2009.02.17 Tue
歩こう、歩こう。

朝の30分。毎日、散歩を続けている。
参加者は僕と娘2人プラス1匹。いや、〝1匹のために〟が正しいか(笑)。6時10分、眠い目をこすって起床。ソソクサと3人で着替える。6時20分、ドタバタと出掛ける。楽しい散歩のスタートだ。
暖冬とはいえ、2月の朝の空気は冷たい。玄関を出るとすぐに、「今日も寒いね」と毎日、長女が言う。「天(コスモ)は寒くないのかなぁ?」と次女が続く。これも毎日だ。「天も、まだ子どもだから。アタシ達と一緒で子どもは風の子でしょ?」。長女が毎日、お姉ちゃんブる。返事もせず、歩き出す次女。これも毎日のことだ。
歩き出すとすぐ、家の前の街路樹の植え込みで天がオシッコをする。毎日、毎日。そこから100m以内の路上でフンもする。これも毎日。フンは長女と僕で片付ける。「今日もいいウンコだね~、天」。フンを拾いながら、長女が天に話し掛ける。その間、次女はリードを持ち、天と遊ぶ。そして、毎日、僕は言う。
「2人とも。毎日、毎日、ご苦労さん」。
200mほど歩いて大通りを渡ったところにある酒屋の自販機で毎日、暖かい飲み物を3人分、買う。ここから、毎日ではないことが初めて出てくる。僕は毎日、BLACKの缶コーヒーだが。彼女たち2人はココアだったり、ミルクティーだったり、コーンスープだったり。その日の気分で変わる。そして、また毎日のことに戻る。
「パパ。ありがとう」。
再び、トコトコ歩き出す。「学校でね…」。話し始めるのは、毎日、長女だ。話すことは、毎日違う。今日の話は〝先生〟の話だ。「○年生の○○先生ってね。チョー、コワイんだって。廊下を走っただけで算数のプリント1枚やらされるんだって」。そして毎日、次女が口を挟む。「アタシ、毎日、廊下を走っているけど、怒られないよ~!」。「廊下は走っちゃダメだよ~」と長女が再びオネエチャン風。「パパ、明日は学年縦割りの『大繩大会』なんだよ!」「お姉ちゃんのチームには負けないよ!」。僕はニコニコ聞いているだけ。サッカーの時と大違いかも(苦笑)。一仕切り、話を聞いて、毎日、彼女たちに問い掛ける。 「学校、楽しいか?」。幸いにも答えは、毎日同じだ。「うんっ!」。
散歩はいい。娘2人の話が〝毎日〟聞ける。
一昨日の日曜の夕方は、息子と天の散歩に出掛けた。娘達同様にいろいろな話をする。サッカー自体のこと。KSCでの楽しいこと、ツライこと、仲間のこと。学校での愉しいこと、イヤなこと。勉強のこと、彼女のこと。進路のこと、将来のこと、夢のこと。必要以上にコチラが何かを言わなくてもいい。「うん、うん」と聞いていればいい。散歩の空気が、子どもの口を軽くしてくれる。ただし、最後にだけ、問い掛ける。「学校、楽しいか?」「勉強、楽しいか?」「サッカー、楽しいか?」。幸いにも答えは、同じだった。「うんっ!」。
散歩はいい。息子とは毎日はムリだけど。彼の〝毎日〟を聞くことはできる。
もしも。応えが「うんっ!」でなかったとしたら。悲しいかな、応えが返ってこない時があったとしたら。その時は、散歩の距離を、何気なく何気なく、伸ばせばいい。伸ばして、ゆっくりゆっくり聞いてやればいい。急ぐことはない。あくまでも散歩なのだから。距離が伸びれば、天もヨロコぶ。
朝の30分。毎日、散歩を続けて行きたい。
- [2009/02/17 23:53]
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2009.02.11 Wed
ファミリー・コパ。

朝6時45分の夫婦の会話。自宅食卓にて。
「ねぇ。15日の日曜日の予定は? 次女の誕生日よ!?」「うん。えっと、5年生の県大会なんだけど…」「なんだけど?」「うん。行くかどうか迷っている…」「はっ? アナタ、コーチでしょ? なんで迷う必要があるの? 行って応援するのがフツーでしょ?」「まぁ、そうなんだけど。いや…。マジにマジになんだけど。ウチの5年生さ、オレが観に行くと、勝ったことがないんだよね…。そんなこと…って、いうのもわかるんだけど、できうる限りのことはやってあげたいし…」
