのには、訳がある。僕は、今日の県南大会S市会場で行われたAHチーム6年生の試合を見ていないからだ。もう1人、僕と同じ理由でAHチームの試合を見ていない人がいる。
なんと。AKチームのK団長だ。
K団長は、自分のチームの試合を見ずに何をしていたのだろうか? 実はKさんは、別会場のA市スポーツ広場にいた。朝の6時45分から駐車場のラインを石灰で引き、7時30分からはグラウンドの設営に汗をかき、試合が始まれば、球拾いの役まで買って出た。それだけではない。何日か前には石灰8袋以上をこの日のためにグラウンドに運んだ。自分のチームは、ここで試合をしないにも関わらず、だ。本当はS市に行きたいにも関わらず、だ。
「オレだってね。そりゃ、行きたいよ~S市会場に。子どもたちの晴れ姿を見たいと思うよ。でも、オレには責任がある。A市スポーツ少年団サッカー部会の部会長としての責任が、ね。A市で県南大会を引き受けるのだから。自分のチームよりも、A市市全体のことを考えることが、オレがやることだと思うんだよ」。
参りました。
AHチームさんが。なぜ、毎年いいチームを作れるのか?
よくわかりました。
自戒も含めて、今回も書く。誰にでも面倒なことは、ある。誰にでも自分の都合を優先したいことは、ある。〝僕は〟〝私は〟〝ウチのチームは〟そのこととは関係ないからということは、ある。でも、考えてみてほしい。本当に関係ないのだろうか? 誰かが文句も言わずに陰で汗を流しているから、〝僕の子ども〟〝私の子ども〟が、サッカーを楽しめている事実はないだろうか? そんな当たり前のことを、Kさんは説教することなく行動で、僕に改めて分からせてくれた。
Kさん、ありがとうございました。
「K団長、いつまでも、僕らのお手本でいてくださいね」。Kさんに、そんなお願いをした。「分からないよ~、いつまで団長でいられるか? もあるし」。う~ん、嫌みのないKさんらしい応え方だ。文句が先に来る、自分のことばかり考えている、我がチームの発展ばかり祈っている僕とは大違い。勉強になるなぁと思っていたら、Kさんはさらに付け加えた。
「ウチは顔の良さで団長を選ぶから。オレよりハンサムが出てきたら交代(笑)」。
なるほど。僕はAHチームにハンサムなコーチが入らないことを祈るしかない(笑)。
※ちなみに。実際のAHチームさんのコーチ陣は男前だらけです。
- [2010/05/22 23:56]
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