「ったく。親子揃って…」
「親子揃って?」「そう、親子揃ってっ! アナタのタコ息子と同じ。アイツに今朝、『朝ごはん何にする?』って聞いたら…」「聞いたら?」「『Jクラブ戦の日と同じものにしてくれ!』、だって!」「んで?」「してやったわよ、同じものに…」「ふ~ん。で何なの? そのメニュー?」
「前の日のスパゲッティの残りものっ!」
「『父ちゃんは今日、観に来ないの?』とも言ってたわよ」「なんで? 観に来られるのがイヤなのか?」「違うわよ。逆よ、逆っ!」「観に来い…と?」「そう」「なんで?」「プレミアの準決勝、アナタが観に行かなかった時、オレンンジJに負けたでしょ!」「あぁ。言われてみれば…」「今日も準決勝だから。父ちゃんが来ないと負けるかも…って」「でも、今回はバアちゃんも行くんだろ?」「そう言ったら、『じゃ、大丈夫だね』って言って出掛けたわよ!」「バカバカしい…」
「バカバカしい? 同じようなゲンかつぎをアナタもやろうとしているのよっ!」
夕方16時半の親子の会話。スポーツショップにてスパイクを見ながら。
「このNIKEのスパイク、カッコイイじゃん?」「そだね…。でも買わない」「なんで?」「NIKEは履いたことないから。何が起こるかわからない」「じゃ、このPUMAパラメヒコGCIは? 色は違うけど中澤が履いてるヤツだぜ?」「カントクが『DFは丸スタッドの方がいいと思う』って言ってたから。次は丸にするつもり」「ふ~ん。まっ、全方向に力を掛け易いからな」「ん~。でも、やっぱ買うならアディピュアがいいかなぁ」「おいっ! 丸スタッドじゃねえじゃん!」「だって今のスパイク(アディピュア)で負け知らずなんだもん」「そうか。じゃ、アディピュアを買えっ!」「今は、買わない」「なんで?」「負け知らずなんだから。負けるまで、今のスパイクでやるっ!」
「……(じゃ、なんでここにいるんだよ…)」
18時半。長女のダンスの発表会終了後の帰りの車の中の会話。
「ママッ! どいて。アタシ(次女)が前に乗るのっ!」「ダメッ! 次女ちゃんはダメ。ママが前に乗ったほうがいいっ!」「なんでよ? お姉ちゃん、イジワル言わないでっ!」「ダメだよ、いつもママが前なんだから。特に今日は、アタシのダンスもウマく行ったし、お兄ちゃんも勝ったのだから。ママが前のほうがいいっ!」
「くだらないことでケンカしないっ!」
19時半。A市N地区を通過中の車の中にて。
「ママ、疲れちゃったわ。オーストラリア戦も見たいから、夕食はホカ弁でいい?」「いいよ~」「じゃ、アナタ、そこのホカ弁屋さんに寄って」「えっ? 何でだよ? 隣町の方が、きっと空いているよ? ほら。目茶混みだろ?」「いいのっ! ここでっ!」「何でだよ? 早く帰って、サッカー観たくないの?」「アタシだって観たいわよっ! でもっ!」
「ここの方が縁起がいいのっ!」
みんな。今週末までの辛抱だ(笑)。
- [2009/02/11 23:54]
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2009.01.01 Thu
賀正。

先程、初詣から帰って来た。実家近くの山寺に恒例の2年参りだ。例年のように、メンバーは僕の母・僕・息子・長女。例年のように、0時過ぎに出掛ける。例年のように、凍てつく空気に震えながら寺の坂を登る。いつも通りのお正月。
が。何らかの変化はある。
今年は風が強かった。群馬特有の冷たいからっ風:通称・赤城おろしが吹き荒れていた。だからだろう、境内の暖を取るための「お焚き上げ」は中止されていた。不景気の煽りなのか、例年無料で配られている「お汁粉」「甘酒」も今年は「甘酒」だけだ。参拝客も明らかに少ない。いつもの年だと80番目くらいの鐘衝き権利をGETするのだが、なんと今年は53番。息子が54番、長女が55番、母が56番。まぁ、待つ時間が少ないのはありがたい。
変わらないものもある。
鐘は当たり前のように、そこにあった。例年と同じく、祈りを捧げる。例年のように力強く綱を引く。例年のように勢いよく鐘を衝く。「ゴ~~~ン~~~…」。例年のように心地よく響く。そして、例年のように再び祈りを捧げる。例年のように、心の平静がやってくる。
子どもは大きくなった。3年生になった長女はこの時間でも平然と起きている。泣きべそをかきながら、起きていた昨年までと違う。「マラソン大会で、また3位以内に入れますように」と祈ったそうだ。息子は、ついに僕を背で抜いた。彼に対しては、その事実を〝認めていない〟が、明らかに彼の方が大きい。「県制覇、関東制覇、そして全国制覇。無敗の完全優勝」と祈ったらしい。夢は大きく。それでいい。そして…。母は老いた…。でも。
母の願いは今年も変わらない。「家族全員が健康でいられますように」。
去年と同じ音を奏でる鐘。去年と同じ暗さの闇。去年と同じところに瞬く星。どれも何百年も変わらない。そして、変わらぬ母の願い。年を重ねるということは時間の流れが緩やかになることなのだろう。そして「永遠」に近づいていく。鐘のように。闇のように。星のように。
僕の願いも変わらなくなった。「家族全員が健康でいられますように」。
自分の中で。変わらないものが増えてきた。それはそれで、寂しい感もあるが、うれしくもある。変わらない自分の目で。明らかに変わっていく、成長していく子どもを見るのがとても楽しい。自分の子だけでなく。周りの子どもの成長もしっかり観ていきたい。今年も。それが一番、変わらないことだ。
あけまして おめでとうございます。
本年も、よろしくお願いいたします。
- [2009/01/01 23:09]
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2008.12.31 Wed
おおつごもり。

08年が終わろうとしている。
今年はいろいろあった。特に6月の群発性頭痛にはマイッタ。そして、未だに重い肩こりと首痛に悩まされ、血圧も高い。だからこそ、思う。健康が一番。健康ならば何だってできる。
人は生きてこその人間だ。
弱っている時こそ、周りの人間の本質が見える。真剣に心配してくれる人、イジワルをカマす人。果たして、自分は弱っている人に対して今までどうだったか? 人に優しくできていただろうか。
人は優しさを持ってこその人間だ。
感謝の気持ちも新たにした。人は一人じゃ生きていけない。周りと関わって・関わって、支えて・支えられて生きている。当たり前のことも当たり前と思っちゃいけない。いつも「ありがとう」の気持ちを僕は持ち続けているだろうか?
人は「ありがとう」と言えてこその人間だ。
09年こそ。健康に、優しく、感謝をもって暮らしていこう。
「基本に帰る」。
これを09年の目標にしたい。
みなさん、本年はありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします!
- [2008/12/31 23:58]
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2008.12.24 Wed
イヴに思う。

寒いなぁ…。今日はイヴだ。早く帰ろう。
会社を出て、空を見上げる。星は見えない。どんよりと暗く曇っている。まぁ、曇っていなくても星は見えないか…。独りごちて、駅に向けて歩き出す。駅方面の空だけ色が違う。晴れだろうが、曇りだろうが、雨だろうが常に明るい色だ。その方向に銀座があるからだ。
明るいなぁ。今日はイヴだ。早く帰ろう。
銀色の車体に鼠色のラインの入った地下鉄に乗る。満員という程ではないが、車内は混んでいる。時間が早いからだろう。いつもの酔客の喧騒はない。いや、世相かもしれない。なぜか、皆、コートの襟を立て、目を瞑って、うつむいている。まるで、祈っているかのよう。もちろん、僕も右へ倣え、だ。
疲れているなぁ。今日はイヴだ。早く帰ろう。
ターミナル駅に着いた。味気ない地下鉄のホームから、石川啄木の愛したホームを目指す。やっぱり、この駅は人が多い。でも、いつもの年のイブよりは控えめな気がする。改札に入り、真上の電光掲示を見上げる。次の電車は8番線のホームライナー…。500円かかるなぁ…。ポケットを探ると一番大きなサイズの硬貨がちょうどある。
急ぐかぁ。今日はイヴだ。早く帰ろう。
ライナー券を買う。おっと。せっかく座って帰るのだから、飲みながら帰ろう。尿酸値が気になるけれど、やはり飲みたい。向かいのKIOSKでロング缶を買う。つまみは、「新潟ひとつまみ 海老黒胡椒」(岩塚製菓)。これ、美味しい。最近のお気に入りだ。さて、乗るか。乗車口で改札を受けてライナーに乗り込む。あと5分で発車。ここから地元駅までは急ぐ必要はない。
ゆっくりと。いろいろ考えよう。イヴの夜だけれども。
年の瀬なのに切ないニュースが続く。年の瀬なのに、だ。スピード命の今の時代は、年の瀬なんか関係ない。待ったなし。人情なんて余計なモノ。昔は違った。ウチの場合。年末になると、父が〝赤い肉〟を持ちった。牛肉だ。「会社も楽じゃないのに。ボーナスとは別に、社長が持たせてくれた。『家族で楽しく年を越せ』って。ありがたいなぁ」と父。子ども心に「社長さん、ありがとう」と思った。年に一度の牛肉すき焼きが大好きだった。そして、家族みんなで迎える正月がうれしかった。
A駅を過ぎた。イヴのホームは混んでいる。
今の時代。人の心にも余裕がない。市全体? どうでもいい。地区全体? 興味がない。学校? できることなら「行かせるだけにしたい」。サッカーチーム? 自分のチームに関わる人が楽しければそれでいい。周りの子ども? ウチの子だけがサッカーが上手になればそれでいい。とにかく面倒なことはイヤ。
U駅を過ぎる。イヴの街はダイオードの青白い光でいっぱいだ。
面倒はイヤだけれども。気に食わないことはあるらしい。それを黙っていられない人もいる。そうだっ! ネットに書いておけ。汚いファールだ、審判がヒドイ、ウチの方が強い…。でも匿名。当たり前だろ? 自分の名前を名乗ったら、面倒を引き起こすだけじゃないか。相手の気持ち? 考えないよ、直接関わりたくないからね、だからこそのネットだろっ? 匿名だろっ?
O駅だ。ケーキを持った人がチラホラ見える。
世界同時大不況。僕の家庭だって余裕があるわけじゃない。僕の給料だって右肩下がり。嫁は毎日ヒーヒー言っている(苦笑)。でも、ウチはいいじゃあないか。どうにかヤットだとしても。子どもにやりたいことをやらせることができている。僕は心配だ。この不況の影響で。サッカー自体をあきらめなくちゃならない子が出てきていないだろうか? そういう子に何とかサッカーを続けさせてあげる方法はないだろうか? ウマいヘタは関係なく、みんながサッカーを楽しめる機会だけは平等に持たせてあげられないだろうか?
A市駅に着く。多くの人が降りていく。いつもより足早だ。
「アナタのそういう気持ちは分かる。そういう直球、アタシはキライじゃない。でも、そんなアナタを重い・面倒だと思う人もいる。世の流れに合わせて、カーブもフォークも織り交ぜて投げながら生きていった方がタブン楽よ。」。嫁に話せば、きっとこう言われる。そういえば、僕の仲良しTさんも同じことを奥さんに言われたって言っていたなぁ。ウルサイ親父は生きづらい世の中になった。
あっ! 地元駅に着いた。
忘れていた。今日はイヴだ。早く帰ろう。
我が家は日曜日にラウンドケーキを買ってのパーティをやったけれど。今日はイヴ、特別な日。世界中の子どもが夢を見ていい日だ。時計を見ると、まだ21時前。ウチの子ども達も、まだ起きている時間だ。もう一度、ケーキを買ってやるか…。少ないお小遣いの中から、駅ビルの中のコージーコーナーで1個450円のスペシャルショートケーキを5個購入。ニュークイックで1本150円のフライドチキンも買う。天(コスモ)の分は…。まだ子犬だからヘタなものはあげられない。ゴメンな天。
さぁ急ごう。今日はイヴだ。笑顔で帰ろう!玄関、開けて明るい声で叫んじゃおう!
「サンタのお帰りだぞっ!メリー クリスマス!!」。
- [2008/12/24 23:57]
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